氏名 |
研究室名 |
国際学会名 |
関野 陽平 |
分子病理学 |
American Association for Cancer Research Annual Meeting 2017 |
山本 周子 |
疫学・疾病制御学 |
24th International Symposium on Hepatitis C Virus and Related Viruses |
酒井 章吾 |
スポーツリハビリテーション学 |
World Confederation for Physical Therapy Congress 2017 |
大岡 恒雄 |
スポーツリハビリテーション学 |
World Confederation for Physical Therapy Congress 2017 |
利根川 直樹 |
スポーツリハビリテーション学 |
WCPT-AWP & PTAT Congress 2017
世界理学療法連盟アジア西太平洋地区国際会議 |
林 宏昭 |
生体運動・動作解析学 |
2017 ISPGR (International Society of Posture and Gait Research) World Congress |
真田 昌輝 |
生体運動・動作解析学 |
2017 ISPGR (International Society of Posture and Gait Research) World Congress |
岩本 義隆 |
生体運動・動作解析学 |
2017 ISPGR (International Society of Posture and Gait Research) World Congress |
石原 裕輝 |
精神機能制御科学 |
WCPT-AWP & PTAT Congress 2017
世界理学療法連盟アジア西太平洋地区国際会議 |
西山 菜々子 |
精神機能制御科学 |
15th World Congress of the European Association for Palliative Care |
上田 章雄 |
上肢機能解析制御科学 |
ISB (International Society of Biomechanics) 2017 |
石井 陽介 |
上肢機能解析制御科学 |
ISB (International Society of Biomechanics) 2017 |
桑原 渉 |
上肢機能解析制御科学 |
ISB (International Society of Biomechanics) 2017 |
大谷 一郎 |
内視鏡医学 |
Digestive Disease Week |
関野 陽平(博士課程4年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 分子病理学)
第108回American Association for cancer research (AACR) (Washington, D.C.)に参加して
2017年4月1~5日までの5日間、アメリカのワシントンD.C.で開催されました第108回American Association for cancer research (AACR)に参加・発表する機会をいただきました。AACRでは、日本では考えられない大きさのコンベンションセンターでplenary sessionの会場はスクリーンが6枚ほど並んでおり、ポスター会場を見て回るだけで疲れてしまうほどでした。また論文で目にするような著名な先生達の講演が多く催され、とにかく規模の大きさに圧倒されました。
私はExpression of the transcribed region Uc.63+ in prostate cancerという演題を発表させていただきました。内容としてはnon-coding RNAの一つであるTranscribed ultraconserved regionは生物種を超えて保存されている領域なのですが、この中でUc.63+が前立腺癌で高発現しており、また増殖や抗癌剤耐性に関与しているというものです。発表形式はfree discussionで4時間ほどポスターの前で質問する人を待つものでした。英語での発表、質疑応答に最初は緊張しながらも、徐々に慣れていき、いろいろな人種、職種の人たちと交流することができ、刺激的な発表になりました。日本との大きな違いの一つとしては、欧米の人たちは、褒めてくれることが多く、研究の問題点を指摘する際も、非常に前向きであり、今後の研究への大きな励みとなりました。
今回、AACRに参加させていただき、自分の研究成果をこのような大きな学会で発表できることに喜びを感じるとともに、今後の研究にむけて課題も感じました。このような国際学会にまた参加できるように研究を、頑張って行きたいと思います。
山本 周子(博士課程3年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 疫学・疾病制御学)
24th International Symposium on Hepatitis C virus and Related Virusesに参加して
