
第44回 「大学院生活を振り返って」 (2011/11/22)
研究員 大田 晃生 (量子半導体工学研究室)
半導体集積科学専攻のコラムとしての内容を悩みましたが、この専攻で学位を取得したので、学生時代に感じたことを書こうと思います。縁あって、今でも研究室で研究を続けさせてもらっていますが、私にとって、研究室配属・大学院進学はけっこう大きな節目でした。
学部の成績を思い出すと、博士課程後期までよく進学できたなと自分でも苦笑いしてしまいます。それまでの堕落していた状況を打破したかったため、大学院進学を決めました。卒研配属され、最初は右も左もわかりませんが、慣れてくると研究はめちゃめちゃ楽しい。研究で満足する結果というのはなかなか得難いですが、体を動かして試行錯誤しながら得られた成果を考察するのは、座学の講義とは違った面白さがあります。その面白さに引かれてさらに博士課程後期まで進学しましたが、学年が上がるにつれ、より良い研究をしなければというプレッシャーと御手伝いの量などが増えて、かなり苦労もしました。しかし、国際学会で成果発表できればその達成感は最高で、また御褒美としてその土地の名物を良く食べに行きました。
いろいろな選択肢がある中で、私は博士課程後期まで進学して良かったと感じています。大学院生時代には自分の限界に挑戦し、スキルアップするチャンスです。ぜひ、多くの人が博士課程後期まで進学し、研究で力を大いに揮い、専門性を深めて欲しいと思います。
こうして振り返れば、いろいろな人との巡り合わせや環境に非常に恵まれてきました。ここまで研究を続け、今でも円滑に実験を勧め研究に集中できるのは、多くの諸先生方のご指導・ご支援や、研究室メンバーの協力によるものであり、この機会に深謝させて頂きたいと思います。
(2011/11/22)