概要

設置理由

急速な少子・高齢化により、社会的要請として、がん、認知症、循環器疾患などの高齢者に多い疾病の克服があり、先端的な生命医科学の進歩に基づいた高度で先進的な医療の開発と新しい視点での健康の維持・増進の方策が求められています。

現代の医療では、各分野の専門スタッフが連携・協働して患者さんの治療に当たるチーム医療の実践が広がっているので、より高度なチーム医療を担うことができる高度専門医療人(医師、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、薬剤師、看護師、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士等)の養成が急務とされています。

広島大学霞キャンパスは、全国でも有数の医療系キャンパスであり、学部から大学院まで一貫性を持って教育を提供できる環境が整っています。これらの分野で養成される高度専門医療人はチーム医療の基盤として、他職種との関係を深化させていく責務があり、保健・医療系の分野が一体となって教育・研究を進めていくことが重要です。

霞キャンパスが有している人的資源や機能を最大限に活用した新たな組織として、医歯薬学総合研究科と保健学研究科を統合し、保健・医療系の4分野で構成される研究科を設置することで、1.旧来の学問分野の枠組みを超えた新しい領域や複合領域で活躍できる人材養成、2.学術の高度化・複合化に対応できる研究活動の活性化、3.新しい知の創造を目指した大規模プロジェクト研究を推進できる組織作り等、従来の2研究科では不可能であった、より柔軟な教育・研究体制を構築します。

理念

医歯薬保健学研究科の理念は、広島大学の理念(平和を希求する精神、新たなる知の創造、豊かな人間性を培う教育、地域社会・国際社会との共存、絶えざる自己変革)に立脚し、医学・歯学・薬学・保健学の基盤的研究を推進し、その深奥を究めるとともに、諸学問の総合的研究あるいは学際的研究及び先進的研究を推進して新しい学問を切り開くこと並びにこれらを通じて豊かな幅広い学識と高度な研究能力を有する教育者・研究者及び高度専門医療人を養成することにより、世界の医学・歯学・薬学・保健学の発展と人類の健康と福祉の向上に寄与することを基本理念とする。


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