【2025/9/25-9/26開催報告】2025年度HIRAKU-Globalプログラムリトリート "Grow Your Science" を開催しました

 

 HIRAKU-Global プログラム 
2025年度 リトリート

 

【開催日】2025年9月25日(木)・ 26日(金)

【場所】徳島大学常三島キャンパス 
    フューチャーセンターA.BA

 

HIRAKU-Global リトリートは、年に数回のみ行う対面形式イベントの一つです。対面イベントが年に数回なのは、HIRAKU-Globalが多様な分野かつ中国・四国地域の広域な四大学ネットワークで構成されており、研究者たちが一堂に会することが容易ではないためです。そのような中で、リトリートはHIRAKU-Global教員(HG教員)にとって、毎年特に重要な位置を占めるイベントと言えます。今年度は、2025年9月25日~9月26日の2日間、徳島大学 常三島キャンパスにて開催されました。徳島大学のHG教員は、担当校としてすべてのセッションの準備・運営を担い、同大学HIRAKU-Global関係者の協力のもと、「Grow Your Science」をテーマに、講義、ディスカッション、フィールドワークを企画しました。

他己紹介&自己紹介

 

初日は午後から、ユニークな紹介セッションでスタートしました。HG教員がペアを組み、または単独で、相手に関する紹介をし、お互いを知るよい機会となりました。限られた時間の中で、研究内容や経歴の、個人としての一面や趣味、人柄などを垣間見ることができました。

続いて、「講演I」と「講演II」を実施しました。まず、徳島大学 ポストLEDフォトニクス研究所(pLED)最高研究責任者の安井武史教授が登壇されました。講演の中心となったのは、個々の研究室という従来の枠組みを大きく超え、組織全体の規模で発展させ、pLEDを管理・拡大するための戦略的ビジョンでした。講演からは、単なる研究室の集合体には留まらず、「まだ見ぬ光」を発見・開発することで世界を変える研究所を築き上げるという強い情熱と、それに伴う苦悩がありありと伝わってきました。続いて、HIRAKU-Global 新プログラムマネージャーである広島大学のTony Z. JIA教授が登壇しました。JIA教授は、国際共同研究におけるご自身の経験を、いくつかの短いエピソードを交えながら語られました。参加者全員に向けられたJIA教授のメッセージは、「公私にわたる多様な人との繋がりをできるだけ多く作ること」の重要性です。なぜなら、そうした繋がりのどれか一つが、いつ、どのようにして予期せぬ機会や革新的な研究へと花開くか、誰にも予測できないから、という力強いものでした。

その後、参加者はキャンパスの別棟に移動し、ポストLEDフォトニクス研究所内にある矢野隆章教授と時実悠講師のそれぞれのラボを見学しました。pLEDの際立った特徴は、研究グループが、専門分野ではなく、光の波長によって編成されている点です。見学ツアーでは、このユニークな体制の下で、超高感度かつ特異的な医療用光測定技術からテラヘルツ波を用いた次世代通信技術まで、いかに多様な研究が展開されているか、その最前線が具体的に紹介されました。初日のプログラム終了後は、徳島の郷土料理を囲んだHG教員同士の親睦会が行われ、リラックスした雰囲気の中、ディスカッションの続きをする時間となりました。

2日目は、「防災と共同研究に関するフィールドワーク」と題し、徳島市の中心部を流れる川に浮かぶ「ひょうたん島」を巡るクルーズへ向かいました。幸いにも快晴で、残暑が厳しい中でしたが、水上の爽やかな風や、低い橋の下をくぐるというユニークな体験は、昨今の豪雨災害対策の議論や研究交流を促すだけでなく、街の風景に全く新しい視点を与えてくれる、非常に価値ある時間となりました。その後キャンパスに戻り、各テーブル少人数に分かれ、研究の進み具合、資金状況、学生の管理、ワークライフバランス等についてグループディスカッションを行いました。各HG教員から研究への取り組みとプライベートでの過ごし方をはじめ、今後の目標、課題、そしてそれらの対処法や互いにどう助け合えるかを話し合いました。最後に各グループでの議論の内容が全体に共有され、その内容は後日、参加できなかったHG教員にも届けられる予定です。

普段忙しい若手教員にとって24時間弱という短い時間ではありましたが、参加者がほぼすべての時間を対面で共に過ごし、多くの深い議論を交わせたこと自体が、このリトリートの成功を物語っています。ここまでオープンで、時にはパーソナルな話題にも踏み込んだカジュアルな議論ができるイベントは、他にはありません。企画・運営していただいた徳島大学のオーガナイザーおよび関係者の皆様に事務局からもお礼を申しあげます。また、今回の議論、講演、ラボツアー、そして交流の機会が、参加したHGR一人ひとりの"Science"を大きく成長させるための、糧となることを願っています。

講演 I 安井 武史 教授

講演 II Tony Z. JIA 教授

 

プログラム

■1日目:2025年9月25日(木)

14:00-15:00:他己紹介 「Getting to Know Your Peers」

15:00-15:40:講演 I 安井武史 教授(ポストLED フォトニクス研究所最高研究責任者) 
       「“研究所”はなぜ必要だったのか:分野を越えて共鳴するビジョンと挑戦」

15:40-16:20:講演 II Tony Z. Jia 教授(新 HIRAKU-Global プログラムマネージャー 広島大学) 
       「Vignettes on International Collaboration」

16:20-17:00:施設見学 ポストLED フォトニクス研究所

18:00-:親睦会(オプション参加)

ポストLED フォトニクス研究所 施設見学

防災と共同研究に関するフィールドワーク

■2日目:2025年9月26日(金)

9:00-10:20:防災と共同研究に関するフィールドワーク ひょうたん島クルーズ

10:30-12:00:グループディスカッション 研究進捗、データ管理、研究費、メンタルヘルス管理などに関して

12:00:解散、ランチ(オプション参加)

集合写真

 

2025年度HIRAKU-Global リトリート 徳島大学オーガナイザー  

長谷栄治, 第1期HG教員 
松﨑元紀, 第2期HG教員, 運営代表者 
佐藤亮太, 第3期HG教員  
アルベルト ガジェゴス ラモネト, 第4期HG教員  
川谷諒, 第5期HG教員  
中村俊太, 第6期HG教員 

 

謝辞

徳島大学HIRAKU-Global事務局
徳島大学ポストLEDフォトニクス研究所事務室
新町川を守る会

徳島大学HIRAKU-Global教員のみなさん

【問い合わせ先】

広島大学 学術・社会連携室
HIRAKU-Global事務局
E-mail: hiraku-global*office.hiroshima-u.ac.jp  (* は半角の@に置き換えてください)
Tel: 082-424-7408


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