メールマガジン No.70(2015年11月号)

リリテラ友の会 メールマガジン No.70(2015年11月号)
2015/11/25 広島大学大学院文学研究科・文学部

□□目次□□
1.第9回広島大学ホームカミングデー
    「文学部で味わうティータイム」レポート
2.文学研究科外国人留学生懇親会レポート
3.熱闘、東洋史カープ!ーソフトボール大会参加記
4.今月のコラム
5.広島史学研究会創立85周年記念大会参加記
6.文学研究科(文学部)ニュース
7.広報・社会連携委員会より

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【1.第9回広島大学ホームカミングデー「文学部で味わうティータイム」レポート】
    
  本年度のホームカミングデーも昨年度と同じように文学部研究科企画として「文学部で味わう世界のティータイム」を開催いたしました。

  文学部、文学研究科に在籍している留学生、外国人学生のうち、今回は、台湾、スペイン、韓国の学生さんたちに、出身国の文化や生活、母国語についてプレゼンをしてもらいながら、出身国で好まれる飲み物とお茶菓子をふるまっていただきました。120名あまりのお客さんで賑わい、またしても楽しい、文化的な時間を過ごすことができました。
発表していただいた留学生3人の感想を紹介します。

○黃 柏宗 コ・ハクソウ(日本・中国文学語学講座博士課程前期1年)

  今年の大学祭では「世界のティータイム」に参加させていただきました。大勢の人の前で自分の国を紹介したことがないので、なかなかのプレッシャーでした。台湾はどういったところだろう、と何度も自分に問いかけました。面積、人口、位置……。違うぞ、それでは台湾の特徴をみんなに知ってもらえない、と、友人からの指摘も受けました。学祭当日、ギリギリまで練習しましたが、大丈夫かと不安がいっぱいでした。

  台湾の面積は世界で後ろから数えたほうが速いし、四季らしい四季もないし(夏は長く冬は短い)、タイと間違えられることもたまにあります。しかし、台湾の良いところは数えられないほどあると思います。毎日がお祭りのような夜市、食べ飽きるほどのマンゴー、そして何より、やはり心の優しい国民でしょう。「台湾の最も美しい風景は人である」とご来場の皆さんにお伝えしました。一人でも多くの人に台湾のことに興味を持っていただければと思います。

  最後に「世界のティータイム」にお招きしてくださった陳翀先生、情報企画室の山本さん、そして助言をくださった多くの先生方に感謝致します。とても素敵な経験でした。

○ DAMASO FERREIRO POSSE ダマソ フェレイロ ポッセ(比較日本文化学講座博士課程後期1年)

  私は比較日本文化学研究科に所属している、博士課程二年生のスペインから来たダマソと申します。
  2015年11月8日に行われた大学際の「世界のティータイム」に参加した感想を申し上げます。私が広島大学に入学した当時、「世界のティータイム」のことについて友人から聞き、自分の国の紹介をすることはなんと面白いことだろうと思っていました。それから一年も経たず、スペインの紹介をしてほしいと依頼があり、嬉しかったです。数多くのお客さんが訪れるイベントとして、もちろん戸惑いや責任感もあり、上手に出来なかったら自分の国のイメージが悪化するのではないかという心配もありました。しかし、スタッフの皆さんがとても親切で、たくさん手伝っていただいたおかげで、発表当日は楽しい時間を過ごすことができ、充実した経験となりました。
  来年度の「世界のティータイム」での発表の機会がなくても、菓子を食べながら、皆さんの発表をぜひ聞きに行きたいと思います。

○ 李 英恩 イ・ヨンウン (文学部1年)

  皆さん、こんにちは。
11月7日の広島大学の文学部で開かれた「世界のティータイム」で韓国について紹介をしたイと申します。
  韓国は日本にとても近い距離に位置しています。そのため、今回の発表では来てくださった多くの人が韓国という国の自体はもうご存じだと思い、普段本などで得られる情報より、私が韓国で実際に体験して来た馴染みのあることについて説明したかったと思いました。本番では緊張しすぎてしまい、伝わらなかったところも多かったと思いますが、それでも、終わった後、拍手をしていただき本当にありがとうございました。
 今回の発表は自分にとっても色々な勉強になり、日本での新しい思い出が増えたと思います。
  未熟な日本語ですが、ここまで読んでくださってありがとうございます。

