平成28年度後期国際学会参加報告

氏名 研究室名 国際学会名
大谷 水景 インテグリン治療開発フロンティア Gordon Research Conferences 
内田 宅郎 消化器代謝内科学 AASLD The Liver Meeting 2016
小西 晴久 産婦人科学 Society for Reproductive Investigation 64th Annual Scientific Meeting
宗永 修一 歯周病態学 2017 IADR/AADR/CADR GENERAL SESSION & EXHIBITION
小松 奈央 歯周病態学 International Association for Dental Research
宮宇地 聡史 生体材料学 International Dental Materials Congress 2016
梅原 拓也 健康情報学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
竹山 直子 成人看護開発学 The 20th East Asian Forum of Nursing Scholars
豊島 礼子 成人看護開発学 The 20th East Asian Forum of Nursing Scholars
尾崎 果苗 成人看護開発学 The 20th East Asian Forum of Nursing Scholars
吉次 真優 小児看護開発学 24th Global Nursing & Healthcare Conference
陳 卉芳 地域・在宅看護開発学 第4回中日韓看護学会
森田 美穂 スポーツリハビリテーション学 IOC WORLD CONFERENCE ON PREVENTION OF INJURY & ILLNESS IN SPORT
鈴木 雄太 スポーツリハビリテーション学 IOC WORLD CONFERENCE ON PREVENTION OF INJURY & ILLNESS IN SPORT
小宮 諒 スポーツリハビリテーション学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
竹内 拓哉 スポーツリハビリテーション学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
沼野 崇平 スポーツリハビリテーション学 The 7th Asia Conference on Kinesiology
酒井 章吾 スポーツリハビリテーション学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
堤 省吾 スポーツリハビリテーション学 The 7th Asia Conference on Kinesiology
炭本 貴大 生体運動・動作解析学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
岩本 義隆 生体運動・動作解析学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
藤家 義也 生体機能解析制御科学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
阿部 巧 運動器機能医科学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
石井 陽介 上肢機能解析制御科学 The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016
住元 旭 内視鏡医学 24th United European Gastroenterology Week
前田 和也 腎臓内科学 米国腎臓学会(ASN)腎臓週間2016(kidney Week 2016)
石田 慶士 生体機能分子動態学 Society of Toxicology 56th Annual Meeting and ToxExpoTM

大谷 水景(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム インテグリン治療開発フロンティア)

Gordon Research conferences(CA、America)に参加して

私は、2016年1月29日から2月3日にアメリカで行われた第37回 Gordon Research conferenceに参加し「Identification of conformational epitopes for integrin blocking mAbs against α3 and α5 subunits.」という題目でポスター発表をしました。インテグリンは、炎症、組織の線維化などに関与する事から重要な治療のターゲットとして考えられております。現在、臨床への応用を目的に様々なインテグリン阻害抗体の開発が行われておりますが、中には試験管内で有用な効果が確認されたにも関わらず、実際人に投与すると効果が得られず、上市まで至らなかった抗体が多く存在します。その様な抗体は抗原を認識する部位(エピトープ)に問題があるという事がいわれており、作製された抗体のエピトープを同定する事は大変重要視されております。そこで私は、3Dホモロジーモデリングを用いて現在研究用試薬として販売されている13種類のインテグリン阻害抗体のエピトープを同定し発表しました。今回の学会で、今後の研究に活かせる貴重な意見を得る事ができ、言い回しや英語での表現だけでなく、英語でコミュニケーションをとる事の楽しさを知る事ができました。最後になりましたが、このような発表の機会を与えて下さいました横崎恭之准教授、吉栖正生教授、そして、大学院生海外発表支援関係者の皆様に深く感謝いたします。

内田 宅郎(博士課程4年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 消化器代謝内科学)

The Liver Meeting 2016 (ボストン) に参加して

私は、2016/11/11-11/15にアメリカ・ボストンで開催された The Liver Meeting 2016に参加し、口演で“Characterization of HDV and HBV kinetics during acute co-infection and interferon-alpha treatment in uPA/SCID chimeric mice with humanized livers”、およびポスターセッションにおいて、“Reduction of intrahepatic cccDNA levels permits to regulate HBV replication after cessation of the treatment in human hepatocyte chimeric mice”の2演題を発表させて頂きました。今年で3度目の参加でしたが、初めての口演発表を経験することができました。壇上での英語でのDiscussionは難しく、納得のいくような返答はできず、研究成果を上手に発信することも必要な技術であることを再認識しました。国際学会で、最先端の研究成果、新規治療薬の現状などを確認することができました。最後になりますが、御指導を頂き、国際学会で発表する機会を与えてくださった消化器代謝内科の先生方、ご支援を頂いた医歯薬保健学研究科に感謝申し上げます。

小西 晴久(博士課程3年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 産婦人科学)

64th society of reproductive investigation(Orlando,FL)に参加して

この度、アメリカ合衆国のフロリダ州、オーランド Hilton orlando Bonnet cleekにて開催された、64th society of reproductive investigation(2017年3月15日~18日)に参加、演題発表を行ってまいりましたのでご報告いたします。

