10月30日(火)に広島大学の元外国人講師リチャード・E・ジョーゲンソン(Richard Jorgensen)氏が来館されました。
リチャード氏は昭和29(1954)年から31(1956)年まで皆実分校(現総合科学部の前身)で英語の教員として教鞭を執った方です。
今回の来館に先だつ平成17(2005)年11月8日、リチャード氏はアジア歴訪の過程で日本に立ち寄り、広島大学在職時の記録を求めて広島大学を訪れました。その際、当文書館が設置されていることを知り大いに喜んで来館されました。
リチャード氏はご自身の回想録をまとめる過程で、広島在職中-最も素晴らしい経験をした時代(本人談)-のことを詳細に書きたいと考え、当時の自分の教え子たちがどのような生涯を送っているか調べようというプランを思いつきました。
それは、当時のリチャード氏が教えた、向学心に燃えた、目の輝いていた、そして敗戦後日本・被爆10年後の広島大学の若者たちは、きっと成長して日本社会を支える重要な役割を果たしたのではないか、との確信から来る興味に端を発したプランでした。
はじめは単なる思いつきでしたが、文書館を訪れたこと、そしてわれわれとの何回かの遣り取りを通じて、そのプランが実現可能なのではないかと考えたそうです。今回の来日は、そのプラン実現のための打合せが目的でした。
リチャード氏が手もとの記録と記憶とから辿ろうとしている教え子は52名です。下記PDFリストをご参照ください。このリストはリチャード氏の手紙メモをテキスト化したもので、内容についても不正確な情報が多数含まれていると思われます。ここに名前のある方々を探しています。
われわれ文書館が2005年に行った調査では、1954年~55年の入学生約2,800名分の記録から、確定者22名、推定者19名、計41名が在学者であると確認することができました。また、そのうちの2名については文学部英語学英文学研究室の出身であることがわかり、現住所の情報も提供いただいています。
現在、このプランをリチャード氏はHALME-2008 (for Hirodai ALumni of the Morito Era)と称し、実現に向け検討中です。
当館としても可能な限りの支援を行い、2008年に本格的に調査を進める予定です。
リストにお名前のある方、リチャード氏について記憶されている方、このプラン実現にご協力いただける方のご連絡をお待ちしています。
大学史資料室長 小宮山 道 夫
広島大学文書館
〒739-8524
東広島市鏡山1丁目1番1号
電話 082-424-6050
fax 082-424-6049
e-mail:bunsyokan@office.hiroshima-u.ac.jp

思い出の錦帯橋旅行

当時の教員たちと

1955年当時のリチャード氏と教え子たち

職員宿所の舎監として大変お世話になったオカモトさんとそのお嬢さん

リチャード氏近影

文書館前にて