(廃止)日系移民環境影響医科学プロジェクト研究センター

センター基本データ

本センターは設置期間満了のため、廃止されました。

  • 整理番号:15-08
  • 設置期間:2004年04月01日~2018年03月31日
  • センター長(所属/職名/氏名):大学院医歯薬学総合研究科  / 教授 / 河野 修興
  • 連絡先(TEL/FAX/E-mail)
     

プロジェクト概要

目的

①在外日系移民の中では広島県出身者が最も多い集団のひとつであり,米国にも広島県出身の日系米国人が多数居住している。広島大学医歯薬学総合研究科病態制御医科学講座(分子内科学)では在米広島県人会と共同で以下の医学調査研究を行ってきた。すなわち,遺伝的に日本人である在米日系米人と日本に居住する日本人の間で,生活習慣と生活習慣病の発症状況を30年以上にわたって比較調査し多くの成果を報告してきた。欧米で居住する遺伝的日本人の実態を調査することにより,これからますます生活習慣が欧米化する可能性のある日本人に発症する生活習慣病の発症リスクや実態をいち早く明らかにしてきた。本研究の更なる発展は医学研究上必須の要件であると考えたことが本研究センターを着想するに至った背景である。
②国内外において同じ遺伝的背景を有する日本人と日系米人を比較した類似研究機関は存在しない。
③生活習慣病に関する本研究の対象を,アレルギー疾患,整形外科疾患,口腔領域疾患,男性・女性に特有の疾患など多方面に拡大することにより,関係するすべての医学領域において,欧米化したライフスタイルが日本人に発症させる疾病構造に関して新知見が得られ,それらの予防法や治療法の開発につながることが予想される。
④本研究は,広島大学医歯薬学総合研究科では病態制御医科学講座(分子内科学)を中心に長期間にわたりおこなってきたものであるが,現状では,当該研究室が専門とする研究分野での発展が期待できるのみに過ぎない。本研究センターの設置により,より広い学問領域において高い精度の研究結果が得られることが期待できる。
 

研究計画

平成21年度:
7月中旬から8月上旬まで米国ロサンゼルスの日系米人医学調査に出向する予定である。現在のところは,分子内科学が担当している糖尿病学,呼吸器病学など に加えて,歯周病態学,健康増進歯学,衛生学,健康・スポーツ医学,成人看護開発学などの観点による調査も予定している。さらにその他の期間において広島 市近郊在住の日本人を対象とした医学調査も実施予定である。

 平成22年度:
 平成21年度に実施した日系米人および日本人医学調査の結果を解析し,学会発表・論文執筆を行なうと同時に,研究会,講演会,講習会などでその成果を紹介する。

 平成23年度:
7月中旬から8月上旬まで米国ハワイ島の日系米人医学調査に出向する予定である。平成21年度同様,分子内科学が担当している糖尿病学,呼吸器病学などに加えて,歯周病態学,健康増進歯学,衛生学,健康・スポーツ医学,成人看護開発学などの観点による調査も予定している。


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