附属福山中学校3年生が先端研を訪問(2016.10.20)

 平成28年10月20日(木)に,附属福山中学校の3年生が,大学訪問で広島大学を訪れました。午後のコース研修で26名の中学生が先端研を訪問し,3班に分かれて先端研の3専攻の各研究室を順番に見学しました。

 量子物質科学専攻では,世良先生に「身の回りの物理と低温の世界」を紹介していただきました。今ではすっかり当たり前になった赤外線を発見したときの話や,線路に敷かれた砂利という日常の光景にも物理の原理が使われていることの説明を受け,科学をより身近に感じていました。また,液体窒素を用いての実験では,中学校ではできない実験に積極的に取り組む姿が見られました。

 分子生命機能科学専攻では,廣田先生と池田先生に「異分野融合による先端バイオ~アスベストをバイオテクノロジーで見る~」を紹介していただきました。従来の検出方法と比較すると蛍光法がいかに優れているかを,実際に顕微鏡で見て体感していました。また,池田先生からは,蛍が光るという現象を,実際の試薬を用いて自らの手でやらせてもらっていました。

 半導体集積科学専攻では,吉田先生に「電波と光の中間の性質をもつテラヘルツを使った超高速無線通信」を紹介していただきました。まだ誰も利用していないテラヘルツ帯の説明を受け,大学の研究って本当に最先端なんだなぁという感想が上がりました。また中学校では備え付けていない高度な実験設備に目が輝いていました。

 帰り際には,「超おもしろかった!」「最先端っていうからどんなかと思ってたけど分かりやすかった!」という声がたくさん聞かれ,中学生に科学を楽しむ気持ちを持っていただけた様子でした。今日の体験を将来の進路選択にぜひ生かしていただけたらと思います。

量子物質科学専攻

量子物質科学専攻/世良教授による「なぜ線路には砂利が敷かれているのか」。考えたこともなかったけれど,理由を説明してもらい,納得です。

分子生命機能科学専攻

分子生命機能科学専攻/廣田助教,池田助教からバイオテクノロジーを活用した研究成果を見せてもらいました。この後,実際に光らせたアスベストを顕微鏡で観察しました。

半導体集積科学専攻

半導体集積集積科学専攻/吉田准教授から,テラヘルツを使った超高速無線通信の研究成果を国際学会で発表したときの様子や,そこで披露したデモを見せてもらいました。


up