メールマガジン No.87(2018年 9月号)

リテラ友の会 メールマガジン No.87(2018年 9月号) 2018/9/10

□□目次□□
1.オープンキャンパス2018レポート
2.第16回「文藝学校」と受験相談会に参加して
3.文学研究科(文学部)ニュース
4.広報・社会連携委員会より

 

1.オープンキャンパス2018レポート

  8月21日(火)、22日(水)の両日、広島大学オープンキャンパスが開催されました。
7月の豪雨災害の影響で交通事情が悪いにも関わらず、朝早くからたくさんの高校生が文学部につめかけ下さいました。当日の様子を写真で紹介するとともに、学生生活やコース・分野等の紹介を担当していただいた河内澄恵さん(欧米文学語学・言語学コース3年 )に感想を寄せて頂きました。

※※※※※※※※※※※※※※※

  8月21日・22日に行われた本年度の広島大学オープンキャンパスにおいて学生スタッフを勤めさせていただき、所属コースの紹介と学生生活紹介、そして学生相談対応を行いました。本年度は、広島は豪雨災害の爪痕も消えず、交通の便も未だ復旧しておらず、さらに当日は台風接近の影響まで懸念されていた中での開催となりましたが、それにもかかわらず二日間を通して全国から大変多くの方にご来場いただきました。大変嬉しく感じたと同時に、内部にいるとなかなかわからない「広大ブランド」の高さを改めて実感しました。

  印象的だったのは、高校1年生の参加者がとても多かったことでした。ちょうど1年前に高校のオープンキャンパスに参加し、つい半年前にようやく高校に入学したばかりの子たちが、もうその先の大学まで見据えているということに感銘を受けました。

  また、学生相談では、留学についての相談をたくさんいただきました。自分自身、留学で大変貴重な経験をし、そしてそのことを学生生活紹介においてお話しさせていただいた身として、大変多くの方に留学について興味を持っていただけていることはとても嬉しく感じました。

  二日間を通して多くの方にご来場いただき、また自分たちがお話ししたことについても大きな反響があり、工夫して準備した甲斐があったと達成感を感じました。また、高校生たちは真剣に話に耳を傾け、大学生活を夢見て目をキラキラと輝かせており、とても素敵な表情をしていました。そのような高校生たちを見て、自分たちも初心に立ち戻って自身の大学生活を省みる良い機会となりました。

倫理学研究室

研究室訪問:倫理学研究室

中国思想文化学研究室

研究室訪問:中国思想文化学研究室

日本史学研究室

研究室訪問:日本史学研究室

言語学研究室

研究室訪問:言語学研究室

日本文学語学研究室

研究室訪問:日本文学語学研究室

地理学研究室

研究室訪問:地理学研究室

学生生活やコース・分野の紹介をする河内澄恵さん

学生生活やコース・分野の紹介をする河内澄恵さん

受験相談の様子

学生生活相談コーナー

学生生活相談コーナーの様子

2.第16回「文藝学校」と受験相談会に参加して【欧米文学語学・言語学講座教授 宮川朗子】

  毎年恒例の文藝学校が8月25日(土)に開催されました(場所:米子市の今井ブックセンター「本の学校」)。今年のテーマは、「人文学は、半端ない。」で、受講者は約20名でした。講師と講演タイトルは、発表順に、宮川が「デュマ『モンテ・クリスト伯』―「それは、震えるほど美しい復讐劇」、今林修先生が「ジェイン・オースティンの写実と英語の素晴らしさに触れる」、前野弘志先生が「古代地中海世界における呪詛⽂化」、妹尾好信先生が「「我が世をば〜」から1000 年―藤原道⻑の和歌を読む」でした。

  宮川は『モンテ・クリスト伯』の評価を妨げてきた理由を挙げた上で、この小説の普遍性についてお話しました。今林先生は、一読しただけでは気づきにくい、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』を当時のイギリス社会との関係から説明されたのち、この小説の簡潔で効果的な文体を解説されました。前野先生は、呪詛にはいつの世にもなくてはならない癒しの効果があることを説かれた上で、貴重な碑文の写真と文字の写しをご提示くださり、その碑文の興味深い内容もご紹介くださりました。妹尾先生は、栄華を極めたがゆえに政治的な側面ばかりが強調される藤原道長について、道長が詠んだ和歌から窺える人間的な面を導き出し、分かりやすく説明してくださりました。

