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教育学習支援センターでは、ティーチング・アシスタント(TA)の運営を担当しております。本学でTA業務に従事した学生は、自身の業務内容を報告することとしています。本報告では、Qualified Teaching Assistant(QTA)として勤務した学生がどのような業務を担っていたのかを概観するため、当該報告書の記述を分析した結果を共有いたします。分析対象は、QTA学生による約5,000件の報告文のうち、QTAの学生自身によって業務内容が記述された部分です。件数が多いため、基本的なテキストマイニング手法を用いて全体的な傾向の分析を行いました。
テキスト中で一緒に出現しやすい単語間の関係性を捉える共起ネットワーク分析という方法により業務内容の傾向を可視化しました。下図はその分析結果を示しています。Jaccard係数という値の高い上位50の関係(線 = Edge)のみを表示しています。この係数は2語間の関係の強さを示し、線の両端に位置する「語」または「学生の所属研究科」が共起する文の割合(いずれか一方が出現・該当する文のうち)を表しています。
所属研究科名との関係をネットワークとして表示したところ、「準備」「実験」「指導」「課題」「補助」「授業」など、授業運営や実習授業の補助に関わる語の円のサイズが大きく、学生の報告書中で頻繁に用いられていることがわかります。まず、この結果から、QTAは授業準備や実習の補助、履修生対応など、授業担当教員の教育活動を側面的に支える業務を主として担っている様子が全体像の傾向として読み取れます。
さらに今回特に、「レポート」および「採点」という語に注目して報告書の内容を検討したところ、これらの語が特定の研究科名、つまり、医系科学研究科や先進理工系科学研究科が「レポート」(それぞれ8%と10%)と「採点」(先進理工系科学研究科のみで18%)といった語と結び付きながら出現しているケースが比較的多く認められました。そこで「レポート」「採点」の語が用いられた報告内容を確認してみると、その一部については選択式テストではなく、自由記述型の課題や議論を伴うレポート課題と解釈できるような記述が含まれており、QTAがこういった課題の採点に関与している可能性が読み取れる報告がいくつかありました。本来、QTAは記号回答式のような答えが一つに定まる形式の答案の採点や成績評価の原案作成は担当できるのですが、非記号回答式課題の採点・評価に携わっていた事例が一定数存在した点は、意味のある運用上の示唆といえます。
これらの知見から、自由記述式レポートや討論型課題の評価を学生アシスタントに依頼する際には、QTAではなくTeaching Fellow(TF)として雇用することが適切であると周知する重要性が示唆されました。TFとして任用することで、大学は体系的な運用体制を維持できるとともに、学生に対して適切な対価を支払うことが可能となります。今後は、QTAとTFの役割分担を学内FDの機会等を通じて一層明確化し、学生TAの研修においてもその内容を周知していくことが求められます。
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