今井 千裕さん(歴史学コース/東洋史学)の留学体験談をお届けいたします。
- 留学先:① 国立中央大学(台湾)
② 国立台湾大学(台湾) - 留学プログラム:① NCU Chinese Learning Program in Summer
② HUSAプログラム - 留学期間:① 2024年8月12日~2024年8月25日
② 2026年2月21日~2026年6月16日
台湾はどんなところでしたか。
日本の商品やコンビニも多くて文化も比較的似ているので、ショッキングなカルチャーショックはあまり感じないと思います、結局住めば都です。台湾は外食文化が発達していて安くて美味しいので、毎日3食買食いを楽しんでいました。また、交通も便利で地下鉄やバス(運転がワイルドで、もはやアトラクション)の本数も多く、YouBikeというシェアサイクルのサービスもよく利用していました。
台湾の中国語に関して、大陸の普通話とは少し発音が異なるのでやはり初めは聞き取りにくいです。例えば、台湾を含め中国南方ではそり舌音(zh,ch,sh,r)が舌歯音(z,c,s)に近くなるというのは有名な話ですが、その他に個人的に舌歯音(擦・才・則…)が硬口蓋化([tsʰ] → [tɕʰ]の近似音に変化)するように感じました。強いてカタカナで表すと本来ならば「ツァ」の音が「チャ」に聞こえるということです。これは話者全員にあてはまるというより個人差の程度でしょう。また、中国語の授業でも学習したスプーンを意味する「勺子」は台湾ではおたまを指します。それを知らなかった私は、スプーンが欲しくてコンビニで店員さんに「可以給我勺子嗎?」(「勺子」をもらえますか?)と尋ねたら目を丸くされました。台湾でスプーンと言いたい時は「湯匙」といいます、ぜひ役立てたし。
台北市内の町並み
NCU Chinese Learning Program in Summer及びHUSAプログラムに参加しようと思ったきっかけは何ですか。
語学留学というより、外国語で興味のある分野を学びたいと考えていたためHUSAプログラムに参加しました。NCU Chinese Learning Program in Summer はHUSAプログラムでの留学を見据えて、これまで学習してきた中国語を応用練習する機会として参加しました。
国立中央大学及び国立台湾大学での学生生活について教えてください。
とある日のご飯
国立中央大学では、習熟度別の中国語の授業を受け、私は中国語での学術的な場における発表の方法を学びました。アットホームな雰囲気だったのでアウトプットするのにも適した環境だと感じました。学校の立地的に生活圏はキャンパス内になりますが、バスで夜市(中壢夜市ローカルでおすすめ)に行ったり、現地の学生バディーが一緒に台北市内へ遊びに出かけたりしてくれるので、初学者でも安心して楽しめると思います。
国立台湾大学では、自分の研究に近い分野を学びました。国立師範大学と国立科技大学の授業も履修可能で自由度が高く、私も師大では太極拳、科大では養生(=中国伝統医学における健康増進)の授業を履修しました。私は家で勉強する派で、かつルームメイトに恵まれたので基本的に寮の部屋で勉強していました。寮は台北から距離があり、観光客が来ないエリアなので非常にローカルな雰囲気が味わえます。休みの日には、グルメ巡りや中国伝統医学の書籍や道具、薬を見に行ったり、東部や南部へ一人旅をしたりしました。
留学してよかったこと、印象的だったこと、一番の思い出などについて教えてください。
留学してよかったことは、少しでも自分を鍛えられたことだと思います。留学前は卒論以外の単位を取り終えていたこともあって、ぬるま湯に浸かっている感覚がありましたが、留学したことで台湾で専門分野についての理解を深める事ができたり、普段なら晒されないストレスに直面したり、様々な人と出会ってインスパイアされたりと有意義な時間を過ごしました。
思い出深かったことは、先にも少し触れた人との出会いです。毎週授業終わりに一緒に食事した台湾の友人達、仲が良くても群れずに我が道を行く留学生仲間、定期的に店に顔出す作戦で顔を覚えてもらって親しくなったご飯屋さんの人達など多くの人との出会いに恵まれました。別れるのは名残り惜しかったですが、帰国した現在は再会がモチベーションになっています。
台湾人の友人に教えてもらった麻雀
現在どんなことを研究されていますか。
ベトナム医療史にまつわる事を研究しています。卒論では正史を用いてベトナム前近代・近代の医療制度、その中でも19世紀を中心に研究しています。
将来の夢は何ですか。
将来の夢はこれといってありません。社会に出て働くというよりもベトナム史をまだやっていたいという思いで大学院に進学することを考えています。現在研究しているベトナム医療史に関連して、医学書出版に際してどのような背景の人々が参与していたのか、薬となる本草の流通、村落における医療実践等、まだまだ卒論だけでは探求し足りないと感じています。自分の能力的な限界・史料的な限界が来るまでベトナム医療史の分野を開拓します。
「留学したい」と考えている学生へメッセージをお願いします。
掲載日 : 2026年7月13日

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