平成29年度後期国際学会参加報告 1

氏名 研究室名 国際学会名
内藤 裕之 脳神経内科学 International Stroke Conference 2018
MANISH KOLAKSHYAPATI 脳神経外科学 22nd Annual Meeting and Education Day of the Society for Neuro-. Oncology
大西 俊平 脳神経外科学 22nd Annual Meeting and Education Day of the Society for Neuro-. Oncology
住田 佳應 整形外科学 Orthopaedic Research Society 2018 Annual Meeting
寺田 大晃 放射線診断学 Radiological Society of North America(RSNA)2017:103rd Scientific Assembly and Annual Meeting北米放射線学会議
松原 佳子 放射線診断学 Radiological Society of North America(RSNA)2017:103rd Scientific Assembly and Annual Meeting北米放射線学会議
冨士 智世 放射線診断学 Radiological Society of North America(RSNA)2017:103rd Scientific Assembly and Annual Meeting北米放射線学会議
赤木 元紀 放射線診断学 Radiological Society of North America(RSNA)2017:103rd Scientific Assembly and Annual Meeting北米放射線学会議
成田 圭吾 放射線診断学 Radiological Society of North America(RSNA)2017:103rd Scientific Assembly and Annual Meeting北米放射線学会議
妹尾 淳弘 循環器内科学 American Heart Association Scientific Sessions 2017
岡村 祥央 循環器内科学 American Heart Association Scientific Sessions 2017
山本 佑樹 細胞分子生物学 MIRAI Seminar
中山 奨 成人看護開発学 TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017
劉 婷 地域・在宅看護開発学 TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017
陳 卉芳 地域・在宅看護開発学 TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017

 

内藤 裕之(博士課程3年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 脳神経内科学)

International Stroke Conference 2018 ( Los Angeles) に参加して

この度、2018年1月24日から26日までの期間、アメリカのロサンゼルスで開催されたInternational Stroke Conference (ISC) 2018へ参加させていただきました。ISCは脳卒中に関する最大の国際学会です。私は「Controlling Nutritional Status score predicts 3-month functional outcome with acute ischemic stroke」という演題名で、発表させていただきました。低栄養は、急性期脳梗塞患者の転帰不良の独立した危険因子ですが、低栄養の指標は十分に確立されておりません。Controlling Nutritional Status (CONUT) scoreはアルブミン、リンパ球数、総コレステロールの測定値をスコア化し、多面的に栄養状態を評価する簡便な方法として知られ、循環器疾患及び悪性腫瘍においてCONUT score高値は予後不良に関係すると報告されております。我々は、急性期脳梗塞患者におけるCONUT scoreと脳卒中転帰との関係を検討した結果、入院時のCONUT score高値は脳卒中発症3ヶ月後の転帰不良に関連することを見いだしました。ポスター発表でしたが、多くの参加者の方々が足を止めて内容を見ていだだき、脳卒中領域における栄養への関心の高さを感じました。発表することで多くの質問をいただき、今回の結果をどのように実臨床へ応用していくかについて新たな知見を得ることができましたので、更に研究に邁進して次の国際学会に臨もうと考えております。
最後になりましたが、研究のご指導をいただき、国際学会で発表する機会を与えてくださった脳神経内科の先生方、またご支援をいただきました医歯薬保健学研究科に深く御礼申し上げます。

MANISH KOLAKSHYAPATI(博士課程4年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 脳神経外科学)

