3月7日 ゲストティーチャーによる特別講義「風水害や土砂災害のようすとその備え」

 7年の理科において,広島大学名誉教授の林 武広 先生による特別講義を行いました。(藤川 義範 先生もアシスタントとして,実験の準備など支援や協力をいただきました。)
 以前,9年生の理科の授業で「宇宙の探究」をテーマにご講義いただきましたが,今回は7年生の理科の授業で「風水害や土砂災害のようすとその備え」をテーマに,洪水や津波,土石流などの災害の状況とともに,その防災についてご講義いただきました。

 授業では,これまで学習してきた流れる水のはたらきについてモデル実験で再現し,実際に流れる土砂のようすから,その特徴(大きな石より砂などの小さいものから流れ出していくなど)をとらえていきました。

 その実験結果をもとに,洪水や内水氾濫,高潮や高波,津波などの風水害,がけ崩れ・土石流などの土砂災害について,線状降水帯や台風などの気象(大気現象)に触れながら,理解を深めていきました。また,広島など身近で起きた災害の事例が紹介され,それぞれの特徴についての説明とともに,それらに対する備え(ハザードマップの確認,避難の考え方や方法など)についても学んでいきました。

 7年の理科ではこれまで,火成岩,堆積岩といった岩石とともに,地層,地震,風化,流れる水のはたらき(侵食・運搬・堆積)と地形など,地表を構成するものとその変化について学習してきましたが,
そのような学習の振り返りの機会もありながら,新たな知見を得るものもあり,たいへん興味深い内容でした。

 広島県は土砂災害危険箇所が全国No.1と紹介されましたが,授業であったように「正常性バイアス(自分たちの住んでいる場所では前例がないので大丈夫だろうと過小評価して逃げ遅れてしまうこと)をどう克服するか」,また日頃からどう備えておくか(リスクマネジメント),起こったときにどう対応するか(クライシスマネジメント)について,今一度考える機会となりました。
 自分の命を守るため,今回の学びをこれからの日常生活にぜひ生かしていきましょう。


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