HUSAプログラムでフランスへ

 

 

 

岩本 州矢さん(西洋史学)の
留学体験談をお届けいたします。

  • 留学先:トゥール大学(フランス)
  • 留学プログラム:HUSAプログラム
  • 留学期間:2025年8月25日~2026年5月28日
トゥール市Villa Rabelaisにて、日本文化イベントで市民の方々と交流する様子

トゥール市Villa Rabelaisにて、
日本文化イベントで市民の方々と交流する様子

フランスはどんなところでしたか。

 私が訪れた街トゥールは、人口13万人ほどのそれほど大きくない都市でした。人口の規模だけで見れば尾道市に近いと言えば伝わりやすいでしょうか。街を流れるロワール川、シェール川は古くからフランス各地を結ぶ回路として知られ、特に前者に沿って築かれた古城群は世界遺産として多くの観光客を集めています。トゥールにも中世の街並みを保存しているプリュムロー地区があり、広場は毎日大勢の人で賑わっていました。人も気候も穏やかで美しく、パリのモダンさとは一風変わったフランスの側面を体験できたのではないかと思います。

トゥール市旧市街

トゥール市旧市街

HUSAプログラムに参加しようと思ったきっかけは何ですか。

 西洋史学の博士課程にいる以上、どこかで留学をしなければならないとは考えていたのですが、直接のきっかけとなったのは副指導教員である藤原翔太先生が勧めてくださったことです。先生はトゥールーズ大学で博士号を取得されていますが、それ以前にHUSAプログラムをつうじて語学留学をし、その際に現地研究者とのコネクションを作り、ご自身の研究について意見交換をしたとのお話を聞き、私も研究の進展を期して留学を決めました。

トゥール大学での学生生活について教えてください。

 授業は広島大学と同じように選択する形式で、私は留学生向けのフランス語講座(筆記écrit・口頭orale)と学部初年度学生向けの中世史入門を受講しました。もともとはゼミ等にも参加したかったのですが、自分のフランス語能力では難しいとのことでしたので断念しました。後者は教授型の講義方式でしたが、前者はディスカッションや意見の表明を求められる場合が多かったです。
 授業以外ではもっぱら大学の図書館を利用し、研究を進めていましたが、友人の誘い(特にフランス人の友人の誘いはほぼ必ず)や大学が企画するイベント等には、外国語会話の機会を増やすという目的もあり、出来る限り参加するようにしていました。ロワール川古城群を格安で回るイベントを定期的に企画してくれていたのですが、おかげでかなり割安で歴史的建築物を訪問することができました。

ロワール川古城群の一つであるシャンボール城

ロワール川古城群の一つであるシャンボール城

留学してよかったこと、印象的だったこと、一番の思い出などについて教えてください。

 個人的にはやはり、現地研究者とコンタクトを取ることができ、かつ研究に関してのご助言をいただけたことが収穫だったなと感じます。
 同時に、留学をつうじて数多くの友人に恵まれました。自分の拙い語学力でも友人たちは熱心に耳を傾けてくれ、言い回しに不自然さがあれば適宜修正してくれました。おかげさまで惨憺たる有様だった会話能力も、日常生活レベルであればなんとかこなせるくらいにはなりました。これからも連絡を取り合いたいなと思える関係を築けたことがとても嬉しく思います。

クリスマスのトゥール市庁舎

クリスマスのトゥール市庁舎

現在どんなことを研究されていますか。

 私の研究は、一般に「ヴァイキング」と呼ばれる海民集団についてのものです。8世紀末から11世紀半ばにかけて、アメリカ大陸からイスラーム世界にいたる広大な領域を舞台に、略奪・交易・植民と多様な活動を伴いながら展開した彼らは、そうしたヒロイックな、あるいは「野蛮人」という風評のゆえに、今日に至るまで誤解を受け続ける存在でもあります。あくまでも彼らを、8世紀後半から11世紀前半までの北海を中心とする水域において活動したアクターの一つとして捉え、そのあり方の変容から当時の北海がどのように変容していったのかを問うことが、私の研究テーマです。

将来の夢は何ですか。

 アカデミアの世界に残り、今後も研究に携わって生きていたいなと思っています。

「留学したい」と考えている学生へメッセージをお願いします。

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掲載日 : 2026年6月30日


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