2023年11月17日、SGU創成支援事業の一環として、SERU学生調査に係るシンポジウムを実施しました。広島大学では、スーバーグローバル大学創成支援事業のトップ型に採択されて以降、教育の国際的な質保証に向けた取り組みに力を入れております。その取組の一つとして、国際的なコンソーシアムであるSERUに2016年度加盟し、学生調査を実施しています。今回のシンポジウムでは、昨年本学で実施したSERU学生調査及び他大学や米国で実施されたSERU学生調査の結果を通し、研究大学としての役割、課題そして学生支援などについて、国内外から講師をお招きし、ハイブリッド方式でのシンポジウムを開催いたしました。
本シンポジウムでは、まず金子 慎治 理事・副学長に開会挨拶をしていただきました。最初の講演はSERUコンソーシアムにおいて中心的な役割を担っておられる、カリフォルニア大学バークレー校のDr. Igor Chirikovから,「SERUコンソーシアムと調査の紹介」についてと題し(オンラインでの発表)、SERUコンソーシアムやデータ収集そして幅広いデータ利用について発表いただきました。続いて、同じくカリフォルニア大学バークレー校のDr. John Douglassから「学生の参加を探求し改善するモデル」についてとして、収集されたデータのより深い解析とその結果、そしてgradSERUを日本のトップ大学で行う利点について発表いただきました。
さらに、日本での最初のSERU学生調査の実施大学である、大阪大学の中口 悦史教授および陳 麗蘭助教より、「研究大学の未来を創る学生の声」と題し、中口教授からは大学でのSERUに係る学内組織の紹介、SERUの実施状況やそのメソッド等、そして陳 助教からは実証的研究に基づき詳細に発表いただきました。
そして、最後は本学、総合戦略室の渡邉 恵准教授より、「社会階層のレベルにより大学への帰属意識に違いがあること、そして帰属意識における社会階層の差に関する具体的な学問活動の経験差など」について、説明しました。
講演の後は、登壇者によるパネルディスカッションが行われ、会場からの質問に答えながら、学生調査を実施して、学生の声に耳を傾けることが、大学の発展に寄与することや、そのデータを有効に活用し、他大学や他国と比較することで、調査した大学の立ち位置をデータで明瞭にすることが可能であることが話し合われました。
最後に、丸山 恭司副学長より閉会挨拶をしていただきました。
広島大学では、調査結果の分析を進め、世界の有力大学とのベンチマーキングを通して、学びの環境と教育の改善に努めていきます。
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