国立成功大学より
はじめに
こんにちは、2025年9月から2026年1月まで5か月間、台湾の国立成功大学に交換留学していました、総合科学部総合科学科自然探求領域4年(留学当時)の井野嵩才です。
台湾は台北の雨が多いイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、国立成功大学の位置する台南市は年間通じて雨が少なく、台湾の中でも日照の良さに恵まれた温かい地域です。オランダ東インド会社が建てたゼーランディア城も立地する、台湾の中で最初に開発された都市であり、現在は4番目に大きい都市でもあります。
国立成功大学への留学を決めた理由
私の学んでいるエネルギー分野では中国が大きな成長をしていることから、これまでも中国語の習得に力を注いできました。そして、中国語を学ぶ中で、中国語圏への交換留学を通じて、語学力を実践的な水準まで向上させたいという思いも大きくなりました。特に台湾は、日本と地理的に類似した条件にあることから、電源構成やエネルギー自給率に共通項が多い一方で、原子力政策では日本と逆の方向性を打ち出しており、再生可能エネルギーについても日本が太陽光発電を、台湾は洋上風力発電を拡大するといった対称性もみられるため、日台の比較は双方のエネルギー問題の解決に有効であると考え、台湾への留学を決めました。
そして、台湾の中でも国立成功大学は最難関大学に数えられる総合大学であり、台湾の洋上風車の製造拠点/研究拠点として開発の進む台中や高雄へもアクセスが良いことから留学先に決定しました。
国立成功大学での授業
私は国立成功大学では環境工学部に所属しました。工学部として英語で開講されるエネルギー概論や環境化学、中国語で環境管理という授業を受講しました。言語の壁を感じつつも、台湾でのエネルギー政策や、現在の環境政策や電源構成の背景にある要因を学ぶことが出来ました。当初の目的である日本との比較や、政府が異なる政策を選んだ背景を知りたいという目的をしっかりと達成することが出来ました。
語学の授業では、最高難易度となるレベル6に振り分けられ、新聞読解や学術論文、ビジネス中国語の3科目を履修しました。これまで日本で学んでいた日常レベルを超える難易度の授業に参加することで、これまではほとんど読めなかった新聞においても、分かる語彙がぐんぐん増えました。さらに、中国語の学術的表現やビジネス表現を学べたことはエネルギー分野での私のキャリアの選択肢を日本国外に向ける上での大きな支えになると感じています。
学外での活動
私の趣味でもある電力/脱炭素関連施設への見学を行いました。留学前から見たかった沿岸部の風力発電や、農業用のダムでもある烏山頭水力発電所、そして沙崙智慧綠能科學城へ見学に行きました。沙崙智慧綠能科學城では主としてオブジェとしての機能を持たせた再生可能エネルギーがいくつもあり、日本ではあまり例のないアプローチがあったことが印象的でした。掲載した写真にある鹿のオブジェも実は角が風車になっています。
これから・将来への繋がり
授業で学んだ中国語や、留学生同士で日常的に使った英語といった語学力の成長は、間違いなく今後の私の可能性を広げるものになったと思います。また、留学を単に語学力を向上させる機会としてだけではなく、現地の学生との日台のエネルギーに関する対話、台湾現地の施設の見学といった留学に行かなければ得られなかった私の専門分野における知識も身に付けることができました。
また、台湾の友人は勿論、タイやドイツの友人も作ることが出来たことは留学前には想像しなかった魅力でした。
留学を考えている後輩へ
留学は、日本での事前準備から現地での生活も含め、大変な部分もあると思いますが、その労力に見合う本当に貴重で有意義な時間になると思います。特に理系は、卒論に前倒しで着手するなど、カリキュラム上の工夫が必要な場合も多いと思います。しかし、大学生だからこそ出来る貴重な経験になると思うので、留学してみたいという気持ちが少しでもある人は是非留学に挑戦してみて欲しいです。
そして、その時には、食費や保険が安く、日本からの渡航費も抑えられ、日本人に好意的な台湾はとてもおすすめの国です。この体験記が少しでも留学生活のイメージを助けるものになれば幸いです。
写真
・脱炭素技術の研究実証施設「沙崙智慧綠能科學城」
・5か月を共に過ごしたルームメイトとの写真

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