2017年9月25日~28日までアメリカで開催された第24回International Symposium on Hepatitis C virus and Related Virusesに参加し、「Distribution of HCV genotype and estimation of HCV genome mutation rate per year in Cambodia and Vietnam」という演題名で発表を行いました。本研究でカンボジアとベトナムの住民を対象にHCV抗体陽性率、HCV RNA陽性率、genotype分布について明らかにしました。また、2012年のカンボジア調査でHCV RNAが陽性だった4名に対して再採血を行い、遺伝子解析を行って変異部位と変異数を調べ、それを基にgenotype 1b、6e、6rにおける変異速度を推定し、比較しました。質疑応答ではカンボジアのHCV genotype 6の起源を尋ねられた他、genotypeによって変異速度が異なる事に関する考察についてアドバイスを頂く事ができました。この学会に参加することで世界各国の研究者が現在注目しているトピックスについてリアルタイムで知ることができ、大変刺激を受けました。最後になりましたが、国際学会発表という貴重な機会を下さった田中純子教授および海外発表支援に関係される先生方に厚く御礼を申し上げます。
酒井 章吾(博士課程前期2年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)
World Confederation for Physical Therapy 2017に参加して
私は、2017年7月2日から4日にかけて、南アフリカのケープタウンにて開催された、「World Confederation for Physical Therapy 2017」という学会に参加させていただきしました。本学会は、世界各国の理学療法に関する研究者が参加しており、世界の理学療法研究の流れや、自分の研究に関する情報収集を行うことができました。
私は、「ECHO INTENSITY OF PERONEUS LONGUS IN PERSONS WITH CHRONIC ANKLE INSTABILITY」というテーマでポスター形式の発表をさせていただきました。度重なる捻挫の後遺症である慢性足関節不安定症患者の足関節外反筋力の強さを検証し、その結果を報告させていただきました。様々な方に興味を持っていただき、情報交換を行うことができましたが、自分の伝えたいことが上手く伝えられずに悔しい思いをすることもありました。今回の海外学会の参加経験を踏まえ、今後は学術活動に加え、英語でのコミュニケーション能力向上に励んでいきたいと考えています。
最後になりますが、このような発表の機会を与えてくださった諸先生方、ならびにご支援いただいた大学院生海外発表支援の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
大岡 恒雄(博士課程後期1年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)
World Confederation for Physical Therapy 2017 (ケープタウン)に参加して
2017年7月2日から4日にかけて南アフリカのケープタウンにて開催されたWorld Confederation for Physical Therapy 2017に参加しました。演題名は、「Relationship between patient discharge and body function for females in the oldest-old age groups following proximal femoral fracture」でした。
大会3日目のPlatform presentation:Rapid fiveという形式で、スライド5枚、発表時間5分での発表でした。このセッションは「Older people」をテーマとして8題あり、全発表終了後に各発表者が会場内の所定場所に移動し、15分間発表者と質問者が討議するという形式でした。
質問は3名の方から、90歳群はなぜ自宅復帰率が低かったか、合併症の有無、日本では自宅退院が良いことかという内容でした。南アフリカでは大都市の病院は医療水準が高いが、地方の病院では退院後に十分な治療を受けられない、住まいから病院までの距離が遠いなどの理由から必ずしも自宅退院が良いことではないことを知ることができました。
今回、初めて国際学会での口述発表でしたが、落ち着いて時間内に発表できました。しかし、自身の研究の特徴について、他の発表者のようにロジカルに話を展開し聴衆に訴えるようなプレゼンテーションにはなっておらず、今後の自身のプレゼンテーション能力を高めていく上での課題が明確になりました。
最後に、研究に関してご指導いただきこのような発表の機会を与えてくださいました浦邉幸夫教授、前田慶明講師、ご支援いただきました医歯薬保健学研究科ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
利根川 直樹(博士課程前期1年 保健学専攻 スポーツリハビリテーション学)
WCPT-AWP&PTAT Congress 2017に参加して
このたび、2017年6月28日から30日にかけてタイ・バンコクで開催されたWCPT-AWP&PTAT Congress 2017に参加させていただきました。本学会の演題数は口述発表63題、ポスター発表244題であり、その他に多数のシンポジウムが行われていました。
