平成30年度(2018-2019)

※課題名の前の★は、本年度から新規に採択された研究です。

総合人間学講座

社共合同運動の基礎的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:河西 英通 教授
戦後合法化した日本共産党は、東欧の人民民主主義・人民戦線・社共合同の動きを参考にしつつ、日本社会党内の分裂状況を踏まえて、1948年から49年にかけて、社会党員の包摂を図る。本研究はこの社共合同運動の全国的展開を明らかにする。

ナラティブに基づく言語研究の展開と医療分野への応用
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:高永 茂 教授

★近代の少女文芸メディア構築における世界性と地域性の力学をめぐる日露比較研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:溝渕 園子 教授

台湾先住民の「民族」自治:中国と周辺地域における脱植民化
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:中村 平 准教授

 

応用哲学・古典学講座

★シュタイナー教育とモンテッソーリ教育に基づく発達障害児教育モデルの構築
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:衞藤 吉則 教授

パーニニ文法学の視座からのディグナーガ言語理論アポーハ論原像の再構築
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:小川 英世 教授
本研究の目的は、ディグナーガの仏教言語理論「アポーハ論」が、パーニニ文法学の言語活動の言語理論に立脚して構想されたものであることを明らかにし、同論が「異現(仮現)」に比定し得る「戯論」のディグナーガ的理論化であることを立証することである。

礼学形成期における変礼についての基礎的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:末永 髙康 教授

チベットの中観思想と文学の総合的研究
■種目:若手研究(B)
■研究代表者:根本 裕史 教授
本研究はチベット仏教ゲルク派の創始者ツォンカパ・ロサンタクパ(1357–1419)以降に成立した詩作品・宗教歌を分析し、中観思想と文学の融合、並びに宗派意識の形成という問題に着目して、チベット文化史の一側面を明らかにするものである。

11世紀のチベット仏教論理学思想の理解に向けて
■種目:特別研究員奨励費
■研究代表者:根本 裕史 教授

 

歴史文化学講座

★船乗りたちの「語り」から読み解く近世イングランドの海事史研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:井内 太郎 教授

近現代中国における国家、税政と同業団体
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:金子 肇 教授
近現代中国の歴代政府が展開した都市商工業税政と同業団体(会館・公所、工商同業公会)との関係を系統的に描き出す。対象とする都市は、19世紀の開港以来多くの同業団体が叢生・発展した上海、対象とする時期は20世紀初頭の清朝末期から社会主義化の下で同業団体が消滅する1950年代までとする。

★ヴェトナム黎朝期における明清法受容の実態
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:八尾 隆生 教授

中世スペイン・下アラゴンにおける城塞集落と流通ネットワーク
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:足立 孝 准教授

★前近代中央ユーラシアの南北交通システムの総合的研究
■種目:基盤研究(B)
■研究代表者:舩田 善之 准教授

 

日本・中国文学語学講座

三島由紀夫の演劇・映像・アダプテーションに関する総合的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:有元 伸子 教授

成島家を中心とする近世中後期幕臣文化圏の研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:久保田 啓一 教授
18世紀から19世紀前半にかけての武士の文学活動の中心に幕臣と譜代大名が位置していたとの見通しのもと、徳川吉宗時代に幕臣文化圏の中枢にあった成島信遍以降、和鼎・勝雄・司直・良譲そして柳北に至る成島家歴代もまた、それぞれの生きた時代の中で幕臣文化の体現者であったことに鑑み、彼らを柱に据えた立体的かつ総合的な文学史を構築する。

岩国市に伝存する和漢古典籍の総合的調査研究―分類総合目録の作成に向けて―
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:妹尾 好信 教授
山口県岩国市には、吉川家伝来の図書類を始め大量の古典籍資料が現存している。本研究は、吉川史料館・岩国徴古館・岩国市中央図書館・岩国市学校教育資料館などに所蔵されている古典籍資料を悉皆調査し、書誌情報をデータベース化して、分類総合目録の作成をめざすものである。

「粗悪本」を中心とした中国通俗小説の出版および受容に関する研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:川島 優子 准教授
本研究では、これまでほとんど顧みられることのなかった「粗悪本」に目を向けることにより、日本における中国通俗小説あるいは漢籍そのものの受容について、また中国通俗小説の出版問題について考える。

★『金瓶梅』の構想とその受容
■種目:学術図書
■研究代表者:川島 優子 准教授

『台湾愛国婦人』の内容に関する多角的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:下岡 友加 准教授

★ポストコロニアル台湾の日本語作家
■種目:学術図書
■研究代表者:下岡 友加 准教授

日本現存の旧鈔本を中心とする文選資料群に関する総合的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:陳 翀 准教授

 

 

欧米文学語学・言語学講座

TEIによる次世代英文学アーカイブの構築
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:今林 修 教授
TEIのガイドラインに沿って、英文学における電子テクストの学術決定版を、今日までの文献学で培われた学際的蓄積を加味しながら、通時的に偏ることなく作成し、大規模な英文学アーカイブの構築の礎を築くことを目的とする。

アメリカ南部文学の展開―ウィリアム・フォークナーからコーマック・マッカーシーへ
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:大地 真介 准教授

自己保存と自己実現の修辞―アンドリュー・マーヴェルの敵と友
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:吉中 孝志 教授
17世紀英国の政治、宗教的な激動の時代の中枢に生きたマーヴェルの交友関係と敵対関係がどのようにテクストに影響を与え、またテクストがどのように人間関係を形成する働きをしていたかを明らかにする。

現代ドイツ語の書き言葉における現在完了形の使用実態に関する計量的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:今道 晴彦 准教授
本研究は、現代ドイツ語の書き言葉コーパスを利用して、計量的観点から現在完了形の使用実態を検討することで、中級レベル以上のドイツ語学習者の読み書きに資するための教育的知見を得ることを目指すものである。

★『カンタベリー物語』諸刊本の電子テクスト化と比較による非人称構文研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:大野  英志 准教授

科学の源流と形而上派詩人たち- 17世紀英文学と磁力
■種目:若手研究(B)
■研究代表者:松本 舞 助教

 

地表圏システム学講座

光画像計測法の応用による天台密教絵画の研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:安嶋 紀昭 教授

★マレー半島・インドネシア諸島における密教美術の総合的調査研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:伊藤 奈保子 准教授

陸海を統合した詳細ステレオ画像による南西諸島とその周辺海域の変動地形学的研究
■種目:基盤研究(C)
■研究代表者:後藤 秀昭 准教授
本研究は、海底と陸上の詳細な地形データを用いて海陸を統合したステレオ画像を作成し、変動地形を読み解くことを通して、南西諸島沿岸域の地殻変動様式を検討することを目的としている。


up