Society for Neuro-Oncology 22nd Annual Scientific Meeting and Education Day

Expanding the horizon of knowledge and learning novel things is of paramount importance to any graduate student and researcher. An opportunity to get first-hand knowledge from the very best is a dream. I received an opportunity to attend and present at the “Society for Neuro-Oncology (SNO) 22nd Annual Scientific Meeting and Education Day” held from 16th Nov 2017 to 19th Nov 2017 at San Francisco, California, USA.
I presented my research work at the SNO 2017 annual meeting which is focused on differentiating different types of brain tumors based on pre-operative Magnetic Resonance (MR) imaging. The results of my research work will help the clinicians to differentiate various intracranial tumors. Furthermore, my research results are easy to be adopted for routine clinical decision making. The opportunity to present my research work at such an esteemed conference boosted my confidence. Furthermore, I could get valuable suggestions regarding how to improve my research work and also on future collaborative research works with international stakeholders who were interested in my research.
Attending the Society for Neuro-Oncology (SNO) 2017 annual conference provided me with an excellent platform for interactive exchange between world-renowned neuro-oncologists and neuroscientists sharing a common goal. The interactions with the eminent figures in the field of neuro-oncology during the conference enhanced my ideas and I could acquire the latest informations which will definitely boost my efficiency and also contribute in my further research works. This will definitely benefit my educational and academic endeavor.
Hiroshima University supported my academic endeavor and provided me with an opportunity to be a part of international event which is highly appreciable. This has provided me with a platform to enrich my knowledge and explore future possibilities in the field of neuro-oncology.

大西 俊平(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 脳神経外科学)

第22回SNOに参加して(サンフランシスコ)

2017年11月16 - 19日アメリカ合州国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された北米脳腫瘍学会 (Society for Neuro-Oncology; SNO)に参加して、最新の脳腫瘍の集学的治療、手術療法、放射線治療、化学療法、分子標的療法、免疫療法、支持療法、緩和ケア、画像診断技術などの知識を学びました。また、自身の研究「Perfusion CTによる悪性腫瘍(神経膠芽腫・中枢神経系リンパ腫・転移性脳腫瘍)の鑑別」がポスター発表に採択され、発表・ディスカッションを行うことができました。
SNO本会では免疫療法の題目が前回と比べて多く占められており、今後Glioblastomaをはじめとする悪性脳腫瘍患者への実臨床での治療が期待されることを学びました。また、様々な新規臨床試験の報告も学ぶ事ができました。腫瘍の分子学的・遺伝子学的な情報が明らかになってきていますが、単純な1つの治療対象のみでは脳腫瘍治療の現状を打開できず、様々な治療法について包括的な知識を深め、アプローチしていくことが重要であることを学ぶ事ができました。
今回得られた経験や情報は非常に有益なものであり、分子学的・遺伝子学的な情報は今後診療に欠かすことができないものであることを改めて認識いたしました。一方、複雑化する情報をいかに簡潔に解釈し、簡便な診断や新規治療のため研究を深めていくことが必要であると考えさせられました。今後も日々努力させて頂く所存です。
末筆になりましたが、今回の海外発表に支援して頂きました御関係の皆様に心より御礼申し上げます。

住田 佳應(博士課程3年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 整形外科学)

Orthopaedic Research Society 2018 Annual Meetingに参加して

2018年3月10日~13日までアメリカのルイジアナ州ニューオーリンズにて開催されたOrthopaedic Research Society 2018 Annual Meetingに参加させて頂きましたので、報告申し上げます。
The Mechanism of Motor Function Recovery and Histological Findings after Spinal Cord Injury in OASIS Knockout Miceのタイトルでポスター発表させて頂きました。
アメリカを中心に世界各国、東アジアからは日本を含めた中国、韓国、台湾などの東アジアの国々からも多数の発表がありました。脊髄損傷に関するもののみならず、膝関節、靭帯や軟骨、また人工関節など整形外科の広範囲にわたる領域から多数の発表があり、知見を広げることができました。日本では、使われることのない他家からの移植腱や半月板についての発表もあり、新鮮でした。
私の発表に関しましては、OASISノックアウトマウスの表現型やその表現型が脊髄損傷に及ぼす影響また、今後の臨床応用への方向性や課題についての質問を受けました。また、小胞体ストレスがアポトーシスを誘導させる事は知られているようでしたが、細胞の分化にも関与していることについてはあまり知られていないような印象を受けました。
今回、海外学会で発表する機会を与えて頂くにあたって、英語での発表ではありましたが、事前の準備によって、落ち着いて発表でき、質疑にもなんとか対応することができたことは大きな収穫の一つであったと思います。今後は、今回の機会を糧とし、研究や臨床に更に精進していく所存です。この度は、多大なサポートを頂き、誠にありがとうございました。

寺田 大晃(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 放射線診断学)

