メールマガジン No.4(2005年5月号)

リテラ友の会 メールマガジン No.4(2005年5月号)
2005/05/18 広島大学大学院文学研究科・文学部
 
□□目次□□
1.研究科所蔵コレクションの展示について(広報・社会連携委員長 岡橋秀典)
2.今月のコラム(応用倫理・哲学講座 越智 貢教授)
3.みなさまの声(「21世紀の人文学」2005第1回の感想)
4.文学研究科(文学部)ニュース
5.広報・社会連携委員会より
------------------------------------------------------------------
【1.研究科所蔵コレクションの展示について  広報・社会連携委員長 岡橋 秀典】
 
 文学研究科には、広島高等師範学校・広島文理科大学以来の歴史の中で、貴重な学術標本資料が数多く所蔵されています。これらの資料を、なるべく多くの方々にご覧いただきたいというねらいで,昨年度から研究科玄関の一角にコレクション展示スペースを設けております。約2ヶ月単位で展示品を変えていますが,現在は,中国文学分野からの展示を行っています。日本で7カ所にしかない『古詩記』などを見ることができます。
 また,同じく玄関に研究科教職員の著作(楓文庫)を展示するスペースも設けています。併せてご覧いただければ幸いです。
-----------------------------------------------------------------
【2.今月のコラム】
 
 「私の仕事」応用倫理・哲学講座:教授 越智 貢
 
 既成の分類からすれば、私の仕事は三つに分かれる。一つは現象学的な徳倫理学、一つは教育倫理学、そして残りの一つが情報倫理学である。実際、これまで私が関わった研究は、図書館や本屋などでは、異なった棚に置かれている。
 
 だが、私の中で、これら三者が区別されているわけではない。モラルと「教える」という営みが密接に結ばれているという当たり前のこと(この至極当然のことが、学会では必ずしもそうではない)を「倫理学的に」明らかにするというのが私の研究テーマである。そのための方法を特定の徳論に求め、それに基づいて考察するフィールドとして取り組んだのが、学校であり電子ネットワークであった。
 
 どちらのフィールドにも長く関わってきたために、いつの間にか情報倫理学や教育倫理学の専門家と見なされるようになった。それらが後発の研究領域であることも手伝って、さまざまな機会に駆り出される。情報倫理学では、日本学術振興会の「情報の倫理構築プロジェクト」に携わることになり、教育倫理学では、種々の学校から相談事が届く。今年の初めに、後者に関する研究をもとに本を編んだ(越智編、岩波応用倫理学講義6「教育」)。御笑覧いただければ幸いである。
 
 ところで、50歳を過ぎた頃から、人に役立つ研究をしたいと願うようになった。県警と共同研究を始めたのはそのためである。大学紛争の時代に警察を毛嫌いしていた私が、いまや警察と「安心の町作り」のための共同作業をしている。不思議な思いがする。
-----------------------------------------------------------------
【3.みなさまの声】
 
 4月16日(土)に広島大学東千田キャンパスにておこなわれました「21世紀の人文学」講座2005『文藝の新たな地平』第1回「現代小説の主題と形式」には、多数のみなさまにお越しいただき、ありがとうございました。
  会場にていただきましたアンケートから、みなさまの声を抜粋して紹介させていただきます。
 
〔有元伸子教授「現代小説から〈家族〉を読む」に対して〕
*「非常な興味深かった。〈家族〉というものをめぐって文学もさまざまなとらえ方をおこなっており、改めて文学と社会、または文学と人間の営みの密接さを感じることができました。まだまだ文学はおもしろくなっていくのではという予感をもった。」(20歳代・女性)     
*「ワクワクしながら聴講しました。有元先生の感性に触れ、もっと本を読みたいという気持ちになりました。(30歳代・女性)
 
〔松本陽正教授「短編小説の新しいかたち - 江國香織『号泣する準備はできていた』」に対して〕
*「短編小説の案内として新鮮な切り口、語り口で、興味深く拝聴した。“テクスト”として講義される間、学生に戻ったようで楽しかった。」(60歳代・女性)     
*「十代、二十代の頃に比べて、文学を読むこともうんと減って、日常生活の雑事に追われていますが、今日、ご講義を伺って、また改めて文学のエスプリに触れることができて、桜の花にふれたような心持ちになりました。ありがとうございました。」(40歳代・女性)
 
 その他、各講師や第1回講座全体についても、いろいろとご意見をいただきました。どうもありがとうございました。 
 
-----------------------------------------------------------------
【4.文学研究科(文学部)ニュース】
    *5月23日(月)
     平成17年度広島大学大学院文学研究科「オープンキャンパス」開催

   *5月24日(火)
     リテラ・アワー 講話「羊皮紙写本と私」(文学研究科・原野 昇教授)

    *文学研究科・文学部主催講座「21世紀の人文学講座」2005
     『文藝の新たな地平』 第3回(6月18日)・第4回(7月9日)
 
-----------------------------------------------------------------
【5.広報・社会連携委員会より 松井富美男】
 
 メールマガジン第4号をお届けしました。いかがでしょうか?ご満足いただけましたでしょうか?電子メールを始めたばかりの頃、メールが電話線を伝わってくる幻覚に襲われて、夜もろくろく寝られませんでした。その後、携帯電話などの普及もあって、その感動も失せ、今では楽しいどころか、うっとうしくさえあります。本当に望む情報が少なくて、つまらない情報をイヤイヤ読まされているからでしょうか。最近では、ヘンな電話もしょっちゅうかかってきます。「先生だけに儲かる特別の情報をお教えします」というセールスには「そんなにいい話ならご自分で買いなさい」といってやります。万事がこんな調子ですから、メールが嫌いになるのもムリはありません。
 
 委員会では、くれぐれもこの手の商売と間違えられないようにと、毎号、有益で面白そうな情報を厳選して、皆様にお届けしております。と書けば、「ム!この文章こそオカシイ!」となるはず。そうです、時々はこんな「間違い探し」もご用意しております。 次号もご期待ください。

///////////////////////////
リテラ友の会・メールマガジン
オーナー:広島大学大学院文学研究科長 岸田裕之
編集長:広報・社会連携委員長 岡橋秀典
発行:広報・社会連携委員会
 
広島大学大学院文学研究科・文学部に関するご意見・ご要望、 配信中止・配信先変更についてのご連絡は、下記にお願いいたします。
広島大学大学院文学研究科 部局長支援室
電話     (082)424-6604
FAX    (082)424-0315

バック・ナンバーはこちらでご覧いただくことができます。
////////////////////////////

 

 


up