私は「Progesterone prevents preterm birth by suppressing the enhancement of uterine contractility in mice with chronic dental Porphyromonas gingivalis infection」というタイトルでのポスター発表をしました。現在大学院にて研究を進めておりますテーマが「炎症と早産」になります。これまで炎症と早産に関しては多くの研究がなされてきましたが、近年、全身性慢性炎症性疾患である歯周病と早産との関連にも注目が集まっています。私は昨年の当学会で、歯周病モデルマウスが早期から子宮収縮が亢進し早産になることを報告いたしました。これまで多く行われてきた、妊娠中に炎症を起こす処置を行って早産を誘導するモデルとは異なり、妊娠前から炎症が亢進している状態にあるマウス(慢性炎症)が早産になることに多くの注目をいただきました。今年はそのモデルマウスに、妊娠維持作用(子宮収縮抑制作用)を有するプロゲステロンを投与することで子宮収縮が抑制され早産の抑制が可能であったことを報告しました。慢性炎症モデルでのプロゲステロンの実験はこれまで報告がなく参加者から多くの質問をいただきました。

 国際学会での楽しみの一つに、自分自身の発表だけでなく世界のトップランナーの講演を聴けるということがあります。早産分野からの演題が100題近くあり、このような規模の学会は国内では例はありません。これまでの研究の歴史の講演、現在の潮流、最先端の研究まで多くのことを学び、大きな刺激を得て帰国いたしました。今後も日々の研究を地道に継続していく所存です。

この度は渡航費援助をいただき本当にありがとうございました。

宗永 修一(博士課程4年 医歯薬学専攻 歯学専門プログラム 歯周病態学)

2017 IADR/AADR/CADR General Session & Exhibition (サンフランシスコ)に参加して

2017年3月22日から25日にかけてアメリカのサンフランシスコで開催された IADR/AADR/CADR General Session & Exhibitionに参加し、“The C5a involvement in rheumatoid arthritis with P.gingivalis-infection in SKG-mice”という演題でポスター発表させていただきました。近年、歯周病が全身疾患に影響を与えるとの報告が数多くされています。本研究は、歯周病原細菌であるP.gingivalis (Pg)を口腔感染させた関節リウマチモデルマウスを用いて、Pg感染が関節リウマチに及ぼす影響、ならびにそのメカニズムとして補体因子のC5aが関与している可能性について検討したものです。英語での討論には苦戦しましたが、国内外の研究者たちと意見を交換し合えたことは貴重な経験になりました。また、多くの研究者の発表を通して研究に対する意欲が上がりました。この経験と意欲を活かして日々の研究に取り組み、その成果を今後の国際学会で発表していきたいと思います。

最後になりましたが、研究のご指導をいただき、国際学会で発表する機会を与えてくださった歯周病態学の先生方、また、ご支援をいただきました医歯薬保健学研究科に深く御礼申し上げます。

小松 奈央(博士課程3年 医歯薬学専攻 歯学専門プログラム 歯周病態学)

95th General Session & Exhibition of the IADR(サンフランシスコ)に参加して

この度私は、2017年3月22日から25日にかけてサンフランシスコで開催された95th General Session & Exhibition of the IADRに参加し、“YAP/TAZ signaling in 3D culture Clumps of an MSC/ECM complex”という演題でポスター発表をさせていただきました。当研究室ではこれまでに、骨髄間葉系幹細胞(MSC)を用いた組織再生療法の開発のために、MSCと細胞自身が産生する細胞外基質(ECM)を利用して3次元細胞集塊 Clumps of an MSC/ECM complex (C-MSC)の作製に成功し、効果的な組織再生能を示すことを報告してきました。このC-MSCを歯周組織再生療法として臨床応用するためには、その細胞性質を詳細に理解しておく必要があります。本研究ではC-MSC内のYAP/TAZを中心としたメカノトランスダクションと細胞分化の関連を検討しました。同分野のみならず他分野の研究者からも様々な見地から質問をいただき、また、発表者同士で意見交換することもでき、大変有意義な時間となりました。この経験を糧とし、今後の研究活動を更に発展させていきたいと思います。最後になりましたが、このような貴重な発表の機会を与えていただいた諸先生方、ならびにご支援いただいた大学院生海外発表支援の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

宮宇地 聡史(博士課程後期1年 口腔健康科学専攻 生体材料学)

International Dental Materials Congress 2016(国際歯科材料会議 2016)で発表して

平成28年11月4日から6日にかけて、バリ島で開催されたInternational Dental Materials Congress 2016に参加させて頂き、『Optimization of culture conditions for the efficient differentiation of iPS cells into dental epithelial cells』という演題でポスター発表をさせて頂きました。

本学会は、国際学会ということもあり、東南アジア諸国を中心に多くの海外の先生方と交流を深めさせて頂きました。もちろん、日本からも全国各地様々な大学の先生方が沢山参加しておられ、世界中の先生方から研究に関して様々な意見を多く頂けたことは、研究者の道を志す私にとっての大きな宝になったと言っても過言ではないくらい大変貴重な経験でした。

