メールマガジン No.21(2008年1月号)

リテラ友の会 メールマガジン No.21(2008年1月号)
2008/1/29 広島大学大学院文学研究科・文学部

□□目次□□
1.新任教員特集 Part.4    ( 文学研究科准教授 大地 真介 )
2.「2008 リテラ ニューイヤーコンサート」リポート
3.文学研究科(文学部)ニュース
4.広報・社会連携委員会より

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【1.新任教員特集 Part.4】
  文学研究科では、昨年10月に1人の教員が着任いたしました。
前回に続き、新任教員のコラムを掲載いたします。

○着任のご挨拶
表象文化学講座 准教授 大地 真介  

 自己紹介をさせていただきます。私は広島生まれで、原爆ドームのすぐ近くで育ちました。中学生の時、祖父の出生地の戸坂(広島市東部)に引っ越し、以来、戸坂に住んでおります。私の専門は、ウィリアム・フォークナーやハーマン・メルヴィル等のアメリカ文学と、ハリウッド映画等のアメリカ文化です。メルヴィルに関しては、大学院の授業で『モービー・ディック(白鯨)』を扱い、同作品における作者の自己言及性について研究いたしております。フォークナーに関しては、分担執筆した『フォークナー事典』(約900頁)の索引作りと校閲に半年近く忙殺されましたが、ようやく今年一月に出版でき、ほっとしているところです。ただし、今年十月に日本ウィリアム・フォークナー協会の全国大会で「フォークナーと映画」というタイトルのシンポジアムで司会と発表をすることになっており、只今その準備に追われています。趣味は旅行で、国内外を問いません。アメリカに留学中も、滞在地のサンフランシスコはもちろん、ニューヨーク、ボストン、ワシントンDC、ロサンジェルス、メンフィス、グランドサークル等のアメリカの主要な土地を訪れました。ただし、旅行と言っても、研究に関係するものも多く、そうでない場合は、寺院・美術館巡りが主となります。最近は、忙しいため旅行に行くことができず、毎晩、旅行の夢ばかり見ている有様です。
 10月から広島大学でお世話になっております。東広島キャンパスは、私の学生時代は、まだあちこち工事中でしたが、現在は壮麗な形で完成しており、このような素晴らしい職場で働けることを大変うれしく思っている次第です。微力ながら全力を尽くす所存ですので、今後とも何卒よろしくお願い申し上げま

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【2.「2008 リテラ ニューイヤーコンサート」リポート 山本 庸子】

 1月26日(土)午後14時から、広島大学西条キャンパス内サタケメモリアルホールで文学研究科主催「リテラニューイヤーコンサート」が開催されました。今回は広島交響楽団のフルート四重奏に加え、初めてマリンバ&パーカッションアンサンブル「BIG  MARMBA」に出演していただきました。

 前回までの3回は“夜の演奏会”でしたが、今回は少しでも多くの皆様に聴いていただけるようにと考え“昼の演奏会”にすることになりました。広響さんには、スケージュール調整等でご面倒をお掛けすることにはなりましたが、好評でした昨年と同じメンバーの皆さんに出演していただけることになり、安心して選曲をお任せすることができました。それぞれの楽器の特性を生かした曲目を選曲していただき、また、こちらの我がままにもおこたえいただきました(フルート四重奏曲 第2番 ト長調は委員の1人からのリクエストでした)。

 「BIG  MARMBA」さんにつきましては、東広島での演奏会は初めてでしたが、緞帳が上がって現れた7人の若い女性がリズミカルに演奏する「トランペット吹きの休日」をお聴きになった皆さんは、きっと驚かれたことでしょう。マリンバという楽器…分解した状態で運搬します。4〜5オクターブもある鍵盤は、巻き寿司で使う「巻きす」のようにくるくると丸めて運びます。6台の各種マリンバを運び込み、組立てて、リハーサルが始められるようになるまでには、1時間強はかかってしまいます。大きな楽器を運搬し、ホールの響きを確かめながら“音”を作っていく「BIG  MARMBA」さん、美しいだけではなく、たくましいプロ奏者の7人の方々でした。

 演奏会当日は、天候にも恵まれ、昨年を大幅に上回る皆様にお越しいただきました。演奏に聴き入る皆様の表情を舞台の隙間から拝見していますと、皆様に喜んでいただけているなと実感いたしました。素晴らしい演奏とハーモニーを奏でていただいた広島交響楽団と「BIG  MARMBA」さんには、厚くお礼を申し上げます。