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【2.】文学研究科外国人留学生懇親会レポート            
 
  10月19日(月)毎年恒例の文学研究科外国人留学生懇親会を学士会館レセプションホールで開催いたしました。今回は、外国人留学生・学生サポーターを含め71人、教職員17人、合計88人の参加がありました。新入生の自己紹介やピアノ演奏、社交ダンスの披露などで楽しい時間を過ごしました。

 懇親会に参加した蔡 源玥(サイ ゲンゲツ)さん(応用哲学・古典学講座)の感想を紹介します。
  10月19日、文学研究科留学生懇談会が開催されました。
  中国でこのような催しに参加したことのない私にとって、初めての懇談会は驚くほど楽しく、入学して良かったと思います。美味しい食事をみんなで囲みながら、ビンゴゲームで遊び、歓談して過ごしました。残念ながら私はビンゴに当たりませんでしたが、ゲームを最後まで体験できて良かったです。
  広島大学に来てからもう二週間ほど経ちましたが、先生や支援室の皆さま、そして日本人のクラスメイトと先輩たちの応援の下で、ここでの生活にも徐々に慣れてきました。
  広島大学に留学することができ、まさに幸運です。
  心温まる懇談会を開催していただきありがとうございました。                              

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【3.熱闘、東洋史カープ!ーソフトボール大会参加記 歴史学講座准教授 太田 出】

   10月3日(土)、爽やかな秋空のもと、昨年に引き続いて、文学部長杯争奪ソフトボール大会が開催された。わが東洋史学研究室も「東洋史カープ」を結成、おそろいのTシャツを作って、喜び勇んでエントリーした。昨年は1勝もできなかったため、今年こそはとメンバー全員が意気込んでいた。かくいう私も昨年は五十肩でボールを投げることすらできなかったから、ここだけの話、今回は学生たちにいいところを見せてやろうと秘かに闘志を燃やしていた(笑)。

 1回戦の第1試合は英米文学との対決。「どうせ大したことないやろ」と舐めてかかっていると、相手はかわいい女子学生を多数メンバーに列ね、男子学生が多い東洋史カープの弱点を突いてくる。「むむっ、侮れないな、英米文学」。もちろん、わがチームのエースでキャプテンの3回生U橋(女子)も対抗心をむき出しにして「顔でも野球でも負けへんで!」といわんばかりに、ビュンビュン初っ端から(相手にぶつけるつもりかと疑いたくなるほどに)全力投球を続ける。不肖・私もショートを守らせてもらい、「相手は顔だけだよ!」と大声を張り上げて味方を鼓舞した。

  試合は、連打でノーアウト1・2塁というチャンスを作りながらも、平凡なフェアフライで全力疾走する2回生T中とHのボーンヘッドもあって危うくトリプルプレイという場面もあったが、エースU橋の力投、ご老体にむち打って出場する(失礼!)金子先生の倒れ込みながらのファインプレー、敵か味方かわからぬ八尾先生の応援(罵声?)もあって接戦が続いた。そしてこの接戦にケリをつけたのが、女子学生ながら男子以上に野球のうまい4回生T田だった。ランナー1・2塁のチャンスに打席に入ると、鋭いスイング一閃、打球は右中間をライナーで真っ二つに割る。「走れ!走れ!!」敵味方入り乱れて上へ下への大騒ぎとなり、T田はあっという間にホームに生還、見事な3ランホームランとなった。これが決勝点となり、最終的には5-3で東洋史カープは悲願の1勝を見事手中にしたのであった。これには東洋史カープの鬼監督としてチームを率いてこられた、天国の岡元司先生もさぞかしお喜びであろう。ちなみに私は1打数1三振でした(トホホ……)。

  その後、東洋史カープは第2試合で西洋史に0-5で完敗、残念ながら決勝進出には至らなかった。しかしメンバー全員が爽やかな心地よさを感じる、そんな一日となった。最後に一言。「東洋史カープよ、永遠なれ」。

