平面幾何の公理的構築

寺垣内 政一 著

A5判 144頁 2019年3月31日刊行
979円(本体890円+税10%)
ISBN:978-4-903068-43-5

*電子版(Amazon Kindle) 注:機関向けも別途販売
858円(本体780円+税10%)
e-ISBN:978-4-903068-44-2

内容紹介

本書では、平面幾何を公理的に構築する。
日本の初等・中等教育における幾何内容は、直感的な理解に頼っている。直線とはまっすぐな線であり、平面とは平らな面とされる。小学生にはこれで十分としても、中学・高校において命題の証明を行う際には不都合が生じる。
例えば、平行線に対する同位角が等しいことを証明しようとすれば、日本の教科書では扱われない平行線公理に言及するしか道はない。三角形の3つの合同条件にしても、そもそも2つの三角形が合同であることの定義が曖昧であるため、合同性の保証などできるわけもない。
集合論の基本的な知識だけを用いて、ユークリッド幾何と非ユークリッド幾何を同時に構築する。現職の教員や教員志望の学生には特に知っておいてもらいたい内容である。

目次

第1章 公理的アプローチ
 1.1 算数・数学で学ぶ幾何内容
 1.2 公理的アプローチとは何か
 1.3 ユークリッド幾何,非ユークリッド幾何,中立幾何
 1.4 ヒルベルトの公理系,バーコフの公理系
 1.5 数学を記述するための作法:集合論の記法

第2章 公理の追加によって深化する幾何
 2.1 抽象幾何
 2.2 結合幾何
 2.3 計量幾何
 2.4 パッシュ幾何
 2.5 分度器幾何
 2.6 中立幾何

第3章 分水嶺としての平行線公理
 3.1 平行線公理
 3.2 平行線公理と同値な命題
 3.3 0か100か:All or None Theorem

索引

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