RSNA2017(Chicago)に参加して

2017年11月26日から12月1日にかけて米国のシカゴで開催されたRSNA 2017に参加させて頂きました。学会では主研究である情報処理および機械学習のセッションを中心に学んできました。放射線診断学の領域でも機器展示を含め、『AI(artificial intelligence;人工知能)』という単語が格別目に付きました。現状ではAIに対する総括として、『AIは放射線科医の仕事は決して奪わない。しかし、AIを使える放射線科医は、AIの使えない放射線科医の仕事を奪う可能性がある。』と綺麗にまとめられていました。自分自身も置いていかれないように有効利用しようと思います。
発表内容は情報処理部門で「CT image retrieval based on morphological similarity: Initial clinical trial for diffuse lung diseases」という内容で、びまん性肺疾患のCT診断に対するAIを用いた類似画像検索技術の初期経験をポスター発表させて頂きました。胸部領域ではびまん性の異常陰影を標的としたAIの報告は他にほとんどなく、同系統の情報収集が十分できなかったのが若干の心残りですが、先駆研究として早い段階で論文報告できたらと思います。参加させて頂き本当にありがとうございました。

松原 佳子(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 放射線診断学)

RSNA(シカゴ)に参加して

この度、2017年11月26日から12月1日にアメリカのシカゴで開催された北米放射線学会(RSNA)に参加させていただきました。
自分の演題は「Utility of Joint Screening by Ultrasonography (US) in Children and Young Adults with Hemophilia: Comparison with Radiograph」という内容で、scientific posterとして登録を行っていました。従来、血友病患者の画像診断には、まず単純写真が撮られていましたが、関節エコーを行うことで、単純写真よりも簡便に、しかもより早期に病変の把握が可能であることがわかったためこれらのデータを提示しました。関節エコーは放射線科の中ではかなりマイナーな領域なため、似たような演題は出ていませんでしたが、実際に自分でエコーをされている他病院の先生が興味を持ってくださり、関節エコーの有用性を伝えられ、逆に腹部領域などのエコーの有用性について教えて頂けたのは収穫でした。
関節エコーの演題では、近年注目されている造影エコーやエラストグラフィを利用した、最新の画像技術利用法を知ることができました。
日本の学会だけでは得られることのできない、最新の画像技術を利用した演題や世界基準の診断を目の当たりにすることができ、大変勉強になりました。

冨士 智世(博士課程2年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 放射線診断学)

第103回北米放射線学会(RSNA2017)(アメリカ、シカゴ)に参加して

2017年11月26日から12月1日の日程で開催された放射線診断学の中で最大級の国際学会であるRadiological Society of North America(RSNA)2017に参加し発表させていただく機会をいただきました。RSNAはアメリカのイリノイ州シカゴ市のマコーミックプレイスを会場に、毎年5万人以上が参加する非常に大きな国際学会で、会場内の移動に10分以上かかるようなこともありました。
今回私は局所進行膵体尾部癌に対する根治手術を目指した腹腔動脈合併膵体尾部切除(DPCAR)術前の総肝動脈や左胃動脈塞栓術の手技について発表、解説を行いました。これまで膵体部癌において腹腔動脈や総肝動脈に癌が浸潤した場合、手術困難とされていたような症例も最近では手術適応が拡大し、それとともに肝臓や胃の虚血が問題となっていましたが、これを私の専門で放射線診断学の中の1分野であるIVR(Interventional Radiology;画像下治療)で術前に動脈を塞栓、事前に側副路の発達を促すようになり、この問題が解決されるようになりました。広島大学ではこの症例が豊富であり、今回発表させていただくにいたりました。
国際学会への参加、また発表は国内学会へのそれとは全く異なり、最先端の医療に触れ、世界が今何を求めているのかについて直接感じることができます。これは国内にいて講演を聴いたり論文を読んだりしているだけでは体感できないものです。今回学んだことを糧として、今後の研究に邁進していきたいと思います。

赤木 元紀(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 放射線診断学)