私は「Sports injuries and heat illnesses in college badminton player」というタイトルでポスター発表をさせていただきました。大学生バドミントン選手において、外傷はコートのどの位置で多く生じているのか、熱中症はどれぐらい生じておりどの時期に多いのかといった疑問を持ち、アンケート調査を実施した内容を発表させていただきました。海外の研究者の方から「バドミントンの外傷と障がいはどのように定義したのか」、「熱中症はなぜ7月に多く生じているのか」などの質問をいただきました。スポーツ傷害の予防についてや熱中症の危険性についてディスカッションすることができ、大変良い刺激を受けました。また、世界で活躍されている理学療法士の方の発表を通して、海外の動向や傾向を知ることができ、非常に有意義なものとなりました。今後はさらに研究内容を深めるとともに、語学力の向上に努めたいと感じました。
最後に、このたびの海外発表にあたりご指導いただいた先生方および研究室の皆様、ならびにご支援いただいた大学院生海外発表支援の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
林 宏昭(博士課程前期1年 保健学専攻 生体運動・動作解析学)
2017 ISPGR WORLD CONGRESS (Fort Lauderdale)に参加して
2017年6月25日から29日にかけてアメリカ合衆国フロリダ州フォートローダーデールにて行われた2017 ISPGR(International Society of Posture & Gait Research) WORLD CONGRESSに参加させていただきました。Biomechanics of the Trailing Limb During Stair Descent with the Body Facing Diagonally Forwardという題目でポスター発表させていただきました。ポスター形式での発表も国際学会での発表も初めての経験であり、英語での議論に戸惑うこともありましたが、参加者との意見交換を英語で行うことができました。
今回の発表では階段降段動作時に体を斜め前方に向けたときの動作を観察し、運動学・運動力学にいかなる影響を及ぼすのかを検討しました。自身の発表に対して参加者の方からは床反力計の設置位置や実際の動作の様子に関する質問を頂き、方法論を明確に示す重要性を感じました。また、今回発表させていただいたデータは矢状面上でのデータのみでしたが、前額面上のデータに関する質問も頂き、今後の課題を見つけることができました。さらに、論文にする予定があるかどうかについての質問も頂き、自分の研究内容を論文にまとめて発表していくことの重要性を感じました。
今回の経験を活かし、今後も国内の学会だけでなく国際学会での発表を目標とし、世界の中での自身の研究がどのように受け取られるのかを体感できるようにしたいと考えております。最後になりましたが、このような機会を与えてくださった新小田幸一教授、ならびに海外発表支援をしてくださった医歯薬保健学研究科に感謝いたします。
真田 昌輝(博士課程前期1年 保健学専攻 生体運動・動作解析学)
2017 ISPGR WORLD CONGRESS(Fort Lauderdale)に参加して
私は2017年6月25日から29日にかけてアメリカ、フロリダ州、フォートローダーデールにあるThe Westin Fort Lauderdaleにて行われた2017 ISPGR WORLD CONGRESS(International Society of Posture & Gait Research)に参加させていただきました。「Biomechanical influences of gait termination with holding of baggage in one hand」という題目をポスター形式にて発表させていただきました。荷物を把持するかどうかで、歩行を停止させる際に下肢の運動学・運動力学にどのような影響を及ぼすのかを検討しました。実際にどのような危険性があるのか、膝や足関節に疾患がある人はどのように止まれば良いのかなど、実際の日常生活に即した質問を多く頂きました。自分から海外の研究者に質問していくことは難しかったですが、私と同じ分野の研究を行なっている海外の研究者と意見交換することができ、今後の研究を進めていく上で貴重な経験となりました。
しかし、英語でのコミュニケーション能力が不足しているために、相手の主張を正しく聞き取れない、また自分の意見を伝えられないことが多々あり歯痒い思いをしました。今後も海外での発表を視野に入れた時に、研究だけではなく語学力を鍛えていく必要性があると強く実感しました。
最後になりますが、このような機会を与えてくださった新小田幸一教授、ならびに海外発表支援をしてくださった医歯薬保健学研究科に感謝いたします。
岩本 義隆(博士課程後期3年 保健学専攻 生体運動・動作解析学)
2017 ISPGR WORLD CONGRESS(Fort Lauderdale)に参加して
2017年6月25日から29日にかけてアメリカ、フロリダ州、フォートローダーデールにあるThe Westin Fort Lauderdaleにて行われた2017 ISPGR WORLD CONGRESS(International Society of Posture & Gait Research)に参加させていただきました。Effects of Visual Input and Support-Base Width on Muscle Coactivation During Standing in the Elderlyという題目でポスター形式にて発表させていただきました。自身にとって4度目の国際学会であり、英語での議論もこれまでと比較すると円滑に行うことが出来ました。さらに、2015年に開催された同学会にも参加していたため、顔なじみの海外の研究者と積極的な討議を行うことが出来ました。
