元南方特別留学生ハッサン・ラハヤ氏への広島大学名誉博士号授与式を平成25年3月16日、インドネシア・ジャカルタ市のダルマ・プルサダ大学にて実施しました。
ハッサン氏は、1944年に当時の国費留学生制度であった南方特別留学生として来日し、1945年4月に広島大学の前身の広島文理科大学に進学しました。しかしながら、同年8月6日に広島市内で被爆され九死に一生を得ましたが、広島での勉学を断念せざるを得ませんでした。
帰国後、国会議員等を歴任して母国の発展に大きく貢献されるとともに、日本留学経験者が中心となって設立されたインドネシア元日本留学生協会(プルサダ)やダルマ・プルサダ大学の創設に深くかかわり両国の友好関係の強化にも努めてこられました。また、自らの被爆体験を多くの人々に伝え、平和活動の推進にも貢献されました。これらの功績に対して、このたび、本学より名誉博士号を授与することとなりました。
授与式には、ハッサン氏の親族、プルサダやダルマ・プルサダ大学等の関係者、本学修了生をはじめとして約100人が出席しました。上 真一 広島大学理事・副学長からハッサン氏に対して名誉博士記が授与された後、祝辞が述べられました。その後のハッサン氏の挨拶では、ご自身の人生における日本との関わりについて披露されるとともに今回の授与は言葉では言い表せない喜びであると述べられました。
続いて、自らも戦後賠償留学生の第1期生として日本留学経験のあるオロアン・シアハアン ダルマ・プルサダ大学長及びパナソニック・ゴーベル・インドネシア等の会社を率いるラフマット・ゴーベル プルサダ会長からそれぞれ祝辞をいただきました。
最後に、鹿取 克章 駐インドネシア特命全権大使からの祝辞では、ハッサン氏が両国の友好関係の強化に努められたことに対して謝意が伝えられました。
また、授与式の前日には、ハッサン氏を特別ゲストに迎えてジャカルタ市内のレストランで広島大学インドネシア校友会を開催しました。ジャカルタ、スラバヤ、バンドン、マカッサルの各校友会長をはじめとして約40人の同窓生、広島大関係者が出席して大先輩であるハッサン氏の名誉博士号授与を盛大にお祝いしました。
広島大学では、広島文理科大学在学中に被爆した元南方特別留学生3名に対して名誉博士号を授与することを決定しており、本年4月下旬にはブルネイのペンギラン・ユソフ氏(元ブルネイ首相)への授与式も現地で行う予定です。
(H25.10.21 追記)
左からラフマット・ゴーベル プルサダ会長、オロアン・シアハアン ダルマ・プルサダ大学長、ハッサン・ラハヤ氏、上 真一 広島大学理事・副学長、鹿取 克章 駐インドネシア日本大使 |
上理事・副学長からハッサン・ラハヤ氏へ名誉博士記を授与 |
祝辞を述べるラフマット・ゴーベル プルサダ会長 |
授与式には多数の人が参加 |
ジャカルタでの校友会で大先輩のハッサン氏の名誉博士号授与を祝福 |
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