松﨑 元紀

  • M. Matsusaki, R. Okada, Y. Tanikawa, S. Kanemura, D. Ito, Y. Lin, M. Watabe, H. Yamaguchi, T. Saio, Y. Lee, K. Inaba, M. Okumura, “Functional Interplay between P5 and PDI/ERp72 to Drive Protein Folding”, Biology, 10(11), 1112 (2021). DOI
     
  • M. Matsusaki, S. Kanemura, M. Kinoshita, YH. Lee, K. Inaba, M. Okumura, “The Protein Disulfide Isomerase Family: from proteostasis to pathogenesis”, Biochim. Biophys. Acta Gen. Subj., 1864(2), 129338 (2020). DOI
     
  • M. Matsusaki, A. Okuda, T. Masuda, K. Koishihara, R. Mita, K. Iwasaki, K. Hara, Y. Naruo, A. Hirose, Y. Tsuchi, R. Urade, “Cooperative Protein Folding by Two Protein Thiol Disulfide Oxidoreductases and ERO1 in Soybean”, Plant Physiol., 170(2), 774-789 (2016). DOI

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石川県出身。2011年に京都大学農学部を卒業後、同学大学院へ進学。2016年に博士号を取得した後は、母校の農学研究科研究員となる。2018年には東北大学学際科学フロンティア研究所の学術研究員に着任。2021年より現職。学生時代には研究室の仲間と共に世界を巡り、多様な価値観に触れる旅を経験する。

1990年代以降、生物の教科書を塗り替える数々の発見があった。その潮流に乗ったテーマに基づき研究を展開している。不具合が生じたタンパク質(ミスフォールドタンパク質)を感知するストレスセンサー分子の一つIRE1に着目し、細胞内のタンパク質恒常性維持を理解する研究を進めている。研究では「Clear Native PAGE」という方法を用いて、ストレスの量に応じて、IRE1分子がこれまでの手法では見えてこなかった高次多量体を形成することを示しつつある。また、酸化還元環境に応答する分子間ジスルフィド結合がこのような高次多量体の制御に重要であることも見出している。今後、これらの分子の連結構造や、他のセンサー分子との関わりの解明は、ストレス応答の破綻が原因となる疾患において新たな治療戦略の鍵になると期待されている。


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