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第14回「文藝学校」講演会(文学部ゼミナール)を開催します

第14回「文藝学校」講演会

広島大学大学院文学研究科が鳥取県米子市のNPO法人「本の学校」と共同 で毎年開催している「文藝学校」講演会を、今年も下記の要領で開催いたします。講演終了後には高校生の皆さんからの受験相談も承ります。今回は、文学・ 語学の他に、歴史学の講演も初お目見えです。一足早く、広島大学文学部のゼミナールを体験してみませんか。

今年のキャッチフレーズは、「海の日にも、人文学。」です。皆さまお誘い 合わせの上、ふるってご来聴ください。

【日時】平成28年7月18日(月・海の日) 午前10時30分~午後4時

【会場】鳥取県米子市「本の学校」今井ブックセンター 2階 多目的ホール(鳥取県米子市新開2-3-10)

【講師と演題・要旨】

1.小川 陽子(松江工業高 等専門学校 講師)

米子のお寺が小説に―鳥取出身の国文学者・池田亀鑑―(10:40~11:35)

【要旨】米子市福市にある安養寺は後醍醐天皇と 関わりのあるお寺として有名ですが、この安養寺についての小説があることをご存じでしょうか。書いたのは池田亀鑑。 鳥取県日南町の出身で、東京大学で国文学の研究と教育に携わった人です。今年はちょうど池田亀鑑の生誕120周年、没後60周 年という節目の年にあたり、 日南町では記念の展覧会も予定されています。今回は、安養寺のお話を読みつつ、池田亀鑑の人となりをご紹介したいと思います。

2.妹尾 好信(日本・中国文学語学講座 教授)

『和泉式部日記』の 不思議 (11:40~12:35)

【要旨】『和泉式部日記』は、女流歌人和泉式部 が敦道親王との恋愛の経緯を記した日記とされています。仮名で書かれた日記文学としては、『土佐日記』『蜻蛉日記』に次 いで古い作品です。でも、『和泉式部日記』は自己の体験を記した日記としては不思議なことだらけ。本当にこの作品は日記 文学なのでしょうか。冒頭部分を読みながら考えてみます。

3.今林 修(欧米文学語学・言語学講座 教授)

英語の歴史は面白い (13:30~14:25)

【要旨】なぜ動詞goの過去形はwentな のでしょうか。Be動詞以外に、go-went-goneのように非常に不規則に変化する動詞をご存知で すか。

次に、下の英文の下線部に注目してください。

(a)   I like him very much.
(b)   I like him better than Tom.
(c)   I like him (the) best of all the boys.

たしか、中学校でmuchの 比較級はmore、最上級はmostと習ったはずなのに、なぜ(b)と(c)の文では、betterとbestになっているのでしょうか。
今回のお話しは、英語の歴史を辿りながら、上記のような中学校や高等学校 で習った英語の不思議を分かりやすく解説したいと考えています。

4.勝部 眞人(歴史文化学講座 教授)

ムラ社会は“悪”なのか?! -「ムラの日本史」=中国との対比のなかで-(14:30~15:25)

【要旨】「ムラ社会」というと何かと悪いものの 代名詞のように扱われます。しかし歴史学の世界では、現在全面的に肯定される傾向にあります。全否定でも全肯定でもない 第三の評価はないのか、高校教科書の内容にも触れつつ、また中国の村と対比しながら少し考えてみたいと思います。
日本のムラは、世界的に見てもかなり大きな特色を持っています。それは現 代の私たちの意識や行動にも影響を与えており、ムラが消えつつある今改めて考えてみる意義は大きいでしょう。

□受験相談会 (15:30~16:00)

【主催】 広島大学大学院文学研究科・NPO法人「本の学校」
【共催】 株式会社今井書店グループ・「本の学校」郁文塾

入場無料

【お問い合わせ先】
NPO法人「本の学校」(TEL0859-31-5001/FAX0859-31-9231)

 


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