国際学会への参加は今回が初めてであり、英語でのポスター作りにはとても苦戦しました。さらに、英語での説明がどこまで通用するのかなど日本を出発する数か月も前からずっと不安でしたが、長旅の末、バリ島に到着してからは、異国の雰囲気に圧倒され、“いよいよ国際学会に来たぞっ!”という実感が全身を駆け巡り、とても前向きな姿勢で発表に取り組むことができました。

学会期間中、常に多くの先生方と色々な話をさせて頂く中で、研究に対する姿勢が自身の中で少しずつ漠然とではありますがさらに前向きになっていく感覚を抱きました。もっと色々なお話を聞きたかったと思うほど3日間は大変短く感じました。

本学会で得た経験と感覚を忘れずこれからも研究にさらに磨きをかけていきたいと改めて決心させられた人生初の国際学会でした。

梅原 拓也(博士課程後期1年 保健学専攻 健康情報学)

ACPT2016に参加して

平成28年10月7日・8日にクアラルンプール (マレーシア)でAsian Confederation of Physical Therapy 2016 Congress (アジア理学療法学会2016)に参加しました。今回の研究タイトルは、「大腿骨近位部骨折患者の入院中の身体機能および歩行能力から術後1年のADLが予測できるか?」でした。今回の研究内容は、研究施設が済生会呉病院と済生会広島病院の共同研究、分析方法として術後1年のADLを従属変数、入院中の身体機能と活動の変数を独立変数として、ロジスティック回帰分析を行いました。その後にROC分析やベイズの定理を使用して診断性能を抽出しました。研究結果としては、入院時のHDS-Rが抽出され、カットオフ値が15点未満、感度0.73、特異度0.76、陽性尤度比3.03、事後確率63.0%であり、術後3週のBarthel Indexの歩行項目が抽出され、カットオフ値が5点未満、感度0.82、特異度0.92、陽性尤度比10.22、事後確率85.0%でした。

本研究の結果から、術後3週の時点で大腿骨近位部骨折術後患者の1年後のBIは予測可能であるというエビデンスが得られました。しかし、術後3週の歩行能力を向上させる運動介入は、特定できていないため今後の課題です。

竹山 直子(博士課程後期1年 保健学専攻 成人看護開発学)

East Asian Forum of Nursing Scholars (香港)に参加して

2017年3月9・10日の両日、香港で開催されましたEast Asian Forum of Nursing Scholars (EAFONS)にポスター発表いたしました。東アジアを中心として、オーストラリアやフィンランドからの参加もあり、看護学における他国の大学院教育や、国際的にどのような研究がなされているのかを知ることができとても有意義な参加となりました。世界において社会経済的なグローバリゼーションが進む中、実際的な人の流動も拡大され、それに伴い疾病や文化も移動していること。医療保健はその流動にどのように対応すべきか、国家から医療従事者個人レベルまで、より柔軟な対応が求められていることが強調されました。その中で、大学院における看護教育・看護研究が臨床や地域住民へのケアを向上させる土台であることが再確認されました。今回、ポスター発表した研究は発展途上国の住民の健康と地域文化との関連にフォーカスしたものでしたので、本学会の趣旨にも合致し、ポスター発表時間には他の参加者から多くのご質問を頂くことができました。他の研究者の新しい視点が、研究の今後の発展に大きく貢献すると確信しております。看護への理解をより深め、また看護の力をより発揮させるためには、看護学としての高い専門性と同時に、学際的な共同研究や議論が必要であることが強調され、自身の今後の学習の在り方の指針となりました。

豊島 礼子(博士課程後期1年 保健学専攻 成人看護開発学)

The 20th East Asian Forum of Nursing Scholars(Hong Kong)に参加して

2017年3月9~10日に香港で行われたThe 20th East Asian Forum of Nursing Scholars(東アジア看護学研究フォーラム)に参加しました。この学会はアジア各国の看護学の発展を目指し1997年から毎年開催されているもので、今回は20回目の記念の年でした。オープニングセレモニーでは色鮮やかな獅子舞の躍動感溢れるショーが行われ、参加者全員が学会20周年をお祝いしました。会場には開催地である香港をはじめ、台湾、シンガポールなど東アジア各国の大学院生や研究者が集まり、日本からも多くの人が参加していました。私はSubjective-objective difference about sleep of workers with sleeping disordersというタイトルでポスター発表をしました。近年、睡眠と様々な疾患の関連が指摘されるようになり、私は産業保健分野における従業員の健康管理の視点から、働く人の睡眠改善方法の開発を目指し研究を行っています。今回発表した研究は睡眠計を使用して睡眠障害を有する人の睡眠状況を可視化し、自覚する睡眠時間との差を治療を受けている診療科ごとに比較するというものでした。ポスター発表時には、同じように睡眠に関する研究をしている研究者に興味を持っていただき、評価方法や測定方法、評価指標などを情報交換することができ、大変有意義な時間を過ごすことができました。最後になりますが、「おいしいものを食べて来て」とあたたかく送り出してくださった森山教授と学会参加にあたりご支援いただきました医歯薬保健学研究科関係者のみなさまに深く感謝申し上げます。

尾崎 果苗(博士課程後期1年 保健学専攻 成人看護開発学)