第103回北米放射線学会に参加して

この度、2017年11月26日から12月1日にアメリカのシカゴで開催された第103回北米放射線学会に参加しました。本学会は毎年約6万人が参加され、放射線科では世界最大規模の学会です。シカゴの街のいたるところに学会のポスターや旗が飾られ、学会会場に停まるシャトルバスが数十分間隔で運行するなど街そのものが学会会場を思わせるようなそれほどの規模です。
私は肝細胞癌診断におけるhigh-precision computed diffusion weighted imageの有用性について口頭発表しました。MRIの撮像方法の一種である拡散強調像(Diffusion weighted imaging; 以下DWI)において、複数のDWIをもとに病変が検出しやすくなるよう新たなDWIを計算する手法がComputed DWI(以下c-DWI)です。しかし、腹部領域では呼吸によって画像の乱れが起き画質の低下を招くという問題が考えられています。そこで位置合わせを行って乱れを補正し、画質の向上をはかったのがhigh-precision c-DWIで、肝細胞癌においてその有用性を検討した研究を発表しました。会場からは2、3質問が飛び出すなど実りのある発表となりました。
発表を見て回るのも大きな刺激になり、特に人工知能による画像診断については大きな関心を集めており大変興味深かったです。今回の貴重な経験を糧にしてさらに精進していきたいと考えています。

成田 圭吾(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 放射線診断学)

北米放射線学会(シカゴ)に参加して

私は2017年11月26日から12月1日にアメリカのシカゴで開催された北米放射線学会(Radiological Society of North America: RSNA)2017に参加させていただきました。私自身初めての国際学会の参加であり、非常に多くのことを学ぶことができました。今回私は「Endovascular treatment for delayed post-pancreatectomy hemorrhage」という演題でeducational posterでの参加をいたしましたが、会場での発表や質疑応答はありませんでした。学会自体は6日間開催されており、比較的時間に余裕があったため、たくさんのセッションに参加するとことができました。国際学会なのですべての発表は英語で行われますが、英語が母国語でない国の先生方も非常に流暢な英語で発表されているのには驚きました。特に中国や韓国などのアジア圏の先生方がアメリカやイギリスの先生方と英語で議論している様子を見ると、自分自身の英語の理解力のなさを痛感し、今後英語を含めて勉学に勤しんでいく必要があると痛感いたしました。
多くのセッションの中で最も人気があったのは人工知能(AI)に関するものであったのではないかと思います。立ち見や会場に入れない先生方も多くみられ、関心の高さがうかがえました。放射線診断の領域では人工知能を有効に活用できる部分が大きいと思われ、今後の技術の進歩によりさらに画像診断の精度を高めることができれば医療のさらなる発展につながるのではないかと思いました。
また、北米放射線学会では企業展示のスペースも広く設けられており、すべての展示を見ることはできないほどでした。日本企業を含めてたくさんの企業が参加しており、最新の機器や技術に直に触れることができました。現在では移動式のCTなども開発が進んでいるようであり、救急外来などで早急な診断が必要な場合などに有用であると思われました。
学会終了後も日本人向けの勉強会やセミナーに参加し、研究論文の書き方の検討や最新の画像診断技術なども勉強することができました。
この度の北米放射線学会の参加ではたくさんの経験をし、知識を得ることができました。今後はこれらの知識や経験を活かして日々の診療や研究に精進して参りたいと思います。

妹尾 淳弘(博士課程4年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 循環器内科学)

AHA2017(Anaheim)に参加して

この度、2017年11月11日から15日までカルフォルニア州アナハイムにて開催された米国心臓協会(AHA)の学術集会に参加する機会を得ましたのでご報告申し上げます。今回発表させていただきました内容は、心臓CT施行患者における心外膜下脂肪組織の定量評価とその後の冠動脈イベントの関連性についてのポスター発表です。詳しく申しますと、心臓CTにおける冠動脈有意狭窄の有無に従い、有意狭窄を有さない群、有意狭窄を有する群に分け、その後の冠動脈イベントの有無に関して長期追跡を行いました。その結果、今回の新たな知見として、心外膜下脂肪組織が多く、心臓CTにおいて非有意狭窄を有する群は、その後の冠動脈イベントが有意狭窄を有する群と同様に有意に多いことが判明しました。海外での発表は大変緊張するものでしたが、多くの研究者からご質問をいただき、独自の新たな視点に気がつくことができ、参加した意義を深く実感しました。同世代と思われる研究者も多数参加しており、彼らの発表内容は非常に刺激的な内容が多く勉強になりました。また、今回の学術総会においては高血圧に関するガイドラインがアップデートされ、その概要が発表されました。日常臨床において用いるガイドラインが公表される瞬間はとても緊張感があり、大変参考になりました。AHA2017に参加できて、とても幸運でありました。最後になりましたが、広島大学からの今回のご支援に厚く御礼申し上げます。

