批判理論による教授学の再構成 -ドイツにおける授業研究の理論と実践-

松田 充 著

A5判 275頁 2023年3月31日刊行
3,740円(本体3,400円+税10%)
ISBN:978-4-903068-64-0

*電子版(Amazon Kindle) 注:機関向けも別途販売
2,100円(本体1,910円+税10%)
e-ISBN:978-4-903068-65-7

内容紹介

何をどのように教えればよいのか。これは、教育をしようとするとき、最初に考える問いだろう。本書で主題とする「教授学」は、この原初的な問いに正面から取り組んできた学問である。しかし、この問いには、一筋縄で応えることはできない。教授学は、その長い歴史の中で様々な理論や研究方法を取り入れながら、教えることと学ぶことをめぐって議論を積み重ねてきた。本書では、特にドイツにおいて教授学がどのように発展してきたのか、そして現在どのような状況にあるのかを、教授学のあり方に大きな影響を与えてきた批判理論と授業研究という二つの視点から検討する。

目次

序 章 教授学の現在を問う視点
― 批判的転回と実証的展開 ―
第一節 研究の目的、対象、方法
第二節 グルーシュカの研究的来歴と先行研究の検討

第一章 教授学の歴史的発展と現代的課題
― 批判理論を視点として―
第一節 教授学の歴史的発展
第二節 批判理論による教授学研究の転回
第三節 批判理論から見た教授学研究の現代的課題

第二章 批判理論に基づく教授学の構造と特質
― A. グルーシュカの教授学構想 ―
第一節 教育学における批判理論の受容
第二節 「教育学の批判理論」としての否定教育学
第三節 教授学的な媒介への焦点化

第三章 ドイツにおける実証的な授業研究の展開
第一節 実証的な授業研究における PAERDU プロジェクトの位置づけ
第二節 「理解の教授」に向けた授業の再構成
第三節 ポルマンスによる習得に着目した授業の再構成
第四節 実証的な授業研究の教師教育への展開― 授業研究アーカイブの設置と授業記録の活用 ―

終 章 教授学における批判理論の可能性
第一節 各章で得られた知見
第二節 本研究の成果と今後の課題

参考文献一覧

あとがき

人名索引

項目索引

 

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