広島大学には,先端的研究の推進等を目的として,学内に約60のプロジェクト研究センターが設けられています。文学研究科の教員も分野の枠を越え,以下のセンターを運営し重要な役割を担っています。また,研究成果を,大学の個性・特色として広く社会にアピールすることも目指しています。
比較論理学プロジェクト研究センター
論理学や知識論に強い関心をもつ人たちが,インドとヨーロッパ,東洋と西洋という異なる文明間の,異なる思考法の根源を積極的に解明し,いっそう根源的な異文化理解に資することを企図する研究プロジェクトです。
応用倫理学プロジェクト研究センター
本センターの目的は,現代社会において緊急かつ重要な諸問題にスポットを当て,応用倫理学的に問題解決の方向を探ることにあります。生命,環境,医療,情報等に関する問題を哲学的・倫理学的に根源から追求するのが当センターです。
中国古典文学プロジェクト研究センター
「中国古典文学研究資料のデータベース化とその研究」,「六朝詩の語彙および表現技巧の研究」,「『文選』の研究」の3つを基幹とした研究活動を行っています。併せて,文献学的データを広く内外に提供することを目的とし,広く中国学全般に亙る研究も進めています。
▲広島大学東京リエゾンオフィスの出展パネル(2005年)
表現技術プロジェクト研究センター
人と人との間の理解,又は誤解は,音声表現や文字表現のみならず,記号,絵画,音楽など,さまざまの表現に基づいて行われます。そうした表現の個別性と普遍性とを,文化多元主義の立場から研究して,人間の文化の進展に寄与することを目的としています。
▲事業活動「文藝学校」講演会
石灰岩地帯―人と自然の共生プロジェクト研究センター
石灰岩地帯という特異な自然環境の中で活躍した古代の人々の生活を復元解明することを目的としています。研究活動の中心は,帝釈峡遺跡群発掘調査室をベースに実施している,石灰岩岩陰・洞窟遺跡の発掘調査です。
▲新帝釈峡遺跡群発掘調査室(2013年竣工)
比較日本文化学プロジェクト研究センター
2009年2月からスタートした新しいプロジェクト研究センターです。従来の比較文化論研究や日本文化論研究に見られた一国的な視野や方法論を批判して,比較の拠点を国家ではなく地域に,比較の主体を国民ではなく市民に置き,相関性を有する国際的な文化状況のもとで,日本文化をとらえ直し,創造することを目的としています。山口県周防大島文化交流センターと共催の「瀬戸内の過去・現在・未来」シンポジウムなども開いています。
終了したプロジェクト研究センター
文化交流史比較プロジェクト研究センター
ヨーロッパ・アジア・日本各地域における諸文化交流の歴史的様相を,人・物・制度・思想等を研究対象として,どのように受容され変容したのかといった視点から比較研究をしています。
▲北京大学との合同研究会(2011年6月,北京大学歴史学系)参加者の広島大学・北京大学教員と院生
活断層プロジェクト研究センター
日本と世界の主要な活断層を地形学・地質学的に調査研究して活動様式や履歴に関わる基礎的なデータを収集・分析し,地震災害の軽減に寄与することを目的としています。
▲トルコ・北アナトリア断層の発掘調査
世界遺産・厳島―内海の歴史と文化プロジェクト研究センター
世界文化遺産に登録された厳島は,数多くの伝承につつまれています。この厳島の歴史や信仰・伝承さらには文化を科学的・総合的に考察し,文化遺産・自然遺産としての価値を高めることをめざすプロジェクトです。