 ここで最後に、皆様からいただいたアンケートからいくつか紹介したいと思います。

・「今日のコンサートを78才の母と一緒に来ました。休憩の時間になるたびに『いいね〜』と言ってました。ソロではなく7人の方が、また4人の方が合わせることの素晴らしさを実感しました。来年も楽しみにしています。」
・「3度目のリテラコンサートです。第1回を聴き逃してしまったことが悔やまれます。広響はもちろんですが、ビッグマリンバもよかったです。選曲も耳慣れた曲が多く、好感が持てます。是非、是非今後も続けてください。」
・「土曜日の昼間のコンサートは、家族で出かけることができるので、とても良いと思います。今回のコンサート最高でした。」
・「フルート四重奏は美しく澄んでいて心洗われる至福の時でした。マリンバの演奏は荘厳かつ華麗な音色とパフォーマンスが聞けて、とても感激でした。」
・「『君といつまでも』『天城越え』をフルート四重奏で?と意外でしたが、とても素晴らしく、胸が熱くなりました」
・「選曲がとても良く、広響の伊藤さんの進行が楽しかったです。クラシックが身近になりました。」
・「1部は楽器の説明をくださり、5オクターブも音が出ることを知りませんでした。赤い色のきれいなお姉さま達が楽しそうに弾かれ、私も自然にリズムを打っていました。2・3部はCDでしか聴いた事がない名曲を生の演奏で聴いて感激しました。」

 演奏会の模様は、文学部ホームページで紹介しますので、お越しいただくことのできなかった皆さんは、是非ご覧ください。来年度のリテラコンサートもより楽しいものになるように企画いたしますので、どうぞお楽しみに!

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【3. 文学研究科(文学部)ニュース】

○第29回角川源義賞 [歴史研究部門]受賞
  大学院文学研究科・准教授・本多博之先生がこの度、財団法人角川文化振興財団から歴史研究部門で第29回角川源義(げんよし)賞を受賞されました。

 角川源義賞は、「日本文化の振興」という財団設立の趣意にかなう主要な事業として、財団発足時に設定されました。各年の、日本文学(文学研究部門)と日本史(歴史研究部門)分野における研究成果を対象に授賞作を決定。20余年を経た現在、民間における最も優れた学術賞として、きわめて高い評価されている賞です。

 本多先生の受賞理由は、『戦国織豊期の貨幣と石高制』(吉川弘文館、2006年刊)が、平成18年に刊行された日本史分野(関連分野を含む)における研究として最も優れた業績を示した「個人の学術書」と評価されたためです。

○「INUヘンリーフォン賞」受賞
 文学部4年 横尾有香里さんが、11月に「INUヘンリーフォン賞」(The Henry Fong Award)を受賞されました。
 この賞は、平成19年8月5日〜8月10日に本学が主催したINU学生セミナーに参加し、Global Citizenshipに関するエッセイを提出した学生の中から、1名に与えられました。横尾さんは、昨年の同じく文学部・重松さんに続き2人目の受賞です。

  横尾さんからのコメントをここに掲載いたします。 『受賞の知らせが届いた直後はただただ驚くばかりでしたが、今では心の底から嬉しく思います。受賞した直後は、就職か、院進学か、留学か、非常に悩みました。最終的に内定先の会社とも十分に相談を重ね、留学に行く事にしました。 そもそもHenry Fong Awardに応募しようと決めたのは、夏のINU学生セミナーに参加して感じたことを何か形として残しておきたい、と強く感じたことがきっかけです。今年のセミナーに参加して、様々な国の人と意見を交わし、多くのことを学びました。普段あまり考えることのない問題を突き詰めて考え、他の人の意見を聞く中ではっと気づかされることも多々ありました。 この貴重な体験を心の糧にして、留学先では常にアンテナをはり、自ら問題提起を行えるようにしたいと思います。また、自分の専門分野に縛られる事なく、今年のセミナーのテーマに関連する平和学、環境学など多面的に学んでいけたらと考えています。』      

○平成19年度優秀卒業論文発表会
  今年も4年生が熱心に卒業論文に取り組みました。卒業論文は文学部での勉学の証しであり集大成です。各分野から選ばれた優秀卒業論文に耳を傾けてみて下さい。

日時:2月19日(火曜日)13:00から17:00(予定)
会場:広島大学文学部大講義室(リテラ)

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【4.広報・社会連携委員会より 井内 太郎】

 さる1月26日に文学研究科主催のニューイヤーコンサートが開催されました。今年で4回目を数えるこの催しも、多くの聴衆をむかえてマリンバ、フルート四重奏の美しい調べが奏でられ、大変に楽しいコンサートとなりました。ぼくの隣に座っていた初老の女性が目を閉じて何とも言えない優しい表情でメロディを口ずさんでいるのが印象的でした。 その時、ぼくはオックスフォード大学で毎年開催されているクリスマスコンサートのことを思い起こしました。最後のクライマックスにオックスフォード大学の学生と市民が一体となって「ハレルヤ」を合唱するのですが、まさにオックスフォードの伝統文化は自分たちが育んでいるのだという誇りを感じ取ることができる瞬間です。
 このように市民と大学がお互いに協力し合いながら東広島市の文化を育み、東広島市を「大学のまち」にすること、これは大学人としてのぼくの夢でもあります。

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リテラ友の会・メールマガジン

オーナー:広島大学大学院文学研究科長  富永一登
編集長:広報・社会連携委員長  岡橋秀典
発行:広報・社会連携委員会

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