〔研究成果〕平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞しました



会見の様子

平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰において、「科学技術賞 開発部門」および「科学技術賞 研究部門」で、本学の教員が所属する研究グループが受賞しました。

本学では平成24年4月10日(火)に記者会見を開催し、その成果を発表しました。

●「科学技術賞 開発部門」受賞

 広島大学大学院先端物質科学研究科 黒田章夫教授研究グループ

 テーマ「バイオ蛍光法によるアスベスト検出技術の開発」

【成果の概要】

アスベストに選択的に結合するタンパク質を発見しました。

さらにそのタンパク質を蛍光物質で修飾することによってアスベストを蛍光で可視化する技術(バイオ蛍光法)を世界で初めて開発しました。

アスベスト繊維が蛍光を放って見えるため、従来電子顕微鏡でしか見えなかった微細アスベスト繊維の観察や自動計測が可能になりました。

社会的に大きな問題であるアスベストの飛散のモニタリングに利用でき、安全安心の社会の構築に貢献できます。

【この研究に関するお問い合わせ先】

広島大学大学院先端物質科学研究科

教授 黒田章夫

TEL:082-424-7758

Mail:akuroda*hiroshima-u.ac.jp(*は@に置き換えてください)

説明する黒田教授

右:大学院先端物質科学研究科 教授 黒田章夫

左:大学院先端物質科学研究科 特任助教 石田丈典

●「科学技術賞 研究部門」受賞

 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 山脇成人教授研究グループ

 テーマ「精神疾患の病態解明に関する脳機能画像解析の研究」

【成果の概要】

機能的MRI解析により脳活動を測定し、将来の大きな報酬に関する神経回路を、セロトニン神経活動が調節していることを発見。

うつ病では、セロトニン機能の低下のため将来の報酬が予測できないことが、中核症状発現に関与することを世界で初めて報告しました。

また、機能的MRI解析による比較によって、扁桃体の活性化における男女差が摂食障害の発症差異に関連することも世界で初めて報告しました。

このことは、社会問題である自殺増加の背景にあるうつ病、若い女性に好発する摂食障害などの精神疾患の病態解明に大きな進展をもたらします。また、精神疾患の診断技術、治療法開発など、新産業にも貢献が期待できます。

【この研究に関するお問い合わせ先】

広島大学大学院医歯薬保健学研究院

教授 山脇 成人

TEL:082-257-5207

Mail:yamawaki*hiroshima-u.ac.jp(*は@に置き換えてください)

説明する山脇教授

右:大学院医歯薬保健学研究院 教授 山脇成人

左:大学院医歯薬保健学研究院 准教授 岡本泰昌 

【記事に関するお問い合わせ先】

広島大学広報グループ

TEL:082-424-4518

Mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp(*は@に置き換えてください)


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