岡村 祥央(博士課程1年 医歯薬学専攻 医学専門プログラム 循環器内科学)

American Heart Associationに参加して

2017年11月11日から15日までアメリカカリフォルニア州にあるアナハイムで開催されました、American Heart Association Scientific Sessions 2017に参加してまいりました。この度は若年者の突然死の原因となるBrugada症候群における原因遺伝についての研究をポスター形式にて発表を行いました。
Brugada症候群の原因遺伝子としてSCN5AやSCN10Aなどが知られていますが、SCN10Aは心臓にほとんど発現しておらず、どのような機序でBrugada症候群を発症するのかはっきりしておりません。我々はSCN5Aに変異の認めないBrugada症候群患者と健常者群のSCN10Aについて調べました。我々の研究ではSCN10Aの一塩基多型がSCN5Aの遺伝子発現に関与している可能性があることが示唆され、そのSCN5Aの遺伝子発現を抑制するSCN10Aの一塩基多型がBrugada症候群患者で多くみられることがわかりました。またSCN10Aの一塩基多型がSCN5A遺伝子の発現を抑制する機序として、SCN5Aのプロモーター領域のメチル化を促進している可能性も示唆されました。
上記研究結果を発表いたしましたところ、様々な質問やご指摘を頂き、Brugada症候群の遺伝子についての知識を深めるとともに、新たな課題も浮き彫りになり、今後も引き続き研究に精進する所存です。

山本 佑樹(博士課程2年 医歯薬学専攻 薬学専門プログラム 細胞分子生物学)

MIRAI research workshops in Aging (ルンド)に参加して

私は大学院生海外発表支援により、2017 年 10 月 17 日から 19 日にかけて、スウェーデンのルンドで開催された、第一回 MIRAI research workshops in Aging に参加させて頂きました。そこで私は、「Senescence-Associated microRNAs, key regulator in aging」という題目で、口頭発表およびポスター発表を行いました。
本発表の内容は、がんの根治を目的に、小分子ノンコーディング RNA であるマイクロ RNA のうち、細胞老化を誘導するマイクロ RNA を網羅的に同定し、同定したマイクロ RNA が様々ながん細胞の増殖を抑制するというものでした。初めての英語での研究発表ということもあり、大変緊張しましたが、発表をし終えた後の達成感はひとしおでした。また、他の発表者と1つの議題に対してグループディスカッションを行う機会があり、普段の学会発表では経験することのないような体験もでき、非常に有意義な時間を過ごすこともできました。
発表中や発表後に、様々な方から自分の発表に対するコメントをいただき、苦労しながらも英語でディスカッションすることで、英語を話すスキルの重要性を痛感させられました。今回の海外発表で得られた経験は、研究者を目指すものとして大変良い刺激となったと考えています。
最後になりましたが、研究の指導をしていただき、またこのような発表の機会を与えて下さった田原栄俊教授、並びに支援して下さった医歯薬保健学研究科に心から感謝を申し上げます。

中山 奨(博士課程後期3年 保健学専攻 成人看護開発学)

