それぞれの道を歩む先輩たち

陽岡 正教さん

『育休のススメ』
安芸高田市建設部上下水道課

育休の経験:機会があったらまた取りたい

 皆さん、はじめまして。私は、陽岡正教と申します。
 現在私は35歳で、32歳の妻と、4歳の娘、1歳の息子の4人で暮らしており、普段は、市役所の上下水道課で下水道施設の維持管理に携わっています。
 また、大学ではTV等のメディアについて学びながら、アカペラサークルを創設し、ヒューマンビートボックスを通じて自分を表現することを考え行動してきました。

ひなおか まさのりさん

  その後、美容室にシャンプー等を販売する卸売会社に就職し、シャンプーを製造販売する美容メーカーに転職した後、現在の市役所へ30歳の時に転職をしました。

 そんな私が今回、1年間の育休を取得して心で感じたことをお伝えさせていただきます。
 結論、めちゃくちゃ良かったですし、もし今後子どもを授かることが出来たら、また育休を取ろうと思っています。
 こうやって自分自身が体感したことをありのまま書きますので、これからの働き方や、ご自身の将来像に悩まれておられる方の参考になるかと思います。是非最後までご覧ください。

 次の順番で話は進んでいきます。
 ①育休を取ろうと思った理由
 ②育休を取ってみてぶっちゃけどう?
 ③育休で不安だったこと

 それでは早速進めていきたいと思います。

①育休を取ろうと思った理由 
 なぜ私が育休を取ろうと思ったかというと、私が幼少期の頃、常に母親が側にいて寂しい思いをしていなかったからです。その結果、自分で言うのもなんですが、一般的に言われる良い子に育ちました(笑)自己肯定感が高く、自分のことが大好きで、ポジティブな人間関係が多く、心が豊かな自分の人生を歩めていると感じています。もちろんそれらが良い側面だけではありませんが、個人的には良い人生だと捉えており、子ども達にもポジティブな、心豊かな人生を歩んでほしいと思い、育休を取ろうと決めました。

②育休を取ってみてぶっちゃけどう?
 はい、恐らく皆さんが想像している以上に忙しいと思います。でもすっごく良い時間です。 きっとどの仕事もだと思いますが、仕事で感じるストレスからは解放されますが、代わりに自分の時間が無くなるストレスがやってきます。
 想像してみてください。何かあれば泣き、何もなくても泣き、子どもから解放される時は自分のトイレ時間くらい。 この自分時間がないことが、結局一番辛かったかもしれません。 ですが、それ以上に子どもとの時間はかけがえのない時間でした。私自身、子どもとの時間が増えれば増えるほど、心から子どものことが可愛く、愛おしくなりました。自分の子どもが生まれる前まであった子どもに対する苦手意識も今は無くなり、とても好きな人になっています(笑)
 幸せな時間もそうでない時間も、妻と共有できることが、妻の中では一番育休で良かったことと言ってくれました。 それくらい、私も妻にとっても良い時間だったと心からお伝えできます。

③育休で不安だったこと 
 さて、育休で一番不安だったお金の面の話をしようと思います。きっと同じようにお金の話が一番不安な方は多いと思います。一人ひとりの生活水準が違うので一概に言えませんが、なんとかなります。手取り額も多少は減りますが実際そこまで変わりません。お金が不安で育休を悩まれる方は、そこまで心配しなくて大丈夫だと思います。 正確には、実際に働かれたら職場の担当の方に事前に確認してみられると良いと思います。 数字で知ると、不安は解消されますのでオススメです。

学生の皆さんへ:育休をとることだけが正解ではない

 育休について語ってきましたが、育休をとることが唯一の正解とは私は思いません。人それぞれ、捉え方、心の満たされ方が違います。
 私は、幸せとは「心が温かく満たされること」だと思っています。あくまで「私は」です。 だから私は、自分の心が満たされる状態が子どもとの時間なのであれば育休を取ったほうが良いと思いますし、そう感じないのであれば、育休を取らなくても良いと思います。 周りが育休を取っているから取る、よりも自分にとっての幸せとは何か、心が満たされる状態はどういう瞬間かを一度自分と向き合って考えてみてください。
 私は、34歳になってようやく、自分の心が満たされる状態(価値観)を明確にすることが出来、その自分軸で生きることが少しずつできるようになりました。すると今までの悩みが嘘みたいに軽くなり、楽に生きられるようになりました。 そのキッカケが、育休中に向き合えた子どもとの時間だったように思います。
 この私の体験が、皆さんのどなたかのキッカケになれば幸いです。 最後までご覧くださり、ありがとうございました。 皆さんが今後、世界で一人だけの自分を、より心が温かく満たされる人生となりますように。

(『あなたがあなたの道を歩むために』2023年度版~掲載)
*所属・職名・年齢等は『あなたがあなたの道を歩むために』2023年度版掲載時点のものです。


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