英語学

(教育研究分野:欧米文学語学・言語学分野)

英語のパースペクティブな視野を持った人材を養います。

この専門分野は、英語で書かれた文学作品を中心とするテクストの文献学的な研究を行います。音韻論・統語論・語彙論・意味論について、通時的及び共時的見地から教育・研究を実践します。膨大な言語資料のコンピュータ処理に基づくコーパス言語学も積極的に推進しています。 

今日まで緻密に積み上げられてきたジェフリー・チョーサー(Geoffrey Chaucer, ?1340-1400)の言語研究並びにチャールズ・ディケンズ(Charles Dickens, 1812-1870)の文体論的研究を中心とした英語英文学の言語表現研究の業績は、国内外の学会で高く評価されています。

この伝統的な学風を重んじながら、現在の言語によるコミュニケーションを求める風潮にも対応し、古期英語から現代英語までのパースペクティブな視野を持ち、幅広い立場から今日の世界において活躍できる人材の養成を目標としています。

本専門分野の礎を築かれた山本忠雄先生は博士論文Growth and System of the Language of Dickens(Osaka, 1950)にて学士院賞を受賞されました。 

桝井迪夫先生はThe Structure of Chaucer's Rime Words(Tokyo,1964)等の業績により大英帝国第3級勲功章(連合王国政府)を受賞されました。 

当分野には、広島英語研究会の事務局が置かれ、ERA(English Research Association of Hiroshimaの頭文字をとったもの)という英語学の機関誌を発行しています。全国で活躍している大学院修了生のみならず、広く英語学を学ぶ者の研究発表の場となっています。さらに、広島大学英文学会の『英語英文學研究』及び大学院生の機関誌PHOENIX にも論文を投稿できます。

『ディケンズの書簡集』

▲ 『ディケンズの書簡集』(1880年チャップマン・アンド・ホール社出版の第2版、本研究科所蔵)

『カンタベリー物語』のエルズミア写本

▲ 『カンタベリー物語』のエルズミア写本(1410年頃)のファクシミリ(本研究科所蔵)


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