広島大学防災・減災研究センター「自治体防災担当職員専門研修」を開催しました

広島市西区土砂災害の源頭部(崩れはじめの部分)視察

広島大学防災・減災研究センターは12月23日と24日の2日間、広島県市長会及び広島県町村会と共催で、令和3年度自治体防災担当職員専門研修を開催しました。
初日は東広島キャンパスのミライクリエで、防災・減災研究センターの研究者4人が講義を行い、広島県と10市町から19人が受講しました。
2日目は国土交通省中国地方整備局西部山系西部砂防事務所に協力いただき、令和3年8月に広島市西区で発生した土砂災害の源頭部(崩れはじめの部分)を広島県と4市町から12人の受講者が視察しました。

この研修は、①今年の土砂災害を振り返る、②DXを防災・減災に活用する、③土石流災害発生現場を知る、の3つのテーマで、自治体の防災担当職員を対象として、災害の的確な状況把握・分析・情報発信などに向けて、当センターの最新の調査・研究成果を基に、学術的な理論と実践活動を学んでいただく内容となっています。

講義では、田中教授のGISを用いて位置情報を関連付けて被災情報を整理した復興支援の事例報告や、作野准教授や三浦准教授が取り組んでいる航空写真やドローン、さらには衛星画像データを用いた被災状況を把握するための研究など、IoT技術を使った研究活動を紹介しました。
研究者と自治体職員が持っているデータを相互に共有し、一緒に分析することで、効率的な被災状況の把握につながると期待の声がありました。

翌日の広島市西区の現地視察では、源頭部にたどり着くまでの道中で、海堀センター長から、山の中の斜面の状況や樹木の生え方などの特徴から見た、崩壊のリスクの見分け方などについて説明がありました。
源頭部を初めて目にする自治体職員も多く、大雨時に崩壊や土石流等が発生しやすい環境を改めて確認し、防災・減災対策の重要性を実感した研修になりました。

今年の土砂災害を振り返る(防災・減災研究センター長 特任教授 海堀 正博)

防災・減災におけるGISの活用(先進理工系科学研究科 教授 田中 貴宏)

防災におけるリモートセンシング技術の活用(先進理工系科学研究科 准教授 作野 裕司)

衛星画像データ等からの被災状況の観測(先進理工系科学研究科 准教授 三浦 弘之)

講義の様子

お問い合わせ先

防災・減災研究センター
hrrc*hiroshima-u.ac.jp  (*は半角@に置き換えてください)


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