化学プログラム

プログラムの紹介と概要

化学では,自然現象を物質という観点から捉え,その探求において,自然現象を理解するための新しい手法を開発したり,役に立つ新しい機能性をもった物質を創造したりすることによって,人類の進歩に貢献することを目標としています。そこで,化学の3本柱である物理化学・無機化学・有機化学の基礎から学際領域にわたる幅広い範囲の諸専門分野に対する理解を深めることが必要と考えています。
本プログラムは大別すると「教養教育科目」と「専門教育科目」から構成されています。このうち,「教養教育科目」は「平和科目」・「大学教育基盤科目」・「共通科目」・「基盤科目」からなり,「専門教育科目」は「専門基礎科目」と「専門科目」からなっています。「教養教育科目」は,いわゆる一般的教養としての位置づけであり,人格形成をサポートするために必要ですが,個人の興味に応じて科目の選択ができるようになっています。「共通科目」では,高度な知識の授受に必要な基本的手段である外国語,コンピュータ利用法やプレゼンテーション技能の基礎を身につけます。専門である化学は,知識に基づいた実践を重要視していますが,知識や実践能力の習得が積み上げ式になっています。したがって,物理化学・無機化学・有機化学の3本柱を中心に体系的かつ有機的に構築されている「基盤科目」・「専門基礎科目」・「専門科目」を通して化学の基礎知識を習得します。また,学際領域の重要性にも考慮し,理学部他学科の科目も受講できるような構成となっています。以上の履修において得た知識を土台にして,「専門科目」の中の「化学実験Ⅰ,Ⅱ」で実践の基礎を習得し,さらに「卒業研究」において社会に通用する“科学者”としての資質を大成させます。また,理学部の上に充実したカリキュラムおよび研究環境をもつ大学院を置いていますが,その大学院を“科学者”としての能力をさらに高め,研究を通してその能力を発揮する重要な場と位置づけ,化学プログラムによる教育と大学院教育とが一貫性をもつように整備しています。
また,本プログラムは,中学校,高等学校の理科教員免許状を取得しようとする者にも対応できるように配慮されています。
卒業後の進路ですが,約3/4が本学大学院理学研究科の化学専攻もしくは数理分子生命理学専攻に進学し,その他は教員・公務員・化学系企業・コンピュータ系企業・製薬系企業などに就職,または他大学大学院へ進学しています。
真理を探究することが好きで新しいことに挑戦する意欲をもった諸君の入学を期待しています。

主専攻プログラムにおける教養教育の位置付け

本プログラムにおける教養教育は,専門教育を受けるための基盤づくりの役割を担います。情報収集能力・分析力,また相手の意見を鵜呑みにしない批判力を持って自然科学の諸問題に取り組むことができる思考力や,ものごとの本質やその背景を広い視野から俯瞰し問題解決ができる能力を養成します。また,自主性を身に付けさせるとともに, グローバル人材として相応しい語学コミュニケーション能力と平和に関して語ることのできる人材に育成します。

プログラムの詳述書


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