(廃止)文化交流史比較プロジェクト研究センター

センター基本データ

本センターは設置期間満了のため、廃止されました。

  • 整理番号:14-06
  • 設置期間:2003年04月01日~2017年03月31日
  • センター長(所属/職名/氏名):大学院文学研究科 / 教授 / 八尾 隆生
  • 連絡先(TEL/FAX/E-mail):

プロジェクト概要

目的

・日本・アジア・ヨーロッパの諸文化の相互交流が、人・物・制度・思想等について、いつ、どのように行われ、どのような影響を受容主体に及ぼし、それがどのように変化したのか、また、移植過程でどのような変容をとげたのかを解明する。
・文化の発信主体や受容主体の歴史上の位置と交流過程の歴史的特質を問う。
・国と国、民族と多民族、あるいは地域と他地域の間の文化交流史の比較研究を行う。
・そのことにより、グロ-バル化の進む21世紀が直面する新しい情勢の中で、世界史的解釈に新しい視点を導入するとともに、地域・民族の固有性と歴史的相対主義のもつ意味をふまえた、公平で均衡ある観点を提示する。
 

背景

この研究プロジェクトの背景にあるのは、今日のグローバル化の進む世界発展である。金融・経済やNPO活動、情報全般の世界的ネットワークの出現、EU統 合や複合的な民族問題の噴出といった21世紀が直面する新しい情勢が、世界史的解釈にも新しい視点の導入を要請している。特定の有力国の価値観や世界認識 に立脚した戦略的な歴史観を取ることなく、地域・民族の固有性と歴史的相対主義のもつ意味をふまえた、公平で均衡ある観点が重要である。文化交流の歴史の 比較研究が望まれる理由である。

研究計画

・研究員による高等発表や合同討議の機会をできるだけ頻繁にもつ。
・それを記録として残すことで、年次活動報告書を作成する。
・さらに、外国の各大学や研究所、あるいは国内の研究施設や現場での史資料調査を行い、共同研究や研究学術交流も推進していく。
・平成21年度か22年度に北京大学歴史系研究者との国際シンポジウムを開催する。
 

主な事業活動

(2014年度)
 文化交流史に関する研究員全員による口頭発表や討議にそなえて、各研究員は下記のようなテーマでの個別研究や史資料調査を行う。

岸田 裕之 「毛利元就の研究」
西別府 元日 「古代中央集権国家解体過程の比較史的研究―駅伝制の衰退をとおして―」
勝部 眞人 「家と村をめぐる国際比較の歴史的研究」
中山 富広 「たたら製鉄業と労働者・地域社会」
本多 博之 「戦国織豊期西国の物流と地域社会」
金子 肇 「近代中国の都市税政と同業団体に関する研究」
太田 出 「近代東アジア漁業と海権に関する基礎的研究」
八尾 隆生 「黎朝期ヴェトナム法制の変遷に関する基礎的研究」
太田 淳 「18-19世紀西ジャワ地域社会の変容」 「19世紀蘭印外島部の移民と輸出経済」
井内 太郎 「近世イングランドにおける船舶税の研究」
前野 弘志 「古代ギリシア・ローマ世界における呪詛板の研究」
足立 孝 「ラテン・ヨーロッパ辺境における征服・入植運動の空間編成論的研究」
石田 雅晴 「中四国地方における占領改革の分析」 「戦後日本における文教政策の展開と構造」
 

主な研究成果

(2005年度)
 本センターの活動全体に関しては年度報告書第3巻を参照していただきたいが、各研究員は個別の著書・論文・講演・科研費採択においても多大な成果をあげた。研究業績あるいは講演に関する題目各1例のみ以下掲載する。(2006年度からの新研究員については省略)

山代 宏道 『ノルマン征服とグローバリゼーション』
西別府 元日 「古代芸備における交通と物流」
勝部 眞人 「“西洋との邂逅”と近代日本の自己認識」
曽田 三郎 「山東鉄道をめぐる日中交渉と日本人主任雇用問題」
岡 元司 「宋代における沿海周縁県の文化的成長−温州平陽県を事例として−」
植村 泰夫 「植民地後期ケドゥーにおけるヨーロッパ市場向け煙草栽培に関する覚書」
八尾 隆生 「ヴェトナム前期黎朝の滅亡と清化集団の再編」
岩井 経男 「古代ローマの道と古代都市」
井内 太郎 『16世紀イングランド行財政史研究』
岡本 明 「フランス革命における共同性と公共性」


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