高齢者を対象に立位保持中の足関節周囲筋同時収縮を評価し、視覚情報や支持基底面の広狭がいかなる影響を及ぼすのかを検討しました。私の発表内容が学会でのここ数年のトレンドと重なる部分もあり、感覚情報の変化が高齢者の姿勢制御にどのような影響を及ぼすのかという点で多く質問を頂きました。
今後も2年に1度行われる本学会で発表することを自身の目標および課題に設定し、自身の専門性をより深めていきたいと考えております。最後になりますが、このような機会を与えてくださった新小田幸一教授、ならびに海外発表支援をしてくださった医歯薬保健学研究科に感謝いたします。
石原 裕輝(博士課程後期1年 保健学専攻 精神機能制御科学)
WCPT-AWP & PTAT Congress 2017(バンコク)に参加して
2017年6月28日-30日にタイのバンコクで開催された、“Asia Western Pacific Region of World Confederation for Physical Therapy(WCPT-AWP) Congress 2017”に参加し、“Effects of basic body awareness therapy for a person suffering from chronic low back pain: a case study”という演題で、Basic Body Awareness Therapy(BBAT)の慢性腰痛に対する効果についてポスター発表をさせていただきました。BBATは、身体への気づきを促し、動きの質を高めることで、身体症状と共に精神症状の改善を目的とした理学療法アプローチです。BBATは北欧諸国で発展しており、ヨーロッパでは精神疾患者や慢性疼痛患者に対して幅広く実践されています。しかしアジア諸国での認知度は非常に低く、現在アジアに認定BBATセラピストは4人しかいません。本学会はアジア諸国からの参加者が多いということもあり、BBATについて興味を示す方も多く、発表では十数名の方と議論をさせていただくことができました。また、BBATは精神科領域の理学療法アプローチということもあり、この領域に興味のあるセラピストと交流をすることでき、お互いの国における精神科リハビリテーションに関する知見を交換することができました。この度の学会参加で得られた知見は、今後の研究活動に活きてくると強く感じることができました。最後に、発表にあたり御指導をくださりました先生方、御支援くださりました大学院生海外発表支援関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
西山 菜々子(博士課程前期2年 保健学専攻 精神機能制御科学)
15th World Congress of the European Association for Palliative Care(マドリード)に参加して
私は2017年5月18日から20日にかけてスペインのマドリードで開催された15th World Congress of the European Association for Palliative Care(EAPC)第15回欧州緩和ケア学会国際大会に参加し、ポスター発表を行いました。本会には、毎年、ヨーロッパ各国をはじめ、アメリカ、アフリカ、アジアから緩和ケア研究者が集まります。今年は約2800人が参加していました。私は“What is the factor of continuing rehabilitation until dying phase?”というタイトルで、終末期がん患者にリハビリテーションを提供する中で「最期に近い時期までリハビリテーションで関わることができた患者にはどのような特徴があるのか」という臨床疑問をもとに実施した後方視的コホート研究で、提供するリハビリテーションの内容やリハビリテーション終了要因について調査した内容を発表しました。発表への質疑を通じて、終末期がん患者に対するリハビリテーションの実践状況について情報交換したり、今後の終末期がん患者へのリハビリテーション研究計画についてディスカッションしたりと、海外からの参加者ととても有意義な交流の機会をもつことができました。英語でのコミュニケーション力の不足については、十分とは言えませんが昨年の海外発表の時よりも積極的に話しかけるよう努めたことで、今年はより充実した学びを得ることができたように感じています。このような発表の機会を与えてくださいました岡村仁教授、そして、大学院生海外発表支援関係者の皆様に心より感謝いたします。
上田 章雄(博士課程後期2年 保健学専攻 上肢機能解析制御科学)
International Society of Biomechanics(ブリスベン)に参加して
私は、2017年7月23日から27日にかけてオーストラリアのブリスベンで開催されたThe 26 International Society of Biomechanics 2017に参加させていただきました。『Difference o hand and arm movements with dominant and non-dominant hand during daily activities』という題目でポスター形式にて発表させて頂きました。バイオメカニクス分野の国際学会ということで、世界中から多くの最新測定機器の実演が行われ、さらにそれらを使用した最新の研究発表が連日行われていました。多くが日本ではまだ取り入れられていないもので実際に機器を動かして体験出来たことはとても印象に残っています。