East Asian Forum of Nursing Scholars(香港)に参加して

今回、2017年3月9・10日に香港で行われた、東アジア看護学者フォーラム(EAFONS)の目的は、看護における高等教育の強化と促進、国際協力と協力による東アジア奨学生のための学問的環境と社会化を目指すことです。

そして、今回のテーマは、「博士課程看護教育におけるグローバリゼーションと研究」でした。この学会では、博士後期課程の看護教育と研究についての質問と対話、そしてその影響を地域や世界に焦点を当ており、これらの現在の課題に取り組むとともに、エビデンスベースの練習、研究の影響、学生の移動性、看護教育と研究のグローバリゼーションにおける今後の方向性を主眼においたディスカッションが活発に行われました。

私がポスター発表した研究は、既に効果が実証されている、糖尿病腎症重症化予防のプログラムを、タブレット端末を用いた遠隔指導に置き換えた場合、従来の指導方法と比べて、どの程度の効果があるのか、またどういったメリット・デメリットがあるのか、さらには、遠隔指導に適した対象者の特徴はあるかということを明らかにすることを目的に行ったものでした。他施設の参加者からは、プログラムの内容や期間、対象者の変化についての質問があり、糖尿病腎症重症化予防プログラムの重要性と、発展性について議論を交わすことができました。

学内や研究フィールドだけではなく、様々な施設の研究者の視点も得られることができ、有意義な学会となりました。

吉次 真優(博士課程前期2年 保健学専攻 小児看護開発学)

24th Global Nursing & Healthcare Conference(Amsterdam) に参加して

私は、2017年3月1日~2日にオランダ・アムステルダムで開催された「24th Global Nursing & Healthcare Conference」に参加しました。私自身、海外への学会発表は今回が初めてであり、大変貴重な経験となりました。この学会において、私は、Young research Forum (Oral Presentation)の中で、「Difficulties Faced by Nurses in Pediatric Cancer Hospitals」という演題で、ポスターを用いた発表を行いました。これは、無記名自記式質問紙調査による小児がん診療病院に勤務する看護師584名の看護ケアに対する困難とその関連要因についての報告です。わが国の小児がん診療病院の看護師は、海外の教育プログラムの構成内容である症状管理等だけでなく、緩和ケア等深刻な問題への看護ケアに大きな困難を抱いていることが明らかとなりました。

この学会では、ポスター発表は採点方式であり、ジャッジの方と丁寧に質疑応答できる時間がありました。その中で、66.51%と高い回答率を評価していただき、日本の小児がん看護教育は発展途上にあることを知らされました。他の研究者の講演や発表より、世界の教育方法は、電子端末を用いたものが主流になってきていることも学びました。国際学会は、世界における日本の位置づけや、世界の先進技術や教育方法について知ることができる貴重な機会であると思います。

最後になりましたが、このような機会を与えていただき、ご指導をいただきました小児看護開発学祖父江育子教授、ご支援いただきました大学院医歯薬保健学研究科に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

陳 卉芳(博士課程後期2年 保健学専攻 地域・在宅看護開発学)

The 4th China Japan Korea Nursing Conference 2016 (ペキン)に参加して

2016年11月13日~14日に中国の北京で開催されたThe 4th China Japan Korea Nursing Conference 2016 (ペキン)に参加させて頂きました。私は、『Nursing Cognition on Mealtime Assistance to Hospitalized Patients: A Comparative Study between Nursing Students in China and Japan』という演題で口頭発表を行いました。この発表は、中国と日本における入院患者への経口摂食援助に関する看護学生の認識を把握したもので、両国における経口摂食援助に関する学校教育の内容と技術展開方法を検討することにより、経口摂食援助の質の向上を期待できると考えました。特に、中国と日本では高齢者と障害者が増加し、経口摂食援助に関する看護のニードが増大していることから、一層知識や役割遂行を学ぶ基礎教育の重要性が示されました。この学会は、中国・日本・韓国の学術交流を通して、三ヵ国における看護の進歩と発展を目指しています。学会の参加をきっかけに、三ヵ国の看護理事長からの母国の看護動向の報告を聞き、三ヵ国の看護近況を理解いたしました。初めて国際学会に参加し、学会の規模や看護研究の多様性に驚きました。本学会を通して、研究者として足りないものを多く自覚し、大変勉強になりました。また、看護分野の専門家達との意見交流ができ、私にとって貴重な経験となりました。今回の学会参加で得られた経験を今後の臨床研究に活かしていきたいと感じました。最後に、この機会を与えてくださった中谷久恵先生および海外発表支援関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

森田 美穂(博士課程前期2年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

IOC WORLD CONFERENCE ON PREVENTION OF INJURY & ILLNESS IN SPORT (モナコ)に参加して

このたび2017年3月16日から18日の3日間の日程で、モナコで開催されたIOC WORLD CONFERENCE ON PREVENTION OF INJURY & ILLNESS IN SPORT に参加させていただきました。演題数は口述発表74題、ポスター発表239題であり、そのほかに多数のシンポジウムやワークショップが企画されていました。

