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[研究成果]「悪魔の耐性菌」の院内感染制御!5種類のカルバペネマーゼ遺伝子型の迅速検出技術の実用化

複数の抗生物質に耐性を示す多剤耐性菌は、抵抗力が弱っている入院患者などに対して症状の重篤化を引き起こすため、院内感染の原因となります。また、多剤耐性菌は世界的にも増加傾向にあり、5月に開催された伊勢志摩サミットでも話題に上がるなど、世界的にも問題となっています。

多剤耐性菌の中でも、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)は「悪魔の耐性菌」とよばれ、強い抗菌活性を持つカルバペネム等、幅広い薬剤に耐性をもちます。また、従来の培養法では検出が難しい、カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌(CPE)も日常的な対策の必要性が高まっています。

耐性菌の制御法の一つとして、薬剤耐性遺伝子の保有状況を検出する方法があります。これまでの方法では、複数種類存在するカルバペネマーゼ1遺伝子につき1つの反応で検出する必要があるため、複数種類の遺伝子を検出するためには半日から数日の時間を要しておりました。

カルバペネマーゼ遺伝子の迅速検出技術の確立を目指し、広島大学院内感染症プロジェクト研究センターの菅井基行教授ならびに鹿山鎭男助教、久恒順三助教と関東化学株式会社は共同研究を続けた結果、主なカルバペネマーゼ遺伝子型5種類を約3時間で同時検出できる技術を開発することが出来ました。

本技術が社会貢献の一助となることを期待し、関東化学株式会社が成果を用いた製品として実用化するに至りました。

【研究内容に関するお問い合わせ先】
広島大学大学院医歯薬保健学研究院 細菌学研究室
広島大学 院内感染症プロジェクト研究センター 研究員 鹿山 鎭男
電話 082-257-5636 FAX 082-257-5636
E-mail kayama(AT)hiroshima-u.ac.jp
※(AT)は半角@に置き換えてください。


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