私は加速度系を用いて、上肢を使った日常生活動作の活動量を測定する研究を発表させて貰い、多くの人に関心を持って聞いてもらうことができました。その中でも今回は限られた動作に注目したが、もっと普段の生活の中で継時的に測定すると結果が変わるのではと指摘を頂きました。今後の研究につながる課題も明らかとなり、非常に有意義な時間を過ごせました。今後も国際学会には積極的に参加し、海外研究者と、よりよい英語でのディスカッションを行うことによって自分の研究を深めたいと考えています。
最後になりますが、このような機会を与えてくださった諸先生方、ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様に感謝いたします。
石井 陽介(博士課程後期1年 保健学専攻 上肢機能解析制御科学)
International Society of Biomechanics 2017に参加して
私は、2017年7月23日から27日にかけてオーストラリアのブリスベンで開催されたInternational Society of Biomechanics 2017に参加させていただきました。『 Relationship between medial meniscus extrusion and lateral thrust with medial knee osteoarthritis 』という題目で、変形性膝関節症患者におけるラテラルスラストと内側半月板逸脱の関係性を検討し、ラテラルスラストが変形性膝関節症者の内側半月板逸脱を増加させる発表を行いました。この発表に対し、同分野を研究されている先生方から、ラテラルスラストと半月板逸脱量の関係性は、関節変形重症度や体重に影響するかどうか質問を頂き、自分の研究を深める上で貴重な機会を得ました。しかしながら、質疑応答を行う上で、英語の質問を理解しかつ自分の意思を英語で表現することの難しさ、そしてその意思をシンプルに伝える必要性を強く感じました。今後は、研究分野のみならず、英語のリスニングおよびスピーキング能力の向上にも努めて、積極的に国際学会に参加したいと思っております。最後になりますが、このような機会を与えてくださった諸先生方、ならびに大学院生海外発表支援関係者の皆様に感謝いたします。
桑原 渉(博士課程後期2年 保健学専攻 上肢機能解析制御科学)
ISB 2017に参加して
2017年7月23日~27日にオーストラリア、ブリスベンで開催されたISB 2017という学会に参加させていただきました。ISBとはInternational Society of Biomechanicsの略語で、生体力学に関する国際学会です。本学会において、私は“Impact of spinal and pelvic movements during gait on low back and leg pain before and after gait loading test in lumbar spinal stenosis patients”という題目で、腰部脊柱管狭窄症患者の歩行負荷試験により増悪する下肢痛、腰痛に歩行時の脊柱・骨盤運動が影響を与える可能性について口頭発表を行いました。学会前から最も不安だったことは、討論の際に、英語での質問を理解し、的確な返答が行えるかどうかということでした。本番では2点質問を受けましたが、そのうち1点の質問内容が理解できず、的確な返答を行うことができませんでした。しかし、発表後にその質問者と直接コンタクトをとり、質問について討論を行うことができ、非常に有益な時間を過ごすことができました。
最後に、このような発表の機会を与えて下さった諸先生方、またご支援頂いた大学院生海外発表支援の関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
大谷 一郎(博士課程2年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 内視鏡医学)
Digestive Disease Week 2017に参加して
私は、2017年5月6日から9日にかけてアメリカで行われたDigestive Disease Week 2017に参加し「Clinical significance of small-bowel villous edema in patients with liver cirrhosis」という演題でポスター発表をしました。肝硬変の患者さんでみられる門脈圧亢進に伴う消化管病変として,食道静脈瘤や胃静脈瘤がよく知られていますが、近年、カプセル内視鏡の普及とともに門脈圧亢進症性小腸症という小腸病変が注目されています。門脈圧亢進症性小腸症には発赤、びらん、毛細血管拡張、静脈瘤、絨毛浮腫といった所見がありますが、中でも絨毛浮腫は門脈圧とよく相関していると言われています。今回、当科にて2009年2月から2016年3月までにカプセル内視鏡を行った肝硬変の患者さん330人分のデータを元に、門脈圧亢進症性小腸症の1つである絨毛浮腫の出現・重症化因子について検討し、その臨床的特徴について発表しました。門脈圧亢進症性小腸症の臨床的意義は未だ不明であり、研究している施設も多くはありません。今回の学会では、同様の研究をされている先生とお話させていただく機会もあり、今後の研究に活かせる貴重な意見を得る事ができました。最後になりましたが、このような発表の機会を与えて下さいました茶山一彰教授、田中信治教授、そして、広島大学病院消化器代謝内科および内視鏡診療科の皆様に深く感謝いたします。