システム工学プログラム

プログラムの紹介と概要

今日のハイテク社会では,身の回りの大部分のモノは,一つ一つが「システム」とみなせるほど複雑化している。また,環境破壊や経済格差など,より大きな枠組みから解決すべき問題が現れている。そのため,国家・企業などの社会システムや,宇宙・地球・生物などの自然システムへの関心が高まっている。システム工学プログラムのカリキュラムは,「システム」,「コンピュータ」,「人間」に関する基礎的な知識・理論・技術を習得し,かつ,その融合としての「ロボット」に関する知識・技術が習得できるように教育を実施する。
 
・「システム」に関しては,システムの計画・開発・設計・運用のための確率論,統計学,モデリング手法,最適化手法,シミュレーション手法,統計手法,管理手法,信頼性手法などに加えて,制御理論,信号解析,通信などの基礎理論と技術について教育を実施する。
 
・「コンピュータ」は,高度情報化社会におけるシステム工学の研究対象であり,かつ,その研究を支えるツールである。ソフトウェア設計・開発のための計算理論,計算モデル,信頼性手法,アルゴリズム,データベースなどの基礎理論と技術,コンピュータを構成する回路や素子などハードウェアの基礎と技術について教育を実施する。
 
・「人間」は,一つの自然システムであるとともに,ほとんどの工学システムの利用者かつ社会システムの構成要素である。人間の思考様式や,問題解決方法,効用理論,ゲーム理論などに加えて,その動作原理の解明・実現を可能にする生体工学などの基礎理論と技術について教育を実施する。
 
・「ロボット」は,システム・コンピュータ・人間に関する技術の融合体であり,システム工学の知恵と技術が凝縮されている。ロボット構成の総合技術としてのロボット工学や,ロボットに特徴的な技術であるセンシングなどの基礎理論と技術について教育を実施する。

主専攻プログラムにおける教養教育の位置付け

本プログラムにおける教養教育は,工学部二類専門教育を受けるための学問的基盤作りの役割を担い,自主的・自立的態度の尊重,情報収集力・分析力・批判力を基礎にした科学的思考力の養成,ものごとの本質と背景を広い視野から洞察することのできる視座の確立,国際人として生きるにふさわしい語学力と平和に関する関心を強化し,幅広い知識を真に問題解決に役立つ知識体系へと統合するとともに,既成の枠を超えた学際的・総合的研究を開拓し推進する能力を養成する。

プログラムの詳述書


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