• ホームHome
  • 文学部
  • 第20回「文藝学校」講演会を開催しました

第20回「文藝学校」講演会を開催しました

 11月23日(土・祝)と24日(日)の両日に、第20回「文藝学校」講演会を開催しました。

 今井書店元代表取締役会長、現NPO法人「本の学校」顧問の永井伸和氏と昨年、瑞宝中綬章を受章された本学名誉教授の位藤邦生先生の深い友情から始まった「文藝学校」講演会も今年で20回の節目を迎えることができました。それを記念して、二日間の講演会を企画し、新たに米子市教育委員会も後援に加わっていただきました。その間に、世話役も位藤先生から松本陽正先生(本学名誉教授・フランス文学語学分野)、妹尾好信先生(本学名誉教授・日本文学語学分野)、そして今林修先生(本学大学院人間社会科学研究科教授・英語学分野)へと受け継がれてきました。
 本講演会を長く続けることができましたのも、ひとえにNPO法人「本の学校」と(株)今井書店グループの関係者のみなさまと文学部の諸先生方のご支援とご協力の賜物と、僭越ながら心より御礼申し上げます。

 今年の講演会のキャッチフレーズは、「豊かな人間性を培う人文学」でした。豊かな人間性を問いつつ、新しい人文学を模索するために、多様性を意識しながら、専門分野、年齢、そして、ジェンダーバランスを考えた上で、各講師に登壇をお願いいたしました。登壇いただいた講師の先生方と講演題目を講演順に記します。

尾園先生

尾園絢一 准教授(言語学分野)
「グローバル化と古代語・古典語の世界」

小川先生

小川陽子 准教授(日本文学語学分野)
「紫式部と『源氏物語』」

舩田先生

舩田善之 准教授(東洋史学分野)
「モンゴル帝国とアフロ・ユーラシアの文化交流:新たな知の時代の幕開け」

有馬先生

有馬卓也 教授(中国思想文化学分野)
「古代中国の呪術系医学」

岡本先生

岡本慎平 助教(倫理学分野)
「古典SFから現実の「ロボットが守るべき倫理」を考える」

今林先生

今林修 教授(英語学分野)
「ロンドン英語の昔と今」

溝渕先生

溝渕園子 教授(比較日本文化学分野)
「トルストイ『戦争と平和』にみる歴史と個人の運命」

有元先生

有元伸子 教授(日本文学語学分野)
「よみがえる「弱法師」説話~古典を変奏する近現代文学~」

 講演では、印欧祖語の話から始まり、日本の古典から現代に至る文学、古代中国、13世紀のモンゴル帝国から19世紀のロシアとイギリス、そして現代のAIやロボットの倫理まで、多様な時空とテーマで、伝統を重んじながらも新しい人文学の方向性を意識した「豊かな人間性を培う人文学」を問うことができたのではないでしょうか。

 集まってくださった聴衆の中には、初期のころより本講演会に参加しているという方もいらして、会場では学会を彷彿させる専門性の高い質疑応答がたくさん交わされ、始終活気に満ちていました。特に、NHK大河ドラマ「光る君へ」の効果は絶大で、小川先生の『源氏物語』のご講演の時には満席となりました。

 ご来場いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。

【お問い合わせ先】

広島大学人文社会科学系支援室(文学)
E-mail:bun-soumu*office.hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


up