  「文藝学校」には、私自身、初めて参加したのですが、普段聞くことのない先生方のご研究の一端を窺い知ることができ、また今井書店の井澤さんからは、書店内の展示物に関する知識や情報をいただいたり、とても実りの多い一日を過ごしました。

 「文藝学校」後の受験相談会では、広島大学文学部の学生が、米子市内から参加した2名の高校生に、受験勉強のアドバイスをし、大学生活の様子を伝えました。

  猛暑のせいか、「文藝学校」にも受験相談会にも昨年より参加者が少なかったようですが、鳥取県随一の書店の一角での知的好奇心旺盛な鳥取市民の方々との交流は、とても刺激的で楽しい大変貴重な機会ですので、今後も継続されることを切に願うばかりです。

宮川朗子教授(欧米文学語学・言語学講座)
【デュマ『モンテ・クリスト伯』―「それは、震えるほど美しい復讐劇。」】

今林 修教授(欧米文学語学・言語学講座)
【ジェイン・オースティンの写実と英語の素晴らしさに触れる】

前野弘志教授(歴史文化学講座)
【古代地中海世界における呪詛文化】

妹尾好信教授(日本・中国文学語学講座)
【「この世をば~」から1000年―藤原道長の和歌を読む】

3.文学研究科(文学部)ニュース

○文学研究科ホームページにWebサイト版「人文学へのいざない」を掲載しました。

こちらからお読みいただけます。

○文学部杯ソフトボール大会を開催します。

【 日 時 】2018年10月13日(土)8:30~17:30
【 場 所 】広島大学東広島キャンパス 西グラウンド

○リテラ「21世紀の人文学」講座2018を開催します。

【テーマ】南ヨーロッパの言語と文学を楽しもう!
【 日 時 】2018年12月1日(土)13:30~16:40
【 会 場 】合人社ウェンディひと・まちプラザ(まちづくり市民交流プラザ)
               北棟6階マルチメディアスタジオ (広島市中区袋町6番36号)

          ※ 詳細は文学研究科HPをご覧ください。

4.広報・社会連携委員会より【広報・社会連携委員会委員 後藤秀昭】

  平成30年7月豪雨による災害発生後から交通の不自由な状態が続きましたが、2ヶ月が過ぎ、徐々に復旧しつつあります。JR山陽線で東広島市の外から訪問できない状態だったにも関わらず、オープンキャンパスには多数の高校生が参加してくれ、大変ありがたく思っています。今号でご紹介している「人文学へのいざない」では、各教員が学問を志したきっかけや、学問への熱い思いを掲載しています。学問分野や教員の魅力をさらに感じていただければと思います。
  今年は6月以降、大阪府北部の地震、7月豪雨、台風21号、北海道胆振の地震と自然災害が続発しています。各方面にお見舞い申し上げます。
  日本列島に居住してきた人々も古来から自然災害に遭いながらも、生き抜いてきました。その様子は、文書や文化財、居住形態や地形・地層などから読み解かれており、主に文学部の研究分野となっています。今年の災害の様子が、今後の知恵に繋がってほしいと願いながら、観察し、考察しています。

 

////////////////////////////

リテラ友の会・メールマガジン

オーナー:広島大学大学院文学研究科長  久保田 啓一
編集長:広報・社会連携委員長  宮川 朗子
発行:広報・社会連携委員会

広島大学大学院文学研究科・文学部に関するご意見・ご要望、
メールマガジンへのご意見、配信中止・配信先変更についてのご連絡は
下記にお願いいたします。
広島大学大学院文学研究科 情報企画室
電話 (082)424-4395
FAX (082)424-0315
電子メール bunkoho@hiroshima-u.ac.jp

バック・ナンバーはこちらでご覧いただくことができます。

////////////////////////////


up