広島大学理学研究科数学教室談話会(4研究科共同セミナー:11月14日)



日時:11月14日(火)午後1:00〜



場所:理学部B棟7階B707教室



講演者:加藤 毅氏(京都大学大学院理学研究科)



演題:力学系のパターン形成とファミリーの繰り返し写像



要旨:

力学系のくり返し理論は射影することにより記号力学系と関係を持ってきます。一方で、記号力学系はオートマトンと関係を持っていますが、ロトカボルテラ 方程式やKdVのような数理物理にあらわれる非線形の方程式が離散化されることでオートマトンと関係を持っており、その手続きにトロピカル幾何学が用い られています。このように、それぞれ数学としては違う性質を持っているものどうしが、スケールの変換をすることで結びついています。ここでは、力学系のくり返し理論のようにカオスをその性質として持つ対象が、いくつかのスケール変換のステップを通じて可積分系のような、剛性をもつ対象と関 係してくることを解説します。



※4研究科共同セミナー認定科目です。


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