第14回 数理分子生命理学セミナー(4研究科共同セミナー:10月18日)



日時: 平成18年10月18日(水) 14:35〜



場所: 理学部E210



講師: 榛葉 信久 先生

(味の素㈱ ライフサイエンス研究所 主任研究員)



演題: 産業用酵素や医薬品の開発とNMR解析



要旨: トランスグルタミナーゼを食品中のタンパク質に作用させると、分子間および分子内の架橋が形成され、さまざまな食品、例えば、豆腐、かまぼこ、ソーセージの食感が向上することが知られている。しかしながら、トランスグルタミナーゼは、グルタミン残基とリジン残基を架橋する酵素の総称であり、それぞれアミノ酸配列や長さが大きく異なっている。そのため、トランスグルタミナーゼごとに反応速度や基質特異性が異なり、最適なトランスグルタミナーゼを選抜する簡便な方法が望まれていた。そこで、我々は、NMRを用いて反応速度と基質特異性を簡便に測定する方法を構築した。本研究をはじめ、NMRを用いた産業用酵素や医薬品ターゲットの解析例を紹介する。

 また、付加価値の高いタンパク質として、トランスグルタミナーゼのような産業用酵素やバイオ医薬品が挙げられる。これらの市場や用途を簡単に示し、タンパク質の付加価値と構造機能解析の有用性について議論する。



≪本セミナーは4研究科共同セミナー認定科目です≫



連絡先:坂本 尚昭(理学研究科 数理分子生命理学専攻 内線:7447)


up