学校長挨拶

広島大学附属東雲小学校・附属東雲中学校 校長
    広島大学大学院人間社会科学研究 教授 松浦武人   

共生社会に生きる主体として自立的・協働的に学び育つ児童・生徒の育成を目指して

広島大学附属東雲小学校は,明治8年(1875年),広島県公立師範学校附属小学校として創立されました。また,広島大学附属東雲中学校は,昭和22年(1947年),広島師範学校男子部附属中学校として創立されました。創立から今日までの歴史に示されるように,両校は広島大学の源流ともいうべき存在です。

 両校は,広島大学の附属学校として三つの使命を持っています。
 (1) 小学校・中学校として充実した学校教育の実現
 (2) 先進的な教育実践研究の推進とさまざまな分野への研究協力
 (3) 教育実習・教師教育などを通した次代を担う教師の育成

 両校は,これらの使命を果たすことによって,身近な地域や全国,ひいては世界に貢献したいと願っています。三つの使命のなかでも(1)の「充実した学校教育の実現」は,(2)や(3)の基盤をなすものとして,児童・生徒,保護者,同窓生,関係者とともに大切にしてきました。それは,「しののめ教育」や「しののめ学び文化」として受け継がれ,発展を遂げております。

 東雲小学校は,単式学級,複式学級,特別支援学級という三つの学級形態,東雲中学校は通常学級,特別支援学級の二つの学級形態を有しています。そして,同一キャンパスに併設されている両校は,それぞれの多様性や独自性を生かし,小中の連携を強めながら広島大学の附属学校として特色ある学校教育を展開しています。複式教育,インクルーシブ教育,特別支援教育,ユネスコスクールとしての実践,SDGsへの取り組み,縦割り集団や学年団集団よる活動,児童・生徒自身が創る学芸的行事・体育的行事,宿泊をともなう探究学習,生徒の相互訪問を含む国際交流など,継続的な成果をあげるとともにさらなる創造を続けているところです。

 私たちは、落ち着き・安心・信頼の中でエネルギーが発揮できる学校を基盤にして、附属学校としての三つの使命を果たすとともに,共生社会に生きる主体として自立的・協働的に学び育つ児童・生徒の育成に向けて努力を続けます。そして,その経過や成果を広く社会に発信・提案するとともに,皆様の声に真摯に耳を傾け向上していきたいと思っております。

 今後とも変わらぬご支援・ご協力を賜りますよう,どうぞよろしくお願い申し上げます。

 


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