TNMC&WANS International Nursing Research Conference 2017(バンコク)に参加して

2017年10月20日から22日にかけて、タイのバンコクで開催されたTNMC&WANS International Nursing Research Conference 2017に参加し、“Effect of a community-based disease management program for patients with chronic kidney disease”という演題でポスター発表させて頂きました。
慢性腎臓病は初期段階ではほとんど無症状であり、無自覚のうちに進行するため、いかに早期に発見・介入するかが重要となります。また、その罹患者数も非常に多く、Common diseaseとしての慢性腎臓病を市町村、プライマリケア医、腎臓病専門医と協働し、地域でいかにマネジメントするかについての方策を提示させて頂きました。参加者からは「地域住民から慢性腎臓病患者をどのように抽出したのか」「どのように介入したのか」など、本研究の疾病管理システムに関する質問を頂きました。
本学会には国際保健に関連した様々な分野での興味深い発表があり、非常に多くの学びと刺激を頂きました。また、本学会は発表者と聴衆の距離が近く、諸外国の参加者と意見交換をする機会が多くあり、今後の研究活動や学会発表に対する大きなモチベーションを得ることが出来ました。
今回国際学会に参加し、様々な国の研究者と交流できたことは非常に貴重な経験となりました。ご指導頂きました森山美知子教授、Rahman Md Moshiur准教授、ご協力頂きました研究室の皆様、そして、ご支援頂きました大学院生海外発表支援関係者の皆様に深く感謝致します。

劉 婷(博士課程前期2年 保健学専攻 地域・在宅看護開発学)

TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017(バンコク)に参加して

2017年10月20日から22日にかけてタイのバンコクで開催されたTNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017に参加し、”Difficulties of nurses in caring for the elderly with dementia at general hospitals: A literature review”という演題でポスター発表させて頂きました。本発表は、総合病院における認知症看護に対する困難への看護研究を文献検討することにより,看護師が体験している困難な場面と困難を生みだしている要因を明らかにすることとしました。認知症高齢者への看護の質を向上するために看護師の困難への支援が求められています。
この学会では、世界14ケ国から約800人の参加があり、グローバル健康から看護実践まで幅広い演題が発表されました。各国の看護教育、高齢者看護、在宅看護の現状に関する研究について興味深く聞きました。様々な研究から大変刺激を受け、看護研究に対して自分自身の視界も広がったと思います。特に、自分の研究分野について、最新の研究に触れることができ、研究の方向と進め方が参考になって大変勉強になりました。本学会から得られた経験を今後の研究に活かしていきたいと考えています。また、初めて国際学会に参加し、各国の方々と交流できたことで、有意義な経験となった一方で研究者にとって英語力の重要性についても痛感しました。これから語学力を向上させるためにもっと努力したいと思っています。
最後になりましたが、いつもご指導いただき、このような貴重な機会を与えてくださいました先生方ならびにご支援いただいた大学院生海外発表支援関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

陳 卉芳(博士課程後期3年 保健学専攻 地域・在宅看護開発学)

TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017(バンコク)に参加して

2017年10月20日~22日にタイのバンコクで開催されたTNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017(バンコク)に参加させて頂きました。私は、「Nursing challenges in oral feeding assistance to hospitalized patients」という演題で口頭発表を行いました。この発表は、これまでの研究者らの研究結果から明確にした中国における経口摂食援助に関する課題についての妥当性を確認し、今後求められる看護教育への改善点を明らかにすることにより、中国での食事や栄養における看護上の役割を高める教育の検討に役立つと考えました。特に、人口高齢化と患者の重症化が日々進んでおり、摂食・嚥下など機能が低下した入院患者の日常生活を保障するために「食」を支える看護役割への期待が高まり、経口摂食援助に関する質の高い看護実践者の育成が求められています。この学会は、タイの看護と助産協議会(TNMC)と世界看護科学学会(WANS)が主催したものであり、世界の健康成果を改善するために設計された看護研究ネットワークの形成を目指しています。学会の参加をきっかけに、展示エリアに地域居住者のQOLの向上ための看護成果と、異文化看護や老年看護ための教育と研究の多様性に驚きました。本学会を通して、経済のグローバル化に伴う国際看護の必要性と看護の進歩を深く感じました。また、看護分野の専門家達との意見交流で研究者として足りないものを多く認識し、大変勉強になりました。今回の学会参加で頂いた経験を今後の研究活動に活かしていきたいと感じました。最後に、この機会を与えてくださった中谷久恵先生および海外発表支援関係者の皆様に心より感謝申し上げます。


up