第49回 「空からのメッセージ」 久保田 慎一 (ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 吉川研究室) (2012/01/30)

ナノデバイス・バイオ融合科学研究所(現:半導体産業技術研究所)

第49回 「空からのメッセージ」  (2012/01/30)

博士課程後期学生  久保田 慎一 

(ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 吉川研究室)

 どうも初めまして、先端物質科学研究科半導体集積科学専攻博士課程後期3年吉川研究室の久保田です。最近、図1の物体が私のアパートの近くに出現しました。なんと地面に車が刺さっていました。テーマは「空からのメッセージ」だそうです。「地面に車が刺さっている」という結果より「空からの落下」から、そしてその「高度」を想像させ、とてもおもしろい作品だと思います。
 このように結果から想像することはおもしろいと思いませんか?大学院の研究の中でも想定していなかった結果が生まれます。その原因 を研究室の仲間たちと想像し、考察します。そして研究では、その想定した原因を確認するために、こちらから原因を出し、その結果を得て、法則性を見出していきます。このような現象への付き合いは私にとってとても楽しいです。
 しかし、図1は「高度」な技術の結晶である車の落下ということから現代社会への警告も含んでいます。「高度」に組み上げた技術は一つのミスで大きな事故になってしまいます。ミスがないように結果からより多くの原因を汲み取るには長い時間が必要です。しかしそれを行えるのが大学での研究です。
 私の研究期間は6年間、広島大学には9年間います。振り返ってみるとその間に私はいろいろなことを自分の満足がいくまで想像し、楽しんできました。皆さんもいろいろな身の回りの結果から、いろいろ想像してみてはいかがでしょうか。
 末筆ながら、私がこの場に書かせていただき感謝いたします。合わせて、この文章を読んでくださった皆様の糧となれば幸いに思います。

 

(2012/1/30)

図1 《車プロジェクト01:空から車が降ってきた》

参考URL
 http://www.kg-net.co.jp/ikoiko/hiroshima/d.asp?id=0261  


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