寺本 陽太さん(哲学・思想文化学コース/倫理学)の留学体験談をお届けいたします。
- 留学先:ミュンスター大学(ドイツ)
- 留学プログラム:HUSAプログラム
- 留学期間:2026年4月1日~2026年9月30日
ドイツはどんなところでしたか。
ドイツ、特にミュンスターは安全で、秩序があり学生として居住するにはとても良い環境でした。日本と似ているとよく言われますが、確かに生活していて皆が「ルールは当たり前に守られるものだ」という前提を共有しているように感じました。例えば電車や地下鉄には改札がなく、一部の快速電車を除きチケットのチェックはほとんどありません。また、市営バスでは半年間一度もチケットをチェックされませんでした。
HUSAプログラムに参加しようと思ったきっかけは何ですか。
これといって理由があるわけではありませんが、漠然と、一度くらい留学しておきたいなという思いがあり、ノリで申し込みました。
ミュンスター大学での学生生活について教えてください。
授業はセミナーの授業を取りました。ありきたりな感想ですが、日本の学生より発言量が多いなと感じました。講師だけでなく、参加者全員で授業を作る、という前提が共有されているように感じました。授業の内容や発言の内容がとびぬけて高度である、ということはあまり思いませんでしたが、予習をしてある程度自分の意見を準備して授業に臨まなければ90分間座っているだけになってしまうため、1つの授業にかける労力は日本の大学よりも大きいなと思います。
ヨーロッパの大学の交換留学ネットワークは、「Erasmus」と呼ばれています。各大学または各都市にエラスムスのコミュニティ(例:Erasmus Muenster)がありそれらが留学生向けのイベントを運営しています。ミュンスターのコミュニティはドイツでもトップ3に入る大規模で活発なコミュニティらしく、私はよくそのイベントに行っていました。また、仲の良いグループを幸運にも持てたので、授業後はよく集まってディナーやパーティ、ピクニックなどをしていました。
Erasmus Muensterのイベント
ドイツはフィットネス大国で、友人の多くがジムに行っていたため、私もドイツに渡ってからジムに通うようになりました。平日の昼間でもほとんど満員でした。留学中、サッカーのワールドカップがあったので、その期間中はほぼ毎日誰かとスポーツバーやパブリックビューイングに行っていました。他には、ドイツは西ヨーロッパの中心に位置しており、他国に旅行しやすい条件が整っているため、留学中、友人と8か国くらい旅行しました。多くの国を実際に見ることができたのも良い経験ですが、それ以上に留学先でできた多国籍の友人たちと旅行することができたことが何より大きいなと思います。
スポーツバーでW杯の日本対オランダ戦を友達と観戦
留学してよかったこと、印象的だったこと、一番の思い出などについて教えてください。
留学して良かったことは、たくさんの人とたくさん話し、自分の人生に刺激を与えることができたことです。留学中、たくさんの人とこれまでの人生とこれからなにをするのかについて話しました。留学前までは日本で一般的な大学にストレートで入り、学士取得後就職する、という流れがある程度合理的なもので、当たり前だと考えていましたが、ヨーロッパの学生のキャリアや生き方を知ることで、優劣があるわけではありませんが、日本での自分の生き方を相対化することができたと思います。
印象的だったことは、一つ目にヨーロッパの学生の勉強への姿勢です。具体的なデータは分かりませんが、明らかに私が知る限りの日本の大学生よりもかなり勉強時間が多いと思いました。ミュンスターには街なかにいくつも図書館があります。その中の私がいつも使う図書館は広島大学の中央図書館よりかなり席数が多いですが、休日平日関わらずほとんどいつも満席になっていました。また、留学生の友人も勉強にかなり時間を費やしており、勉強が理由で集まりやイベントに来られない頻度も高かったです。この環境もあり留学当初思っていたよりも勉強に注力できました。
思い出に順位をつけるのは難しいですが、友人との旅行と留学先でできた彼女との思い出が上位に来ると思います。いろんな国に行ききれいな建物を観ましたが、一番楽しかったり記憶に残っていたりするのは移動中やホテルでたくさん話したことや皆でハプニングを乗り越えたことです。当初はどこに行くかをかなり重要視していましたが、今では友達と旅行する行為自体が好きになりました。ヨーロッパにはFlixBusという長距離バスがたくさんの都市を低価格でつないでおり、私も何度も利用しました。夜行のFlixBusに乗って、朝ミュンスターに帰ってきてそのまま授業に行く、というのを何回もしました。しんどかったですがいい思い出です。また、ミュンスターでできた彼女とも楽しい時間を過ごしました。一緒にお祭りに行ったり、スペイン出身だったのでワールドカップのスペインの試合を一緒に応援したりしました。またスペインにあるお家にもお邪魔させてもらいました。
総じてこの留学では新しい人とのつながりが最も重要なテーマだったと感じています。これは当初の目標でもあったので今回の留学には満足しています。
留学先の友達とアムステルダムに旅行
現在どんなことを研究されていますか。
英米倫理学分野を学んでいます。3年次の前期からの留学であったため、留学が終了した今はまだ研究と呼べるほどのことは行っておりません。ただ、英米倫理学分野の規範倫理学や応用倫理学分野の基本レベルの知識を幅広く学んでいます。
将来の夢は何ですか。
留学前は海外で就職することを夢としていましたが、この留学を通じてその考えは改めました。今はマスターに進むことにしてもう少し時間をかけて考えようと思っています。強いて言うなら、自分の今の専攻やその他好きなことを勉強できる時間と体力が確保でき、食べたいものは躊躇せずに食べることができ、かつ年に2,3回気軽に海外旅行に行くことができるような生活を確立することです。
「留学したい」と考えている学生へメッセージをお願いします。
掲載日 : 2026年8月19日(留学中に執筆)

Home