私は、スポーツにおけるトレーニングやコンディショニングをテーマとした研究に取り組んでいます。今回は、足関節捻挫の予防を目的としたトレーニングについて ” Characteristics of ankle muscle activity during tilting movements on a wobble board in young adults” というタイトルでポスター発表させていただきました。「バランスボードは多軸のほうが一軸よりも効果的か」、「実際に足関節捻挫の予防が可能か」などのご質問、ご助言をいただき、スポーツの現場に役立つ情報が求められていることを改めて感じました。本学会でフィンランド、ポーランド、韓国などさまざまな国の方と交流ができ、大変良い刺激を受けました。本学会での経験を活かし、研究デザインや、英語でのプレゼンテーション能力をさらに向上させていきたいと思います。

最後に、このたびの海外発表にあたりご指導いただきました先生方および研究室の皆様、ご支援いただいた医歯薬保健学研究科に深く感謝致します。

鈴木 雄太(博士課程前期1年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

IOC World Conference Prevention of Injury & Illness in Sport 2017に参加して

このたび2017年3月16日から18日までの3日間の日程で、モナコで開催されたIOC World Conference Prevention of Injury & Illness in Sport 2017に参加させていただきました。本学会は、国際オリンピック委員会が主催するスポーツに関連した傷害や疾病の予防をテーマにした学会です。演題数は、シンポジウム38題、ワークショップ82題、口述発表122題、ポスター発表240題でした。リオデジャネイロオリンピックが開催された年度の学会ということもあり、オリンピックに関する報告も多くみられました。

私は主に中学生から高校生までのジュニア競泳選手の競技力向上や障がい予防をテーマとした研究に取り組んでいます。今回は”The incidence and risk factors of shoulder pain in junior competitive swimmers”というタイトルで,広島県のジュニア選手のなかで特に障がい既往率の高かった肩関節障がいに着目し,障がいと柔軟性の関連について発表しました。私自身の英語でのディスカッション能力に不安がありましたが、「都道府県間や地域間で障がい既往率に違いはあるのか?」、「研究結果から実際に選手へ何を指導したか」などの質問をいただき、スポーツの予防分野に関わる世界中の研究者と意見交換をすることができました。ジュニア選手への予防の重要性を再認識でき、大変良い刺激を受けました。本学会での経験を活かし、研究活動をさらに推進していくとともに、今後は口述発表などで英語でのプレゼンテーション能力をさらに向上させていきたいと思います。

最後に、このたびの海外発表にあたりご指導いただいた先生方および研究室の皆様、ご支援いただいた医歯薬保健学研究科に深く感謝いたします。

小宮 諒(博士課程前期1年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

The Asian Confederation for Physical Therapy 2016(マレーシア)に参加して

このたび、2016年10月7日から8日にかけてマレーシアで開催された、The Asian Confederation for Physical Therapy 2016に参加させていただきました。

本学会では、「Effect of warm-up exercise in a warm bath for vertical jump height」というタイトルで、口述発表をさせていただきました。温浴中の軽度な運動が瞬発力に与える影響を深部温、跳躍高などを測定して調べた研究です。発表会場では外国の方の反応が予想していた以上によく、「温浴と運動の影響ではどちらが大きいのか」、「運動方法や回数はどのように規定したのか」、「この研究は今も継続してやっているのか」などの質問をいただきました。初めての学会が国際学会で口述発表ということもあり、多くの不安を抱きながら参加しましたが質問者も丁寧に聞いてくださり、緊張しながらも非常に実りある学会となりました。私は、国際学会への敷居を高く感じていましたが、早い時期に国際学会での発表を経験できたことは貴重な経験であり、敷居を下げる良いきっかけとなりました。その一方で、自分の考えを明確に伝えもっとディスカッションの質を上げたいという気持ちが芽生えてきました。そのためにも研究内容、プレゼンテーション能力、語学力のレベルをさらに引き上げなければならないと感じました。

最後に、このたびの海外発表にあたりご指導いただいた先生方および研究室の皆様、ご支援いただいた医歯薬保健学研究科に深く感謝いたします。

竹内 拓哉(博士課程前期2年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

The Asian Confederation for Physical Therapy (ACPT) 2016 に参加して

このたび、2016年10月7日~8日にマレーシア・クアラルンプールで開催された、ACPT 2016に参加いたしました。今回は私にとって、3回目の国際学会参加でした。

私は「Difference in vertical ground reaction force and knee flexion angle between dominant leg and non-dominant leg at quick stopping motion」というタイトルで発表しました。

私の発表は学会2日目11時15分~12時45分のMusculoskeletal and Sports Rehabilitation 5というセッションでした。私のプレゼンの自己採点は発表70点、質疑応答は50点です。プレゼン自体は原稿を読まずに行うことができました。質問はマレーシア人女性から2ついただきました。1つ目は「なぜ対象が女性だけなのか?」2つ目は「対象の包含基準は?」という質問でした。1つ目の質問は聞き取ることができたので答えることができました。しかし、2つ目の質問は聞き取ることができず、回答に苦労しました。

今回は読み原稿を使わずにプレゼンを行うことにチャレンジしました。前夜も遅くまでホテルの部屋で練習したおかげで、上手くできた方ではないかと思います。今回のチャレンジは今後への大きな自信に繋がったと思います。

