SERU シンポジウム『コロナ禍における教育とサービス ー学生調査の活用ー』を開催しました

 2021年11月26日(金)、国内外で実施させたSERU学生調査アンケートの結果をとおして、世界トップ研究大学と広島大学を比較し、本学の教育とサービスを学術的視点と学生支援の視点から振り返る機会として、オンラインシンポジウムを開催し、122名の申し込みがあるなど、大盛況を収めました。

 本シンポジウムでは、まず宮谷 真人 理事・副学長に開会挨拶をしていただき、最初に渡邉 聡 教授(本学グローバル戦略アドバイザー、客員教授(高等教育研究開発センター))より「SERUとは何か」(説明資料 下記参照)について説明がありました。説明の中で、2020年パンデミックを受け、SERUコンソーシアムを代表するカリフォルニア大学バークレー校が中心となり、コロナ禍における学生の経験を調査するCOVID-19 Special Surveyが開発されたこと、そして2021年1月からはバージョンアップしたSERU学生調査が世界におけるSERUコンソーシアム加盟大学で実施されていることを話されました。さらに、学内にフィードバックするシステムの確立などの課題についても触れられました。
 続いて、安部 保海 UEA(教育室)及び村澤 昌崇 准教授(高等教育研究開発センター)より、広島大学で2020年度に実施したSERU調査の回答分析結果について発表いただきました。安部 UEAは、教育に対する満足度及び成績との相関分析について講演され、一方村澤 准教授は、多様性・異質性の排除と包摂、回答(完答)率について講演されました。
 併せてSERU学生調査を担当するグローバル化推進室からは、梅下 健一郎 副室長・主幹が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大学が直面した授業形式の多様化などの障壁について触れ、本学で得られたSERU学生調査を活用例を挙げつつ、学生がどのように本学の教育やサービスを受け止めていると言えるのか、一部紹介しました。また、学生の『声』をアンケートからくみ取ることの意義や回答率の向上の意義についても説明しました。

 また、全国学生調査を担当している文部科学省 高等教育局 高等企画課よりお招きした高橋 浩太朗 課長補佐は、令和4年1月末~2月末に実施予定の全国学生調査(第2回試行実施)についてご講演されました。さらに、実際に上がってきている学生からの意見は、国としてより丁寧に説明する責任があると考えている旨、ご説明されました。

 さらに、SERUコンソーシアムにおいて中心的な役割を担っておられる、Dr. Igor Chirikovからは、オンライン学習と学生の帰属意識について、アメリカにおけるSERU学生調査の結果を活用してご発表いただきました。(事前録画)
 そして本シンポジウムの終わりには、岩永 誠 副学長(学生支援担当)より閉会挨拶をしていただきました。

 広島大学では、これから調査結果の分析を継続的に進め、世界の有力大学とのベンチマーキングを通して、学びの環境と教育の改善に努めていきます。そのためにも、一人でも多くの本学の学生が、他人任せにせず、学生としての自らの声を届けてくれるよう、さらに学生調査の意義を周知していきます。


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