センターの概要

トランスレーショナルリサーチについて

 基礎研究から、その成果を具体的に実際の医療に活用する過程をふくめて、その研究を「translational research (TR), トランスレーショナル・リサーチ,橋渡し研究」と呼んでいます。トランスレーショナルリサーチは、医療を発展させるための「明確な実用化」を最終到達目標に掲げており、スケジュール感を持った研究の推進と実用化が基本となります。
すなわち、基礎研究の成果等により得られた将来の医療をより発展させるためのシーズと医療に必要なニーズを見つけ出して、患者さんの治療・診断等をより良くするために適切かつ迅速に実用化していくための研究です。

運営体制

 トランスレーショナルリサーチセンターは,シーズ探索・育成部門,ニーズ探索・育成部門,開発コーディネート部門の三つの部門から成り立っています。

センターの沿革

・平成16(2004)年、広島大学霞地区で大学院研究科再編を行った際、医療系の各学部・各学科原医研すべての組織を巻き込み、研究科組成を「創生医科学専攻」と「展開医科学専攻」に分けました。この創生医科学専攻の研究内容は、トランスレーショナルリサーチ(TR)に相当します。

・平成30(2018)年4月1日、広島大学学内共同教育研究施設として、トランスレーショナルリサーチセンターが発足。

・令和元(2020)年、改めて「シーズの探索と育成・情報共有、研究クラスターの形成、デザイン思考に基づく研究者教育」の教育研究課程を系統的に推進することになりました。これらを具体的かつ効果的に進めるため、専門の部門を設け、広島大学病院内に設置されている広島臨床研究開発支援センターと協働して、実用化に向けた持続的な支援を開始しました。

以来、シーズをお持ちの研究者のみなさん、それらを具体的に社会に実装することを目指している企業の方々の来訪の積極的な受け入れを行って参りました。

活動方針

 トランスレーショナルリサーチセンター(TRC)は、本学におけるシーズの開発及び管理との一元的なパイプラインを確立することにより、関連機関と連携して橋渡し研究を推進するとともに、次世代の橋渡し研究を担う人材を育成することを主な目的としています。

取組内容

・研究シーズや知財の組織的管理及び戦略的活用を目指します。
・デザイン思考や橋渡し研究(TR)に対する教育を実施します。
・バイオデザインによる新しいプロダクト開発・事業化を実践します。
・医療系大型資金の獲得を目指します。
・研究成果等の海外展開を目指します。

 

広島大学トランスレーショナルリサーチセンター長 

花之内 健仁     


up