沼野 崇平(博士課程前期2年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

The 7th Asia Conference on Kinesiology in Incheon (Korea)に参加して



2016年11月11日から14日にかけて韓国の仁川にて開催されたThe 7th Asia Conference on Kinesiology in Incheon (ACK2016)に参加させて頂きました。「Effect of various ankle brace during side jump and landing」という演題でYoung Investigator Oral Presentationにて発表させていただきました。足関節捻挫受傷後に使用される足関節装具が足関節運動にどのような影響を与えるか、運動学的な視点と主観的な使用感の両面から評価測定を行い、固定力と装具装着の快適さはトレードオフにあるという趣旨で発表を行いました。発表は好評であり、3人の発表者が選出されもう一度プレゼンテーションを行うFinal Presentationにも選ばれ、閉会式前の大講堂での発表機会も頂きました。結果、Young Investigator Awordも受賞することができ、国際学会での受賞という貴重な体験もすることができました(http://home.hiroshima-u.ac.jp/urabeken/numano_ack.html)。発表後もDiscussionを重ね、自分の研究の課題や今後の発展について多くの示唆をいただくことができました。最後に、研究に関しご指導いただきこのような発表の機会を与えてくださいました浦辺幸夫教授、前田慶明助教、ご支援いただきました医歯薬保健学研究科ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

酒井 章吾(博士課程前期1年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

The Asian Confederation for Physical Therapy 2016 に参加して

私は、2016年10月7日から8日にかけて、マレーシアのクアラルンプールにて開催された、「The Asian Confederation for Physical Therapy 2016」という学会に参加させていただきました。本学会は、アジア各国の理学療法に関する研究者が参加しており、アジアの理学療法研究の流れや、自分の研究に関する情報収集を行うことができました。

私は、「The Difference of Muscle Strength While Shouting Vowel Sound」というテーマでポスター形式の発表をさせていただきました。スポーツ選手が筋発揮の際にシャウト(shout)している様子を目にすることがありますが、発声により発揮筋力が上昇するといわれています。私の研究では、発声する母音による発揮筋力の変化を検証し、その結果を報告させていただきました。スポーツ関連の研究者の方に興味を持っていただき、情報交換を行うことができましたが、自分の伝えたいことが上手く伝えられずに悔しい思いをすることもありました。今回の海外学会の参加経験を踏まえ、今後は学術活動に加え、英語でのコミュニケーション能力向上に励んでいきたいと考えています。

最後になりますが、このような発表の機会を与えてくださった諸先生方、ならびにご支援いただいた大学院生海外発表支援の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

堤 省吾(博士課程前期2年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)

The 7th Asia Conference on Kinesiology(Incheon、Korea) に参加して

平成28年11月11日~14日(金~月)の4日間の日程で、仁川(韓国)にて開催されました、The 7th Asia Conference on Kinesiology に参加させていただきました。私はスポーツ選手の障害予防やパフォーマンス向上に関する研究を行っており、今回は“The effect of a 4-week cyclic stretching intervention on the calf muscle strength”といったタイトルで発表させていただきました。私自身、国内での学会発表の経験はありますが、国外での学会発表は今回が初めてでありました。私の発表では、「ストレッチングの強度はどのように規定したのか?」「測定項目の再現性についてはどのように考えているのか?」などのご質問をいただきました。海外の方からいただいた質問は、うまく聞き取ることができず、座長に助けていただきながらなんとか返事ができました。そのため、本学会では英語でのディスカッションの難しさを実感いたしました。発表自体はSpeakingのみですので、一人で練習が可能ですが、ディスカッションの場合はそうはいきません。相手の発言を聞き取り、発言の意図を理解し、それに対する自分の考えを伝えるといった総合的なスキルが求められると思います。本学会に参加して、英語でのディスカッションには、常日頃から英語に触れる習慣が大切だと感じました。

最後に、今回の学会発表にあたり、ご指導いただいた先生方および研究室の皆様、そしてご支援いただいた医歯薬保健学研究科に深謝いたします。

炭本 貴大(博士課程前期2年 保健学専攻 生体運動・動作解析学)

ACPT (The Asian Confederation for Physical Therapy) Congress 2016(クアラルンプール)に参加して

私は2016年10月7日から8日にかけてマレーシアのクアラルンプールにて開催されたACPT (The Asian Confederation for Physical Therapy) Congress 2016に参加し、『EFFECTS OF MOTION SPEED ON TRUNK BIOMECHANICS IN THE FRONTAL PLANE DURING SIT-TO-WALK』という題目でポスター形式にて発表させていただきました。日常生活活動における高齢者の転倒予防を目的とする研究の一環として、若年者を対象に起立-歩行動作の動作スピードの違いが体幹運動学に及ぼす影響について調査した内容を報告し、解析方法や今後の研究の発展について質問や意見をいただきました。また、海外の研究者の発表を聴くことで参考になった点も多く、特に臨床に直結した内容の発表が多く見られたため、基礎的な研究においてもどのように実際の臨床に還元するかを意識することが重要であると改めて実感しました。私は今回初めて国際学会に参加したのですが、英語でコミュニケーションを行うことに苦労した場面が多々あり、共通言語としての英語の重要性を痛感しました。また、アジア各国から多くの理学療法士が参加していましたが、日本人はポスター形式での発表が多く、口述形式での発表は少ない傾向にあったため、より開かれた場で活発な討論を行うことが可能なほどの言語能力を有する必要性を感じました。今後は今回の経験を活かし、研究および言語面において更なる自己研鑽に励みたいと思います。