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【4.今月のコラム 広大は最高!特任教授 マーヒル・エルシリビーニー(Maher ELSHERBINI)】

  私はエジプト・カイロ大学文学部日本語学科の日本語教授マーヒル・エルシリビーニー(Maher ELSHERBINI)と申します。1987年~1992年の間、広島大学に留学していました。当時の所属は文学研究科言語学研究室でした。そこで、修士号と博士号を取らせていただき、本国に帰って、カイロ大学文学部日本語学科の日本語ドクター・スタッフ(博士号取得者教官)になって、日本学科でこれまで日本語専門教員の主任をしていましたが、今年5月、広大に来させてもらうことになりました。

  留学が終わって本国に帰ってから、今年、広大に来るまで、広大や広島市のことを忘れたことはありませんでした。当時は私の人生において一番いい時期でした。本国にいるよりも良かったと思っています。指導教授の故吉川守先生(2009年10月7日ご逝去)、助手の今田良信先生(現在、広大文学研究科言語学研究室主任教授)、先輩の犬塚優司さん(現在、島根県立大学教授)をはじめ、広大、広島市の多くの方々に大変お世話になりました。周りの方々のおかげで、勉強をするのに何も足りないものはありませんでした。博士号が取れたのもその点が大きかったと思います。生活の面でも、大変楽しかったです。寮の方々、近所の方々などは大変親切にしてくれました。広大留学時代は私にとって「人生のハネムーン」でした。

  当時、広大は広島市内の東千田町にありましたが、今回は、キャンパスが西条に移転し、私も初めてです。大学の建物は立派ですし、設備なども充実していて、今回も足りないものは何もありません。大学内の自然もきれいで気持ちが大変いいです。紅葉も大変美しく、鏡山公園以上です。私の趣味は写真なので、大学の紅葉の写真をたくさん撮りました。また、大学はとても安全です。学食も美味しくて安いです。今の広大は勉強には最高ですが、唯一、車が無いと買い物には、少し不便で困ります。車さえあれば、完璧なのですが…。

  広大の場所は変わりましたが、人の心は変わっていません。相変わらず、皆さん大変親切です。前学長の浅原先生、現学長の越智先生、副学長の佐藤先生、文学研究科長の勝部先生、言語学研究室教授の今田先生、同准教授の上野先生をはじめ、多くの皆様のお世話になっています。事務の方々も大変力になっていただいています。夜中、宿舎に帰るときは、何回も大学警備の車を見かけて安心します。夜遅くまで研究ができて嬉しいです。外国人の教師の私は、日本語や言語学を教えるとき、学生たちがついて来てくれるか心配がありましたが、ちゃんとついて来てくれてホッとしました。先月、言語学研究室のゼミ合宿に参加し、学生と楽しい時を過ごしました。卓球やバドミントンをやって、夜は勉強以外の話もできて楽かったし、昼間は、学生の発表を聞き、よく頑張っていると思いました。学生たちに親しみも生まれてきて大変嬉しくなりました。学生は私にとって大変大事な存在です。学生がいなければ、大学は成り立ちません。学生と接することが私の仕事です。仕事は大事にしないといけません。

  やはり、広大は最高です。普通、ハネムーンは人生で一回だけですが、私の場合、今回は、2回目です。皆様、これからもよろしくお願い致します。

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【5.広島史学研究会創立85周年記念大会参加記 歴史文化学講座教授 金子 肇】

  去る10月24日(土)と25日(日)の2日間にわたり、文学研究科を会場として広島史学研究会の大会が開催されました。今年は同学会の創立85周年を記念して著名な研究者お二人をお招きした公開講演も行われ、例年以上に盛り上がりを見せた大会でした。大会運営に関わった者として、簡単ながら今年の大会の様子を紹介させていただきます。

  広島史学研究会は1929年6月15日に広島文理科大学史学部の先生方を中心に産声を上げた歴史ある学会です。日本史学、東洋史学、西洋史学、地理学、考古学、文化財学・民俗学等の研究者を中心に、現在も422名の会員(含団体会員)を擁する全国学会として活発な学術・研究活動を展開しています。また、会誌として年4回発行の『史学研究』があり、これまで通算289号を刊行してきました。

