アクティブ・ラーニング

大学では、研究を通じて今まさに発展しつつある学問領域について学ぶことで、次の世代の知の創造を担う人材を養成しています。現在の知識は時代とと もに次第に陳腐化していきますので、卒業・修了後も絶えず自ら学び、主体的に行動する人材を養成することが重要です。アクティブ・ラーニングは、このよう な人材養成のためのひとつの方法です。

文部科学省の用語集によれば、「教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的 な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」とあります。具体的には発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれ、教室内でのグループ・ ディスカッション、協働学習、ディベート、グループワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法です。目的は、あくまでも上述した人材養成であり、アク ティブ・ラーニングは主体的に学修できる人材を養成するための授業形態です。広島大学では、今後10年間で、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業を全 学的に拡大していく計画です。その一環として、本学教員の意識改革や授業内容の充実のためのリーフレットを作成し、アクティブラーニングを推進していま す。

主体的に学ぶ力を育成する授業を!(電子リーフレット版)

現在、タブレットを用いたアクティブ・ラーニング型講義の開講や、日本語や英語によるプロブレム・ベースド・ラーニング(PBL)、ディベートなどの講義科目の開講は既に全学部で始まっています。

また、反転授業として、従来の「教室で講義し、演習を宿題にする」という授業形態を“反転”させ、「講義を宿題として、教室で演習をおこなう」授業形態の導入も推進しています。

反転授業(免疫生物学)の紹介

反転授業とは?

従来の「教室で講義し、演習を宿題にする」という授業形態を“反転”させ、「講義を宿題として、教室で演習をおこなう」授業です。

広島大学での反転授業の例

【1】教科書の提示あるいは資料の配布
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【2】自学自習
教科書や資料に沿って、本学で運用するオンライン学習支援システム”Bb9”で、約20分~40分の講義ビデオで学習。
Bb9はこちらから → http://webct.riise.hiroshima-u.ac.jp/
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【3】講義室内での共同学習
教員は、講義室内ではほとんど講義を行わず、講義室では学生はグループワークを作る。
共同学習では、グループ内でわからなかった点を共有し、教員に質問してわからなかった部分を補填する。
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【4】確認試験
講義ビデオで学習した内容を確認するテストを行い、答え合わせもグループ間で行う。最後に教員から回答を全員に提示。
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【5】補填講義
テストの結果や学生の理解到達度をチェックした上で、理解度が低かった内容やビデオ講義では不十分だった内容について補填講義。
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【6】応用試験
知識を知恵として使うトレーニングとして、学んだ知識を用いて解のない応用問題をグループ共同学習で意見をまとめ、各グループで発表。
どのグループの内容が良いかをクリッカーを用いて他者評価。
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【7】復習
Bb9の掲示板を用いて全員が質問をし、質問内容と回答を全員で共有。

「反転授業」体験談

はじめての授業形式で楽しかった!インターネット上で見ることができて、何度でも復習できる点が良い。
わかっているつもりでもわかっていない部分を他の受講生に教えて貰う事、また、人に教えることで理解が進んだ。
面白かったです。自分で積極的に考えて学習できるので、頭に入ってきます。
授業中ただ講義を聞くだけではなく、みんなで話し合って考えるというのは、内容が印象に残りやすく、分からないところもすぐに聞けるのが良い。
応用問題をすることによって、ただ知識を得るだけでなく、それを使ってどんなことができるかを考える習慣が身についたと思います。


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