血液・腫瘍内科

一戸 辰夫 教授

【研究キーワード】
造血幹細胞移植、養子免疫療法、免疫バイオインフォマティクス、低線量放射線、ゼブラフィッシュモデル、間葉系幹細胞、QOL/PRO(quality-of-life/patient-reported outcome)

【最近のハイライト】
次世代シーケンサーを用いた抗原特異的リンパ球受容体の超高解像度解析という新しい研究手法の導入により、抗原反応性に優れたT細胞受容体を網羅的に同定する技術を確立しました。今後は、さらにゲノム編集技術を用いた遺伝子改変T細胞の樹立法を確立し、造血器腫瘍や免疫不全症に対する新規細胞治療法の開発を目指しています。2015年12月にフロリダ州オーランドーで開催された第57回米国血液学会(ASH Meeting)では、私たちの研究室からの報告がAbstract Achievement Awardを受賞しました。サイトメガロウイルス抗原をモデルとして、末梢血に存在するCD8+T細胞の抗原特異的な受容体が無数の組み合わせの中からどのように選択され、長期に記憶されるのかという免疫学の重要命題に対する新しい知見を明らかにした成果で、免疫学の教科書を書き換える発見につながることを期待しています。

【血液・腫瘍内科研究分野】 

氏  名 職名
一戸 辰夫 Tatsuo ICHINOHE 教授
福島 伯泰 Noriyasu FUKUSHIMA 准教授
本庶 仁子 Yasuko HONJO 講師
川瀬 孝和 Takakazu KAWASE 講師

【教育内容】
血液・腫瘍学は、造血・免疫・止血などの根幹的な生体機能の解明とそれらの恒常性破綻に伴う種々の血液疾患、特に造血器腫瘍・造血不全症・止血凝固異常症に対する診断治療技術の確立を目指す臨床医学の一分野です。近年では、分子標的医薬品や毒性減弱型造血幹細胞移植療法など従来のパラダイムを大きく変革する治療技術の開発が急速に進められており、これらの新しい血液・腫瘍学の基礎と応用にかかわる教育を重層的対話(ポリローグ)と参加型実習(ハンズ・オン・アプローチ)を通じて行っています。また、原爆放射線医科学研究所の一部門として、緊急被ばく医療や放射線後障害に関する教育活動も行っています。

【研究内容】

  1. 次世代シーケンサーを用いた超高解像度免疫モニタリング法の開発
  2. ゲノム編集技術を用いた遺伝子改変型T細胞の開発
  3. ゼブラフィッシュを用いた低線量放射線生体影響解析モデルの開発
  4. 急性および晩発性放射線障害に対する間葉系幹細胞を用いた包括的治療法の開発(京都大学との共同研究)
  5. 血液疾患患者のQOL向上に関する研究

【写真説明】 実験室の様子


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