今井助教が、2022年10月4日から2023年1月14日まで、オーストラリア(メルボルン大学)に研究渡航しました。
研究交流レポート
渡航目的:
脊椎動物の進化の原動力となる「倍数化」について、哺乳類全体から俯瞰するために日本でアクセスが困難な有袋類のモデル動物での解析の可能性を開拓することを目的とした。提案内容として、有袋類の幹細胞の倍数化の許容度について発生・分化段階の倍数化が起こりやすいステージの探索を提案した。
メルボルン大学の正面ゲートにて
渡航中の研究成果:
有袋類の幹細胞は近年樹立されつつあるが、未解明な点が多いため堅牢な培養システムの構築が急がれる。今回、有袋類のFat Tailed Dunnart をモデルとしてiPS細胞についてヒト・マウスのものを参照しつつ培養条件の検討を行った。具体的には、培養器コーティング担材の探索(3種類の濃度別比較)と培養液の組成の最適化を試み、一定の成果を得た。現在も、渡航先グループにて再現性を検証している。
(山口大学 共同獣医学部 助教 今井 啓之)