ウルバーハンプトン大学客員研究員プログラムでイギリスへ

 

北川 涼太さん(西洋史学分野)の留学体験談をお届けいたします。

  • 留学先:ウルバーハンプトン大学(イギリス)
  • 留学プログラム:ウルバーハンプトン大学客員研究員プログラム(※学外のプログラム)
  • 留学期間:2023年6月5日~2023年11月17日

イギリスはどんなところでしたか。

 イギリスでは、昔ながらの伝統的な街並みや歴史的な事件・人物に関わる史跡をあちこちで見ることができ、歴史をとても身近に感じられました。一方で、移民やビジネス、留学や旅行などを通してさまざまな国や地域の人たちが街を行きかっていて、現代社会におけるグローバル化の進展を強く感じるところでもありました。

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ウルバーハンプトン大学客員研究員プログラムに参加しようと思ったきっかけは何ですか。

 僕の専門とする西洋史学分野では、博士課程後期の比較的早い段階で、研究対象となる国・地域に留学して、研究に必要とされる史料を収集することが望ましいとされています。そのため以前からイギリスへの留学に向けた準備を進めていました。ウルバーハンプトン大学を留学先に選んだのは、僕と同じく近代イギリス海軍を専門とする研究者のフラー(H. Fuller)先生が在籍されており、イギリスでの史料収集や研究内容について指導を受けたいと考えたためです。

ウルバーハンプトン大学での学生生活について教えてください。

 僕の所属先はウルバーハンプトン大学でしたが、調査・収集する史料の大部分がロンドン近郊の文書館に所蔵されていたため、フラー先生の薦めもあってロンドンに滞在していました。平日は、ロンドンにある文書館(イギリス国立公文書館The National Archivesや大英図書館British Libraryなど)に通って史料を調査・収集し、休日はロンドンの博物館や美術館、あるいは観光名所を見に行ったりしていました。

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留学してよかったこと、印象的だったこと、一番の思い出などについて教えてください。

 留学して印象的だったのは、さまざまな国・地域の人たちと交流する機会を持ったことです。例えば知人の紹介で、ロンドンで開催された国際学会に参加したり、客員研究員プログラムの一環としてウルバーハンプトン大学でセミナー報告を行ないました。僕の英語はつたないものだったと思いますが、根気強くこちらの意図を理解してくれようとする人が多く、ありがたかったです。

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現在どんなことを研究されていますか。

 僕が現在取り組んでいる研究は、近代における工業化とイギリス海軍との関係性を検討するものです。19世紀以降、工業化にともなう技術革新の進展により、海軍のあり方は大きく変わりました。これまでは、艦船・装備といったハードウェアを対象とする研究が主流だったのですが、僕はそれらを扱う海軍士官・兵員に焦点を当て、工業化が海軍の人的な領域にどのような影響を及ぼしたのかを明らかにしたいと思っています。

将来の夢は何ですか。

 近代日本はさまざまなことをイギリスから学んだといいますが、海軍や船舶といった海に関わる分野も例外ではありません。将来的には、日本とイギリスの人的なつながりについて、海や船舶に視点を置きつつ研究してみたいと思います。

「留学したい」と考えている学生へメッセージをお願いします。

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