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原野昇名誉教授 フランス国防メダルを授与される

73日、リーガロイヤルホテル広島にて、中世フランス文学の碩学である原野昇広島大学名誉教授が、比治山に眠るフランス人戦没者の記念碑の保存と記憶の継承のために活動してこられたことに対し、在日フランス大使館付き国防武官ジェローム・シャルドン海軍大佐より、フランス軍事大臣の名の下に、国防メダル「ブロンズ」が授与された。

 この記念碑の由来は、1900年に遡る。当時、中国で起こった義和団の乱(北清事変とも呼ばれる)の鎮圧のためにフランスから兵士が派遣されたが、多くの兵士が戦場で負傷した。そのうちの120余名が広島の陸軍病院で治療を受け、大半は回復して帰国したものの、不幸にして7名がこの地で命を落とした。記念碑はその方々を弔うもので、これまでも、フランスの政府要人が来広した際に参拝されてきた。原野教授へのメダル授与式の同日、シャルドン海軍大佐もこの記念碑を訪れ、その様子は、『中国新聞』でも紹介されている*

 原野教授は、中国からフランス人の兵士たちが広島に運ばれてきた経緯の解明から、亡くなられた方々に関する調査と遺族への報告など、20年以上前からボランティアで活動を続けてきた。今回の受章は、広島とフランスの交流の歴史を再確認する記念碑的な慶事であった。

 

*『中国新聞』デジタル

https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/327273 

尚、本稿の執筆にあたり、比治山に眠るフランス人兵士の記念碑の由来と原野教授の活動について、教授ご自身のHPで公開されている関連記事を参考にさせていただいた。

https://home.hiroshima-u.ac.jp/nharano/HijiyamaFolder.html 

メダルを授与される原野教授

原野教授


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