最後になりますが、このような貴重な機会を与えてくださった新小田幸一教授、ならびに海外発表を支援してくださった医歯薬保健学研究科に感謝いたします。

岩本 義隆(博士課程後期2年 保健学専攻 生体運動・動作解析学)

ACPT Congress2016に参加して

2016年10月7日から8日にかけてマレーシア、クアラルンプールにあるThe Berjaya Times Square Hotel Kuala Lumpurにて行われたACPT(The Asian Confederation for Physical Therapy)Congress 2016に参加させていただきました。DECREASED MUSCLE CO-CONTRACTION DURING VOLUNTARY POSTURAL SWAYという題目でポスター形式にて発表させていただきました。自身にとって3度目の国際学会であり、英語での議論は少し板に付いてきた気はしますが、本学会はアジア圏の学会ということもあり、日本人からの質問を多く頂きました。

高齢者が随意的な姿勢調節課題を行う際に下肢に生じる筋の同時収縮に関して発表させていただいたのですが、理学療法士が参加する学会であったために、研究結果をどのように臨床に反映するのかといった内容の質問が多くありました。理学療法士として、治療対象である患者やクライアントの利益に結びつくような研究活動を行わなければならないと痛感しました。

基調講演や発表演題から、広い視野で理学療法がどのように発展しているかを知ることができ、改めてグローバルスタンダードを意識することとなりました。

今後も国際学会には積極的に参加し、海外研究者とディスカッションを行うことによって自身の知見を深め、自らの研究の参考にしたいと考えております。最後になりますが、このような機会を与えてくださった新小田幸一教授、ならびに海外発表支援をしてくださった医歯薬保健学研究科に感謝いたします。

藤家 義也(博士課程前期1年 保健学専攻 生体機能解析制御科学)

13th Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016(クアラルンプール) に参加して

私は2016年10月6日~10月10日にかけてクアラルンプールで開催された13th Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016に参加しました。本学会はアジア・オセアニアの国を中心に、主に理学療法士が参加する国際学会です。学会では“The effect of body weight support using assistive devices on locomotive physical activities estimated by a triaxial accelerometer”という演題でポスター発表しました。本研究では、歩行補助具を用いた歩行時の免荷が、3軸加速度計により算出される身体活動量に及ぼす影響について検証を行い、免荷量が多くなるほど3軸加速度計は身体活動量を過小評価することを明らかにしました。

今回の学会は、自身にとって初めて海外で発表する機会でした。学会当日は様々な分野の発表を聞き、研究テーマの近い方ともディスカッションを行いましたが、私の英語力不足から十分に内容を理解し、考えたことを伝えることができませんでした。また、研究内容については、いくつかの質問や助言をいただき、今後の研究を行っていくうえで非常に参考になりました。今後も海外で発表できるよう研究活動に励みたいと思います。さらに、学会に参加した際にはより有意義な時間を過ごせるよう英語能力の向上に努めていきたいです。最後になりましたが、ご指導いただきました指導教員の先生方、またご支援いただきました医歯薬保健学研究科に感謝申し上げます。

阿部 巧(博士課程前期2年 保健学専攻 運動器機能医科学)

The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016 に参加して

私は、2016年10月7日から8日にかけてマレーシアのクアラルンプールで開催されたThe Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016に参加させていただきました。アジアの各国から多くの研究者、臨床家の方が参加されており口述発表、ポスター発表が連日行われました。私は、「Gait analysis of patients with torn discoid lateral meniscus」というテーマでポスターでの発表をさせて頂きました。本研究では、外側円板状半月患者の歩行・ジョギング時の膝関節運動・運動力学を測定した結果、外側円板状半月患者の術前におけるジョギング時の膝関節モーメントが健常群より低いことが明らかになり、この値は自覚的な症状スコアと関連することが分かりました。この結果から、外側円板状半月患者の臨床症状と膝関節運動力学が関連する可能性が考えられました。

私自身、初めての国際学会への参加でしたが、英語での発表やディスカッションは日本ではなかなか経験できない貴重な経験となりました。また、世界で活躍されている理学療法士の方の講演を聞くこともでき、自身の研究や治療についての知識も深まりました。

最後になりましたが、このような海外発表の機会を与えて下さった諸先生方、ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様に感謝いたします。

石井 陽介(博士課程前期2年 保健学専攻 上肢機能解析制御科学)

The Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016 に参加して

私は、2016年10月7日から8日にかけてマレーシアのクアラルンプールで開催されたThe Asian Confederation for Physical Therapy Congress 2016に参加させていただきました。『EFFECT OF LATERAL WEDGE INSOLE FOR MEDIAL MENISCUS EXTRUSION IN MEDIAL KNEE OSTEOARTHRITIS』という題目で、ラテラルウェッジインソールが内側半月板逸脱を呈した変形性膝関節症者に与える影響を検討し、変形性膝関節症者の内側半月板逸脱を減少させる発表をポスターにて行いました。この発表に対し、同分野を研究されている先生方から、内側半月板逸脱変化と臨床症状の関係性について多く質問を頂き、自分の研究を深める上で貴重な機会を得ました。しかしながら、質疑応答を行う上で、自分の意思を英語で表現することの難しさ、そしてその表現をシンプルに伝える必要性を強く感じました。今後は、研究分野のみならず、英語でのプレゼンテーションやコミュニケーション能力の向上にも努めて、積極的に国際学会に参加したいと思っております。最後になりますが、このような機会を与えてくださった諸先生方、ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様に感謝いたします。

住元 旭(博士課程2年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 内視鏡医学)

United European Gastroenterology Week (Vienna)に参加して

2016年10月15日〜19日オーストリア・ウィーンにて開催された第24回欧州消化器病週間(United European Gastroenterology Week; UEGW)に参加致しました。UEGWは消化器領域における世界でも権威のある国際学会の一つであり、今年は世界各国から14000人を超える参加者が大会に出席しました。消化器内科医、消化器外科医、科学者やコメディカルなど他職種が集結し、消化器領域における最先端の話題について議論し、多いに盛り上がりを見せておりました。広島大学病院消化器・代謝内科内視鏡診療科からは田中信治教授、岡志郎講師、そして私を含めた大学院生3名の計5名で参加してきました。今回私は、大腸腫瘍に対する新NBI統一分類である「JNET分類」について発表させて頂きました。JNET分類とは、2014年The Japan NBI Expert Team (JNET)より提唱された本邦初の大腸NBI拡大内視鏡所見統一分類ですが、JNETの誕生、科学的根拠に基づいた診断基準の決定、JNET分類の紹介などの内容でありました。このような場で発表する機会を与えて頂いたことは大変貴重な経験となりました。今後さらなる勉学の励みとするとともに、御指導下さった先生方へ心から感謝申し上げます。

前田 和也(博士課程3年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 腎臓内科学)

米国腎臓学会(ASN)kidney Week 2016(シカゴ) に参加して

2016年11月15日から20日にかけて、米国、シカゴで開催されたAmerican Society of Nephrology (ASN)Kidney Week 2016に参加しました。ASNは、腎臓領域において最新の知見・研究を中心とした最も大規模な国際学会の1つです。初めての国際学会の参加で、出国前からかなりの期待と語学力に少しの不安を抱えて出発しましたが、結果的にはとても有意義な経験をすることができました。

今回、「Inhibition of H3K9 methyltransferase G9a ameliorates methylglyoxal-induced peritoneal fibrosis」という演題でポスター発表を行いました。本研究は、腹膜透析による腹膜線維化の過程で、H3K9のヒストンメチル化の関与を明らかにし、メチル化の抑制によって腹膜線維化が改善するかについて検討したものです。

私の発表した腹膜透析の領域では、中国や韓国を中心とした東アジアからの報告がたくさんみられました。国内での学会とは規模が違い、自身の研究テーマに関連した基礎分野の研究や最先端の臨床分野の研究報告は大変興味深く、世界の研究者たちとのディスカッションは示唆に富んでおり、新たな知見やヒントを得ることができました。また、私たちの研究は世界を舞台にしても有用な研究だということを再確認できたことは嬉しい収穫でした。今回の国際学会発表を通じて準備から含めて勉強になったことがたくさんあり、大いに刺激を受けることができました。最後になりますが、研究の御指導をいただき、このような機会を与えてくださった諸先生方、ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様に感謝いたします。

石田 慶士(博士課程後期3年 薬科学専攻 生体機能分子動態学)

Society of Toxicology 56th Annual Meeting (ボルチモア)

2017年3月12日から16日にかけてメリーランド州のボルチモアで開催された「Society of Toxicology 56th Annual meeting」において、「PFOS Increases Neuronal Vulnerability to Excitotoxicity via Decrease of AMPA receptor Subunit GluR2 expression」という演題でポスター発表をさせていただきました。本研究は、難燃剤や界面活性剤として幅広い用途に使用されてきたPerfluorooctane sulfonate (PFOS)という有機フッ素化合物の新しい神経毒性メカニズムに関する研究です。私たちの生活は数千万種類以上といわれる化学物質によって支えられていますが、その中には私たちの健康に好ましくない影響を与えるものも存在します。このような影響を未然に防ぐためには、化学物質による毒性を正しく評価することが重要です。私の発表では、胎生期にPFOSに曝露されたラットの脳においてAMPA型グルタミン酸受容体の発現量が変化し、グルタミン酸興奮刺激に対する感受性が上がることで神経細胞が死にやすくなることを報告しました。ポスター発表では多くの海外研究者の方々から質問やコメントをいただき大変勉強になりました。一方で、英語で対等にディスカッションできないもどかしさも感じ、英語の勉強不足を痛感しました。また、同年代の海外研究者の方々がまとまった研究成果を広い会場で発表し、ディスカッションする姿を見て、自分も負けずに頑張りたいと思いました。最後に、この度の学会発表にあたりご指導頂いた諸先生方、ならびにご支援頂いた大学院生海外発表支援の関係者の方々に深く御礼申し上げます。


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