比較論理学プロジェクト研究センター

センター基本データ

  • 整理番号:14-04
  • 設置期間:2003年04月01日~2023年03月31日
  • センター長(所属/職名/氏名):大学院人間社会科学研究科 / 教授 / 根本 裕史

プロジェクト概要

目的

異なった文明間の対話と理解が最も求められている現在、インドとヨーロッパ、東洋と西洋の思考の根源を追究し、その一致点と差異点を一つ一つ緻密に比較検 討することにより、相異なる文明間の対話可能な接点を見出すことを本研究プロジェクトの最終的な目的とする。 そのために広島大学大学院文学研究科のスタッフを中心に、古代ギリシアの論理学、中世哲学、ドイツ観念論、現代論理学、現代言語哲学、インド論理学、仏教認識論、インドの言語哲学と修辞学を専門 領域とする研究者が、各自が指導する大学院生とともに参加するセミナーを定期的に開催し、それぞれの研究成果を発表し、その内容を全員で検討する。「論証」「弁論術」「問答法」などの論理学に関わるものだけでなく、「言葉」「意味」「文法」「沈黙」「存在」「知性」「自己認識」など思考の根源に関わる キーワードに関して自由討論を積み重ねることにより、東西の思考方法の接点を見出していく。 また、単に教官レベルでの共同研究ではなく、様々なバックグラウンドを持った複数の教官が、強い専門性と柔軟な複眼的思考ができる研究者を育成するという教育的目標を持つことを強調しておきたい。そのために大学院学生の積極的な参加を推進する予定である。そして、単なる勉強会に終わらせず、各自の研究成果を積極的に外に発信していくことを目指す。

背景

通常、最も普遍的と考えられている論理学にも、論理思想として時代や地域の特性が反映されている。その意味で、多文化の共生を課題とする現代において、比較論理学研究を進める意義は大きい。比較論理学プロジェクト研究センターは、異なる文明間の対話可能な接点を見出すことを設置の目的として発足した。引き続き、この目的の達成に向けて、研究活動を継続させたい。

研究計画

(20~22年度)
  1. 西洋とインドの論理的思考に関する個別研究を内容とする研究会を開催し、プロトコルをWebページ上に報告する。
  2. 個別研究の他に、搖動研究などの形で比較研究を試みる。大学院生の参加の便宜をはかる。
  3. 年次報告書『比較論理学研究』を刊行する。

主な事業活動

定例研究会の開催。

主な研究成果

比較論理学プロジェクト研究センター2003年度研究成果報告書(A4版78頁)を刊行した。


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