  今年度の大会は1日めに記念講演、2日めに日本史、東洋史、西洋史、文化財学・民俗学各部会の研究報告(計30本)が行われましたが、今大会の目玉は何といっても創立85周年を記念して開催した瀧井一博氏(国際日本文化研究センター)とロバート キャンベル氏(東京大学)による公開講演でした。瀧井氏はかつて兵庫県立大学で同僚だった歴史文化学講座太田出准教授、キャンベル氏はかねてより親交のあった日本・中国文学語学講座久保田啓一教授のご尽力によりお招きできたものです。

  リテラで開かれた講演には例年以上に多くの聴衆が集まり、瀧井氏の「明治立憲制の理念と現実」、キャンベル氏の「明治初期の説教と国民教化」と題した講演に熱心に聴き入っていました。講演の内容を詳しく紹介する紙幅はありませんが、来年6月末に刊行予定の『史学研究』第292号に講演録を掲載する予定です。ぜひご参照のほどを。また、公開講演終了後に開かれた懇親会には瀧井氏とキャンベル氏も参加され、西条の名酒を酌み交わしながらお二人を囲んで賑やかに議論の花が咲いていました。院生の諸君もお二人に熱心に議論をふっかけ、その点でも大いに盛り上がった懇親会でした。

最後に大会にご参加いただいた皆さん、運営にご協力いただいた皆さんに感謝します。ありがとうございました。            
 
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【6. 文学研究科(文学部)ニュース】

○第34回 内海文化研究施設 季例会・公開講演会を開催します
【テーマ】幕長戦争と厳島
【日時】 11月30日(月) 13時30分~15時30分
【場所】 広島大学東広島キャンパス 大学院文学研究科(文学部) 1階 大会議室
【講師】 広島大学名誉教授  三宅 紹宣

○リテラ「21世紀の人文学」講座2015を開催します
【テーマ】「終活」を哲学しよう―生と死の幸福論―
【日時】平成27年12月5日(土)13:30~16:40
【場所】広島市まちづくり市民交流プラザ 北棟6階 マルチメディアスタジオ
詳しくは、文学研究科HPをご覧ください。
注:受付は10月31日に終了しています。

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【7.広報・社会連携委員会より 陳 翀】

  今回のメルマガには、留学生の黄柏宗さん(台湾)、ダマソさん(スペイン)、李英恩さん(韓国)による第9回ホームカミングデー「文学部で味わうティータイム」についての発表感想、蔡源玥さんによる文学研究科外国人留学生懇親会の参加感想、太田出准教授(歴史学講座)による第2回ソフトボール大会についてのご報告、マーヒル特任教授の広島大学に関するご感想、金子肇教授(歴史学講座)による広島史学研究会創立85周年記念大会についてのご報告が掲載されています。まさしく「グローバル」な、国際色豊かな一号になっています。ぜひぜひご味読下さい。

  編集後記として、今回のメルマガを読ませていただいたときの感想を一言だけ末尾に附します。先にあげたマーヒル特任教授のご感想の文章を拝読したところ、その中の「今の広大は勉強には最高ですが、唯一、車が無いと買い物には、少し不便で困ります」の一文に共感した(優秀な人材を集めるためには、研究環境はともかく、時に生活環境の整備も大変重要であるかもしれません。とくに女性にとっては…)

  やや寂しい気持ちになりますが(ちなみに、中国古典文学では、秋は悲しいものとするのが定番です)、マーヒル特任教授の感想文を読みながら、次々とががらの宿舎にやってくる引っ越し業者の姿が目に浮かび、ふっとテレサ・テンの「誰にも声をかけず、独り西の楼に上る、月が冷たく輝いている」という哀愁溢れる歌声を思い出しました。ですが、みなさんは、ぜひ、読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋などを、満喫してくださいね。
                    
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オーナー:広島大学大学院文学研究科長 勝部 眞人
編集長:広報・社会連携委員長 吉中 孝志
発行:広報・社会連携委員会

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