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第4回 国際協力キャリアセミナー「世界そして日本で求められる人となるために」を開催しました 

2018年10月19日 16:30~19:00 場所:学生プラザ 参加者25名

 アフリカ仏語圏で展開するJICA「みんなの学校プロジェクト」に従事してこられた原雅裕さんから、これまでのキャリアで考えた専門家の資質、求められる力についてお話しいただきました。決して国際協力一直線のキャリア形成ではなかったが、非常にやりがいのある仕事に取り組めていること、あきらめずにやり続けることの大切さについて触れられました。またエルサルバドルで教科書を作成するJICAプロジェクトやインドのプラサムという習熟度別学習に取り組むNGOとの学びあいにも触れ、国際教育開発のフロンティとして常に考え続けていくこと、問題意識をもとに仮説を立て、取り組んでいく姿勢が伝わってきました。

 その後、IDEC馬場研究科長、JICA中国三角所長も交えた、パネルディスカッションでは、専門家、援助実施機関、大学というそれぞれの立場から国際協力への関わり方、関わるようになった個人的な経緯などが議論されました。会場からは、「相手のニーズをどう特定し、どう対処するのか」、「相手国の援助慣れという状況に直面してどう考えるか」、「国際協力=相手を助けること、と思って途上国に行ったが、うまくいかない。国際協力へのパッションを維持するにはどうすれば」などの質問がありました。パネリストからは、誰のどのようなニーズか、相手国内の関係者間のバランスに配慮しつつ、その後のアクションが可能な状況にニーズを落とし込んでいくこと、相手の言動に左右されず、相手が自分を必要とするような環境づくり、ニーズに対応するプロとしての力が必要なこと、そして、相手の将来に対する想像力を持ち、助けてあげるのではなく、相手の内発性を高めていくこと、が重要とのお話でした。

 全体を通じて、国際協力やそこで求められる力にこれさえあればいいという法則はないが、世界と関わることを楽しいと感じ、好奇心と行動力を持って、常に自ら考え続けていくことが大事ではないかということがメッセージとして参加者に伝わったように思いました。

 

教育文化講座 澁谷 和朗


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