令和7年度第1回講演会「正しく理解し、もしもに備える~土砂災害~」を開催しました

広島大学防災・減災研究センターは、11月6日に「正しく理解し、もしもに備える~土砂災害~」と題した令和7年度第1回講演会を開催し、会場の東千田キャンパス 地域連携フロアSENDA LABには、約50人の参加者が集いました。

まず、京都大学大学院農学研究科の正岡 直也 先生から「森林の「緑のダム」機能を科学の目で解き明かす」というテーマで、山や森林にかかわる水の動き、特に雨水が土壌や岩へ浸透していく仕組みの解説があり、「緑のダム」機能の有効性について考察するとともに、人間社会が森林とどう向き合っていくべきかについて考えることができました。

続いて、京都大学防災研究所の中谷加奈 先生から、「日本の土砂災害と砂防~山間部から住宅地までの土石流挙動と減災対策の検討~」というタイトルで、様々な土砂災害の実態や防災対策、土石流や流木、砂防ダムの実験、シミュレーションによる土石流の詳細な危険度分布や対策の検討について、豊富な資料を基に分かりやすく説明があり、2018年7月豪雨では、広島県内では千件を超える土砂災害が発生していることも鑑みて、リスクを正しく把握して適切に備えることの重要性について改めて再認識することができました。

それぞれの講演のあとには、参加者から次々と質問が相次ぎ、土砂災害に関する科学的な最新の知見に触れることができるよい機会となりました。

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